2011年7月 の記事一覧

ああ、熱戦

高校野球 東・東大会

 

「ウー、 アッチッチ、アッチッチ — 昔、 郷ひろみが 、こんな歌をうたっていたなあ 」 といいながら、うしろの席にオトコが座った。 東京、快晴、神宮球場、高校野球の東・東京大会。 気温は40度に近いだろう。上から下から左から右からの熱気。 私の連想するのは、郷ひろみでなく、天津甘栗だ。
 「カマのなかに砂があり、その砂のなかにザラメと栗をいれ、暖めると、ザラメが匂いを出す。そして、栗に色とツヤがつく。女の化粧と同じですよ」 と、銀座の甘栗屋さんから、聞いたことがある。
 「初めは、火をカーッといれる。そすと、栗がぶわーっとふくらむ。でも、破裂されては困る。その寸前で、火を少しずつ落としていく。そすと、なかがしまってきて、皮がうまく剥けるようになるわけ。 — ええ、とにか く、焼く匂いが肝腎でね、お客さんがこないと、じゃちょっと ゴマを焚くかと、匂いを流すと、人は集まってくるんだね」
 グラウンドでは、栗のような頭の選手たちが、走り回っている。 アッチッチ。     

(この項つづく)

 


フェアプレイ!

 

なでしこジャパン、おめでとう!!!からはじまった朝。

試合に勝ったことはもちろんものすごいことで万歳!なのだけれど、あきらめずに地道な努力を続ければ、思い描いた場所に到達できると証明してくれたことが、スポーツというジャンルも日本という枠も越えて世界の老若男女に力を与えた記憶に残る試合。トロフィーよりも輝いている、宝物みたいな選手たちでした。長い年月をかけて好きな事を追いかけてきた信念は、淡々として強くて、どんな大きな障壁にも絶対に潰されない。その感じが最高にかっこよかった。

 

土曜日、「森林を守る」の著者、滝口先生にお声をかけていただいて、ウッドマイルズフォーラム2011にお邪魔してきた。

LIFE311という活動を通して地元産の木材を活用しながら岩手県住田市に木造仮設住宅を建設してきたモア・トゥリーズの水谷さん、震災の直後からペレットストーブ支援を実施し、今後は地元の大工さんらと宮城県登米市に共生住宅を建設中の栗駒木材の大場さん、震災後の廃材を再利用した「復興ボード」を復興建築物に利用するべく開発を進めている岩手県立大学の内田先生、学生による生活復興支援プロジェクトとして地元の人たちの協力を得ながら、岩手県大船渡市と宮城県石巻市に木造仮設公民館を建設した東海大学の親松さんと下田さん。

震災の直後から木造仮設住宅を計画し、現場と密接に寄り添ってきた4つのリアルな現場報告は、実際にその建物に住む地元の人々の声や、制度との戦いなど整理しきれていない未解決部分も含めて、行動がそのまま率直な言葉となった、非常にわかりやすい内容だった。

融通の利かない制度が復興のスピードを妨げることは本末転倒。住民の声を素早く聞いて動こうとする個人やNPO、民間企業の地道な支援のほうが、小さな動きであったとしてもずっと速く支えになっている。でもやはりスピードに限界があって、本来ならそこを助けるのが制度なはず。むしろ状況よりも先を読んで、柔軟に変化してくれるものと、利用する側は期待している。なのに現実は・・・な話ばかりだ。報告のあった4組の活動やその他全国で行われている無数の有形無形の支援を、ひとつでも無駄にしたらもったいなすぎるのだ。

 

最後に聞いたオーストリアのバイオマス事情の話も興味深かった。バイオマスが、自然エネルギーの60%近くを占めるオーストリアよりも、日本はもっと森林資源の潜在力が高いそう。午前中に別の勉強会では偶然メタンハイドレートの実現化へ向けてのビデオを見せてもらった。同じ日に続けてそんな話を聞いて、日本が案外エネルギー資源の宝庫であることを知った。それも、第二次世界大戦が終わっても国民投票で原発廃止を決め、自然エネルギーの問題点の改良に努めたオーストリアの信念と、バブル真っ盛りの中批判を受けてもめげずにメタンハイドレートの研究を続けた東大増田教授の信念の賜物。

 

コレ!という将来への理想を思い描いたら、めんどくさがらず、あきらめず、地道にコツコツと進む。そんな時代の先駆者たちが気づいたら増えている。年齢もさまざま、経験もあまり関係なく、ある日ある事に気づき、その日から行動してただひたすらに信じて続けるというシンプルさが、かっこいい。

 


神保町 ONE PIECEカーニバル

2010年の夏、麦わらの一味が神保町にやってきた!

