2014年11月 の記事一覧

香箱ガニ2014

お土産でいただいた貴重な香箱ガニ。

ズワイガニのメスを香箱ガニというそうだ。

漁期が短いので味わえる期間も短い。

鮮やかな色の味噌が濃厚でおいしかった。

 


安曇野もよいとこ

松本から穂高までは大糸線に乗って20分ほど。駅前の「ひつじ屋」さんで車を借りた。カフェとギャラリー併設で、レンタサイクルもできる。周辺のギャラリーやカフェとも提携した手作りクーポンをくれたり、ほのぼのムードのレンタカーやさん。ここでもらった、開催中の「安曇野スタイル」のパンフレットで、こんなにアートやクラフトが盛んな地域だと初めて知った。10周年になる今年は、121会場141組が参加というからすごい数。作家さんの工房が公開されたり、ギャラリーやカフェで関連イベントや特別メニューのサービスがあったり、安曇野のものづくり活動を散歩しながら見学できる。

小腹を満たそうと入った「Blé Noir」(こちらのガレット絶品です!)の併設ギャラリーで開催されていた玉野綾子さんのビーズ詩集絵展も、「バナナムーン」で出会った野村剛さんの粘土絵展も、独自の世界が広がって、ふらっと寄ったのにしばらく釘付けになった。IIDA・KAN、安曇野絵本館、禄山美術館などは、建物も展示もとても美しく充実していて面白かった。安曇野にはこんな小さな美術館が、まだまだたくさんあって、とても1日では足りない。

 

 

 

 

 

 

 

さて、今回の旅のいちばんの目的は、「シャロムヒュッテ」に泊まること。ここはセルフビルドの自然素材の建物で、自然農の野菜メインの美味しいごはんを味わい、スタッフと語らい、自然農塾や野外保育など農的暮らしを体験できるユニークな宿。着くと外は真っ暗だったが、中に入るとヨーロッパの山小屋みたいな暖かい雰囲気。ロビーには大きな薪ストーブと本棚があり、興味深い本がたくさん並んでいる。部屋に持ち帰って読んでもいい。部屋はちいさな洗面台があるのみ、トイレやお風呂はないけどぱりっと清潔で気持ちがいい。

夕食は食堂で皆でいただく。各テーブルから「美味しい」の声が聞こえてくる。夕食には動物性蛋白質がないと淋しがるタイプの夫が、これなら肉も魚もいらない。毎日野菜でいいという。こんなの作れるかー!と思いつつ、ソースのレシピを聞いてみた。本当に驚くほど油や調味料を使っていない。素材一本勝負。ここで採れた野菜と絶妙な火加減がこの感動的な味わいを生んでいる。再現はできないけど記憶に残る味。

 

 

 

 

 

 

この日は「安曇野スタイル」でコンサートをされた演奏家さんたちも泊まっていたので、夕食後にサプライズで小さな音楽会をしてくださった。秋の夜、山小屋で生演奏が聞ける幸運に恵まれた。

 

翌朝は見事な秋晴れ!

色づく山々を背に、草原と畑が広がって清々しい。空気が、比喩ではなく美味しい。朝のエコツアーに参加した。まだこちらに入って1~2年ほどというスタッフさんが、一緒に散歩しながら宿についてのあれこれを丁寧に解説してくれる。オーナーの思い、建物、野外保育、コンポストトイレについて。自然農について。実際に観察して触れて、どれだけここで実践されていることが理に適っていて心地よいことか体感できる。朝ご飯もここで採れた野菜をふんだんに使ったバイキング形式で、テラスで食べたり、めいめい自由に。

つくってくれた方は、京都から一か月住み込みで働きにきたという。同じ年だと判明してびっくり。もっと若そう。生き生きしていた。スタッフ皆さんここが大好きで、気持ちをこめて働いているのが隅々から伝わってきた。何度も訪ねたくなる、気持ち良い場所だった。

 

旅のしめくくりは、穂積神社の鳥居の横にあるその名も「とりい」さんでお蕎麦をいただいた。細くてキュッとしまって、香りが高くて、こんなの待ってました!という味。蕎麦のお菓子も手作りで、取り寄せたくなるほど美味しい。安曇野スタイル企画でひょうたんランプとお面が飾られた店内は、土壁と木のぬくもりがあって、小さなギャラリーみたいだった。若いご夫婦二人で頑張っている素敵なお店です。

