イラストレーター・武藤良子さんというひと
『金沢ばあばのまほう手帖』(小社刊)の売れ行きが、好調だという。著者・マスダさんの人生レシピの独特さもさることながら、そこに添えられた武藤良子さんの雪国の春のような、暖かい雰囲気の絵に負うところも大きいように思われる。その武藤さんについて、どういう経歴の方がと聞かれることが多い。
うまい具合に、好評連載『私のセツ物語』の最近版が武藤さんの担当である。それは、こういう書き出しだ。
〈18歳。高校3年の進路相談で「お前はどうしたいんだ」と担任に聞かれ「探検家になりたいんです」と答えたが却下された。
中学高校6年間の女子校の授業の中で、一番好きなのは美術の時間だった。音楽、書道、美術の3教科から選べる中、6年間ずっと美術を専攻していた。大きな窓と高い天井の美術室が好きだったし、男先生と女先生のふたり、どちらも好きだった。……〉
………
武藤さんの『私のセツ物語』は、思いが募り一回ではおさまりきれず、さらに、先日 この続編が掲載された。どうかお楽しみください。