 

昨年の7月17日〜8月1日までやっていたイベントで、

グッズ販売はもちろんの事、映画から展覧会

スタンプラリーとやポイントラリーなどをやっていました。

 

この期間は、駅やビル、本屋など町中にたくさんの名画も展示されていました。

 

今年も楽しみにしていたのに、来てくれなかったみたい。

a-van


好きではないけど、嫌いではない監督

ジャン リュック ゴダール「フォーエヴァー・モーツアルト」。taketkoの旦那さんにDVDを頂いたのを思い出して観てみる。

一番最初に観たのが岡山・広島から帰った日でなんだか良くわからないなと思って途中で眠ってしまい、多分疲れていたのだろうと自分では納得していたのに、改めて観てみてもやはりわからなかった笑。

意味は分からずとも映画の断片断片で絵のように記憶に残っているのが不思議である。

1年前くらいに「ワン プラス ワン」を観たが、私は忘れやすい方にも関わらず、未だに海辺の赤と黄色の靴を履いてる人が走り回っている場面と「フッ!フッー!」と言う掛け声は覚えている。

どういう形にしろ人に印象を与えるという才能はそれはそれですばらしい事だ と思う。

YouTube Preview Image

オーイ 女性記者 !

 このブログに、小笠原の話を書くのは、三回目になる。いつも、話の主役は、小笠原野生生物研究会の安井隆弥先生とその著書『小笠原の植物』である。さて、今回 —- 。

 世界遺産が話題になってから、安井先生への取材も増えた。その取材するひとたちにとって、『小笠原の植物』は、とても重宝なガイドブックであるようだ。

 先日も、某大新聞の女性記者が、先生のところに取材にきた。そして、話が終った後、事務所で、この本を求めた。しかし、あいにく彼女は、持ち合わせが不足していて、お金はあとでお返しする、ということで帰った。「それっきりですよ。こういうことは、とても珍しい」と、先生は新種を発見したように、ユカイそうに笑った。

 オーイ、某大新聞の女性記者よ。もし、これを読んで、ア、ワタシと思ったら、すぐに、本代を払ってあげてくださいな。

 

小笠原の植物 フィールドガイド 1

小笠原の植物 フィールドガイド Ⅰ小笠原野生生物研究会著     風土社刊 大増刷出来 定価¥1,050-

小笠原の植物 フィールドガイド 2

小笠原の植物 フィールドガイド Ⅱ小笠原野生生物研究会著     風土社刊 大増刷出来 定価¥1,050-


韓国旅行 カフェ編 その3

韓国の旅、5日間で、巡ったカフェの数

この写真を整理していてもすごいなぁとビックリしてしまう数…。

今まで、いろいろな国に旅行をしたことはあるけれど、

こんなにカフェに入ったことってなかった気が…。

 

それくらい、入りやすい雰囲気だったしメニューも美味しかったということなのです。

(アメリカとかは、ウーロン茶とか緑茶はもちろんないし、

ジュースも甘くて苦手…韓国はその点が本当に良かった)

3回目にしてやっと終わるカフェ編。

1店舗めは合井駅の近くにあり、お兄さんが一人で経営しているっぽいカフェ

ランチタイムに入ったら、「食事は14:00~です。」と言われたのですが

私たちのために、材料を買ってきてくれて、

めちゃめちゃ美味しいパスタとサラダを作ってくれました!!

優しいお兄さん♪♪

韓流に、あまりハマっていないamedioですが、

こういう優しいお兄さんは、国境を越えて好きです(笑)

 

韓国のカフェライブ(インディーズ)も初めて行ったけれど

なかなか良かったです♪

料金はなんと800円ほどで見られます。

 

次回は、韓国旅行 最終回 雑貨編&歴史編です!