 

帰りの電車中から、どこまでも続く豪華な錦の絨毯のような山肌を眺めながら、この紅葉を求めて山に登って命を落としてしまった方々のことを思った。ご冥福を心から、お祈りします。雄大で美しく静かに燃える山はいまは穏やかに見えるけれど、想像もつかないような怖さや厳しさを秘めている。自然を大事にしているひとほど、容赦なく命を奪われるかのようにも思える。それでも人は山に憧れて、山に癒される。京都に戻り、四方を囲む山々をみて、ああ帰ってきた。とやっぱり安心した。


「大江戸左官祭り」―土と戯る

「大江戸左官祭り」へ行くには、「大江戸線」に限る。勝どき駅で降りて、会場へ。今回の催しは、一般向けにしたようだ、という声が聞こえる。
壁塗り体験。光る泥だんごづくり。かまど塗り体験。ミニかまどづくり。泥絵の具で絵や書を書く。…… オトナもコドモも、ひたすら、撫でたり、捏ねたり、塗ったり、磨いたりしている。土と戯る。
工務店の会でおなじみの、勇建工業の加村さんとワイズの山本さんに、お目にかかる。会期中も、その前の準備期間も、昼も夜も大忙しだった、と笑う。夜も ⁈⁈    かまどが人気で、ゴキゲンだ。電気が要らない、おいしく炊ける、ということで、かわいい働き者に見える。こんなに人気なら、ぜひ、この “ ひろば ”のブレゼントにして、近々、みなさんにお届けしたい、という話になる。どうか、お楽しみに、お待ちください。

 


紅葉旅行♪温泉編 

今回利用したのは、四万温泉の「積善館

積善館

千と千尋の神隠しの舞台ともいわれる宿(この橋がそっくりとのこと)

開業320周年の歴史ある旅館で、重要文化財にもなっています。
館内から見た景色

館内から見た景色

また、映画「千と千尋の神隠し」のモデルになった宿の一つとも
よばれていて、夕方には、館内の歴史ツアーも開催されました。
館内歴史ツアーの様子

館内歴史ツアーの様子

旅館のご主人からの
「積善館ができたころ、当時の人たちがどのような思いで
ここへ足を運んだか少し想像してみてください」
の一言で、歴史ツアーは始まります。
宿の中にトンネルがあるなんて珍しい

宿の中にトンネルがあるなんて珍しい!山を切り開きながら増築された宿なので少し迷路のようでした

創業の元禄7年は江戸時代(徳川綱吉の時代)。
移動手段は基本的に「徒歩」
昭和の始めに宿の前で撮影したという
写真を見せてもらいましたが
女性が、おばあさんをおんぶして
こちらを見ている写真が
印象的でした。
今のように、リフレッシュや観光が目的ではなく、
温泉へ来る目的は
「病を温泉で直したい」という
強い思いだったこと…
医療が今のように発展していない中で、
少しでも家族や自分の病がよくなるようにと、
山を越えて(それも当時は、下駄や足袋や雪駄ですから)
ここまでたどり着いたという話を聞き
昔の人がどんな思いでこの地に
たどり着いたのかを考えると
じーんとしました。
館内ツアーが終わってからは
当時の人たちの気持ちに寄り添って
しみじみと湯船につかりました。
温泉への考え方も変わってよい経験でした。
翌日も晴天だったので、近くの四万川ダム(奥四万湖)へ
ダムまで歩いて行きました!

ダムまで歩いて行きました!このあと軽く山登り状態でダムの上まで上がりました

てくてくと歩きながらダムまで行ったので
40分ほどかかりましたが
しりとりをしたり、景色を共感しあったり
楽しい時間でした♪
水の色がきれいでした

水の色がきれいでした

せわしなく過ぎていく毎日ですが
旅をしている間は
時間の流れがゆったりとしていて
心地よかったです!
紅葉を満喫したamedioでした(*^_^*)

ラヒのカレー

ラヒのカレー

「安西水丸 地球の細道 展」(GA gallery )を、うっかり見逃してしまった。あ、ザンネンと思った夜。これから、西荻窪の「ラヒ」で、カレーを食べようと思った。ラヒ  パンジャービン  キッチンは、安西さんの文章で、おなじみだろう。暗い路地を進み、急な階段を上がって、店内へ。お店のひとが、安西さんを語る。

「先生ガ、亡クナル少シ前ニ、名刺ヲ描イテモラツタンデスヨ。ソレガ、コレデス。本当、突然亡クナラレテ、ビックリシマシタ。私ヨリ元気デシタカラ。先生ガ好キナノハ “マトン ” デシタ。ソレト、日本酒。“ カレー ” ト日本酒ガ合ウカナト思ウンデスガ、コレガ合ウンデスヨ。私モ、今モウ、“ カレー ” ト日本酒デスヨ」

チキンカレーを食べて帰った。


紫蘇のお味噌

めずらしい、紫蘇のお味噌。

紫蘇そのものの やさしい味わいに驚いた。

器はプレゼントでいただいた ガラス作家 黒川 大介さんのもの。

器の裏には小さくkuroと刻印が…

これもなんだか うれしかった。


松本よいとこ

 

理由もなく旅に出るのは憧れで、行ってみたい場所も山ほどある。けれど実際行くとなると少し意気地がなくなり、なにか理由が欲しくなる。誰かの誘いに乗ってみたり、本や映画に触発されたり、お祭りや旬の食べ物などその季節その場所でしか出会えないものを求めたり。縁とタイミングによるところも大きい。

 

松本へは、今年の頭に京都で出会った写真家の疋田千里さんの個展を観るため、お盆に夫の実家の山梨に帰省する途中、少し寄り道した。会場の栞日さんは古いビルを改装したブックカフェ&ギャラリーで、旅する写真家疋田さんの切り取る緩やかなブラジルの風景とぴったりの雰囲気で、とても印象的だった。その後少し見て回った町の感じや、展示の間ずっと常駐して松本暮らしを楽しんでいた疋田さんのお話を聞いて、また必ず来たいと思っていた。

その後松本に行った話をすると、たいてい「『まるも』に泊まった?」「民芸館には行った?」と聞かれる。まだだというと、ぜひ次回は行ってと口を揃えて言われる。松本好きの人がこんなに多いことに驚いた。さらに夫が通う美容師さんに安曇野の宿を勧められたこともあって、11月の連休、ふたたび松本、そして初の安曇野へ行くことにした。

 

初日は秋晴れの日々から一変しての雨。列車の窓からの紅葉も曇っている。松本に着いて蕎麦を食べ、松本城まで散歩という初心者コースを辿る。雨というのに天守観覧は60分待ちだったので、翌朝来ることにして松本民芸館へ。お城の近くからバスで15分、バス停からの細い道を進むとすぐ、なまこ壁の建物が見えてくる。門から見える庭の木々の紅葉が雨に濡れてしっとりと色濃く風情を漂わせ、入る前から期待が高まる。

可愛い道案内の石碑やお地蔵さん、壁に飾られた開催中のかご、ざる展の一部、すべてが静かに美しくあるべきところに収まっていて、心地よい。外の光を柔らかく受け止めるどっしりとした造りの静謐な空間が心をすうっと静めてくれる。展示の入り口に創設者の丸山太郎氏の言葉があった。

 

ひとつひとつのものと近くでゆっくり向き合えるような展示も、よくよくこの言葉に基づいたものであることが感じられる。展示の中には丸山太郎氏による作品、絵や文章なども展示されていて、目を惹かれた。収集家としてモノのもつ可愛らしさ美しさを見極め、作家としてその感受性の豊かさ、ユーモアと愛情が感じられる温かな作品を生み出し、こんなに素敵な場所を後世に残してくれて、すばらしい人生だなあと思う。

中心地に戻ってひとやすみ。今宵の宿「まるも」は併設の喫茶店も人気なのだ。松本民芸家具で統一され、落ち着いた店内でくつろいだ。

町には、土蔵が並ぶ中町通り、川のほとりの縄手通り、昔ながらの人形店が並ぶ高砂通りとそれぞれに少しずつカラーの違う通りがあり、本屋やレコード屋、雑貨屋、それぞれに個性のあるお店が並ぶ。歩いても歩いても楽しい。夕飯時となり、建物の灯りと賑わいに惹かれて創業昭和8年という老舗の洋食屋「おきな堂」に入った。ここもやはりクラシカルな内装と家具でリラックスできて、松本らしさを感じる場所だった。ワインとボリュームたっぷりの昔懐かし洋食ですっかり満腹。