 

amedio♪

 

 


「工悦邑」の夏

先週の木曜。仕事が終わってから出発して、東京から約8時間。
岡山に着いたのは丑三つ時もとっくに過ぎたころだった。
車のライトを消すともう真っ暗。ゴウェーーッ。ゴウェーーッ。
という重低音がするので「この音何?エンジン切ったのに?」
と聞くと、ウシガエルの鳴き声だという。カエルといっても
ゲコゲコとかケロケロなんてものじゃない。グエーーーッ。
ゾワっと不快な重低音があたりに不気味に響く。
正直、着いた瞬間に帰りたくなった…「それでもチルチンびとか」
とつっこまれる。ホントに情けないのですが虫も爬虫類も怖い。
窓にヤモリがいる。ヒャー。というと、能登育ちのvigoが
「ヤモリは家を守るんだから嫌うとバチが当たるんだからね。」
とおばあちゃんの知恵袋のようなことを言う。

前途多難かと思われた岡山滞在だが、翌朝の気持ち良さといったら…

晴れた空、済んだ空気、きらめくような若草色や濃い緑の木々。鳥の声。
マイナスイオン浴びまくりの世界なのだ。

 

今回の岡山・広島訪問では、タイルびとのご両親である
陶芸家の白石斉さんとイコン画家の白石孝子さんが暮らす
「工悦邑」という、芸術村に滞在させていただいた。
20年前からこちらで創作活動をしているそうだ。
すごいところだとは聞いていたけれども、想像を超えていた・・・
高速を降りてしばらく走り、住宅街を抜けて、山中に入っていく。
鬱蒼とした草のトンネル抜けたところにその村はある。
全国80か所もまわって「ここだ!」って思ったみたい。
どうすると「ここだ!」って思えるのだ??というほど
ものすごい山の中だ。初めは本当に何もなくて、
背の高さほどもある草をかきわけて進んでいたらしい。

お宅は、高い天井と独特のアーチを描く漆喰の壁。
玄関を開けると等身大のイコン画が迎えてくれる。ここはもう日本ではない。
リビングには陶器が並ぶ。ブルーを基調にした器や、タイルのような作品。
陶芸工房は別にあり、こちらは木造で風が気持ちよく抜ける。
昔制作したというレトロなタイルの一部分や、もう絶版になっているような画集、
100年前のペルシャのタイルなど、お宝が無造作に転がっている。
何時間でも過ごせそうな居心地のいい工房だった。

朝ごはんには自家製の味の濃い野菜のサラダをいただく。
シンプルにオリーブオイルとワインビネガーだけでとても美味しい。
朝ごはんを食べながら、例のウシガエルやヌートリアといった
戦時中持ち込まれた外来種がこのあたりの生態系を崩したり
植物を食べてしまう話という話を聞く。
やはりウシガエル、悪いヤツだった。。

他にも岡山のクラフトマン事情や伝統文化を教えていただいたり、
若手の方が新しい作家さんを発掘していくような気鋭のギャラリー
を紹介してくださったり、ルーラルカプリ農場さんにも
連れて行ってくださったりと、短いけれど濃い時間が過ごせた。
アーティストって全然歳をとらないんだな。と改めて思う。

同行してくださった福富建設の田林さん、瑞々しい好奇心で
一緒に周れて楽しかった。工房でろくろを回すイメトレ姿もなかなか
サマになっていて…新進気鋭陶芸家の卵が誕生する日も近そう!

いつもながらの東京時間を引きずるびっしり行程だったけれど、
広島でも岡山でもゆっくりと流れる時間を所々で過ごせたので、
あまり疲れを感じなかったどころか、なんだかまだまだ元気。

工悦邑のマイナスイオンを持ち帰ってきたのかもしれない。

 


鬼師という職業


今回の出張、坂田工務店さんのある東広島からの出発となった。
こちら東広島市西条の街並みは非常に特徴があって、どこの家も
赤茶色の瓦屋根になにか突起物がくっついている。
なんとなくその様子を眺めていると、タイルびとが
「ここの瓦はなんでみんなあんなに赤い色してるんですか」と聞く。
瓦は英語に訳すとタイルというだけあって、さすがの食いつきっぷりだ。