まだ宿に帰るには名残惜しくて通りをうろうろ歩いていると、夜10時までやっていてコーヒーも飲める本屋さん「想雲堂」を発見した。


民俗、美術、哲学・・・と心くすぐる背表紙が並ぶ。民芸館にあった丸山太郎さんの小冊子や本もあった。ここで珈琲を飲みながら今日一日を振り返りたかったので『松本そだち』を手に取った。

「いい本ですよ。民芸館にはいかれました?」とご店主が話しかけてくれた。話しているうちに偶然にもご店主は夫と同郷の山梨生まれと判明し、方言の話題など意外なところで盛り上がる。このお店を始めたのは去年のことだそう。なのにもうずっとここにあったような安心感がある。楽しい夜を過ごせた。

今回泊まった「まるも」はこぢんまりとして、広くはないけれど、街歩きにはぴったりの宿で、誰かの家に泊めてもらうような温かい雰囲気、そしてなにより朝ご飯が魅力。

普通のごはんを丁寧に。それが一番美味しいんです。と教えてくれるような理想的な朝ご飯だった。ご主人が子供のころから、このメニューはずーっと変わらないんだそう。変わらなくていい。明日も明後日もこれが食べたいと思う。

朝食後は朝いちばんで松本城へ。どこからみてもきちんとして、写真に撮ると絵葉書か合成写真に見えるほど端正なお城だ。北アルプスを背にするとさらに美しく堂々としている。

天守への入り口にまだ行列はなかったが、朝も早くから、続々と人がやってくる。登るごとに階段が急になる。最上階の天井の梁はすごい密度。ここに松本城の守り神「二十六夜神」が祀られている。

 

お城を出てから出発の時間ギリギリまで街歩き。まだ見ていないところがたくさん。次回への楽しみにとっておく。途中いい感じの空き物件を見つけて、もしここに住んだら・・・なんて妄想を膨らませつつ、最後に少し栞日さんに立ち寄った。ギャラリーではカレンダーづくりのワークショップが行われていて楽しげで、変わらず緩やかな感じにほっとする。ご店主の菊池さんは、年に2,3度京都に来るのだそう。「じゃあまた京都か、松本で」と別れて列車に乗った。おやつに買った栞日さんのドーナツは、小ぶりながらもぎゅっとつまって食べ応えあり、素朴な甘みで品が良く、松本生まれの味がした。

 

安曇野旅へつづく

 


紅葉旅行 四万温泉♪ 

先日、群馬県の四万温泉へ行ってきました!

 

行先は、ノスタルジックな温泉街がいいなぁと

パラパラと旅行のパンフレットを見ながら

直感で選んだのですが

とっても、天気が良かったうえに紅葉のシーズンで

とても良い旅になりました♪

 

私たち夫婦の旅は、風まかせ♪

あまり、細かくは決めずにいいなぁと思ったところで

ぶらりとバスを降りることもあります。

 

今回は、甌穴群でバスを途中下車し

そこから45分ほどかけて歩いて温泉地まで行きました♪

 

今回は四万温泉到着までの旅をご紹介します♪

 

 

写真を撮り忘れましたが

温泉につく途中に足湯も見つけ

のんびりと浸かったり

かわいい猫を見つけてしばらく遊び相手になったり

バスでは通過してしまっていたであろう

いろいろな発見がありました♪

 

旅の目的地までスイスイっと行くのも良いですが

たまには、思い切って降りてみて

自分の足で歩いてみると

旅先でもいろいろな発見があるので

ぜひ、お勧めしたいamedioでした♪

 


神田古本まつりの本棚

恒例、神保町の古本まつり。お天気に恵まれて、よかった。タイヘンな人出。タイヘンな本出。行かれなかった方のために、せめて一部を。いや、0.00000……  一部を。お届けします。

神田古本まつり