坂田工務店の高原社長によると、赤い色はこのあたりの土の色。
また、言われて初めて気づいたのだけれど、瓦屋根に乗っかった
飾り瓦の種類が豊富なのだ。鯱、鳩、鷹、波、宝船…などなど。
あまり大きくなくて鳩など止まっている様子はとても可愛い。
鬼瓦もあり、大黒瓦もいる。「平和」とか「福」「魔除け」など
それぞれに意味があるみたい。さらに屋根棟も結構高い家があり、
わたしがやっとまたげるかぐらいの高さがあるらしいが、この棟の
側面に龍が居たり、瓦を組み合わせて透かし模様になっていたりと、
とにかく非常に凝った屋根ばかりなのだ。装飾の数や棟の高さなど
多少の差はあるけれど、どこの家もだいたい揃っているので、
緑の田園風景に赤瓦が映えて美しく、圧巻だった。こういう景観は
実際に目の当りにすると、守らなくてはもったいないと思わせる。

タイルびとの瓦への食いつきがあまりにもすごいので、突如、
高原社長の計らいで「鬼師」のところに連れて行ってもらえることに。
「鬼師」とは鬼瓦含め、飾り瓦をつくるひと。かっこいい響き。。
みんなで鬼師にあこがれながら会いに行く。
実際お会いしてみると、鬼瓦窯元「賀茂窯業」の鬼師、元岡さんは、
「鬼」とはほど遠いイメージの温厚な穏やかな方。
この日はとても暑かった上に、さらに工房内は非常に暑かったけれど、
忙しい中嫌な顔ひとつせず丁寧にいろんな話をしてくださった。
鬼瓦、思った以上に大きかった。はじめて鬼瓦をつくると、大抵
泣き顔になるらしい。見せていただいた瓦は、ぐっとこちらを
睨みつけて、ものすごい迫力だった。。もう凹凸が尋常じゃない
彫りの深い顔立ちなのだ。この顔を創るのは、相当気合が要りそう。
焼いたとき、割れてしまうことがあるので必ず予備をつくる。
そして大きい物だと乾かすのに3か月かかる。急に乾かすと
割れてしまうので、温度を変える=場所を変えながら
ゆっくりゆっくりと乾かすのだ。これが1か月もの、これが2か月もの、
と、だんだん土の色が変わっていく様も見せてもらった。
なんという手間のかかった作業なのだーーー。

「鬼師」。男たるもの一度目指してみたい職業という気がする。

 

 

 


広島・岡山行ってまいりました

自然をうまく利用したカフェ・レストラン、小さいながらもこだわりのある雑貨店・ギャラリー、地域で活躍されている方々にいろいろとお話させて頂きました。

今回のお店探索において、そういった方々のゆったりとしたエネルギーの大きさを改めて実感した次第です。

気になったアイテムの一部ですがいくつかご紹介します。こちらを購入したお店も近日中にチルチンびと広場に掲載される予定です。

最後になりましたが、3日間で約30件という強行スケジュールをなんとかこなせたのもご協力頂きました広島県の坂田工務店さん、岡山県の福富建設さん、タイルびとこと白石普さん、白石普さんのご両親である陶芸家白石齊さん、イコン画家白石孝子さんのおかげです。

どうもありがとうございました。


初めてのカヤック

まさか、出張中にカヤックに乗るとは思わなかった。転覆を期待しているvigoの視線に若干プレッシャーを感じながらカヤックにのりこむ。

舟を押してもらってぐらぐらぐら、、、足はまっすぐ伸びたまま、オールの使い方もよくわからず広い池に押し出されると、生まれたてのカルガモの雛のような心もとない気持ちに。。進み出した以上は回転して陸にもどらなければならず、オールを動かすと揺れは大きくなり、こりゃまずいんじゃないか?転覆の可能性が頭をよぎる。最悪体を張ってネタづくりをしたとおもえばいいか、と言い聞かせながらジタバタぎこちなくオールを振り回しているうちに、なんとなく要領がつかめてきた。大きくゆったりオールを動かせばOK。

かんかん照りの暑い日だったけれど、水辺は涼しくて、夏の夕方いつまでもスイスイと池に漂っていたくなるような体験でした。アメンボの気持ちがよくわかる。楽しい!おすすめです。