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段差のない間取り。老後の家づくりのヒント -『チルチンびと』107号の予告篇-

60代、70代の家づくり

 

春風に誘われて『チルチンびと』107号発売近。今号特集「60代、70代家づくり」「祈りかたち」「八ヶ岳に移住する」

特集から。父親老後住まいを設計した建築家・岡本一真さんは、そ体験から、家づくりヒントをここに見つけます。
それは、主屋と距離感。ほどよい握り手すり。段差ないり。水まわりと物干し。温度差をなくす。
たとえば、段差ないりについては、
〈高齢期を迎えると視野が狭くなったり、糖尿病影響などで足が運びにくくなってくる。床素材や模様が違うと段差に見えたりすで、アプローチから段差ないようにつくるが基本中基本。玄関から奥部屋まで一直線に導かれた動線に沿って、壁際に手すりをり付けた。〉

お役に立てば幸いです。

『チルチンびと』春107号


『チルチンびと』春 107号は、3月11日発売です。お楽しみに。


水平線を眺める家は、いかが -『チルチンびと』107号の予告篇-

水平線を眺める家

 

春風に乗って『チルチンびと』107号の発売近し。今号の特集は「60代、70代のづくり」「祈りのかたち」「八ヶ岳に移住する」

終の棲みの研究ともいえる、60代70代のづくり。豊富な事例のなかから水平線眺めご紹介。
〈屋内にはいると、まず目に飛び込んでくるのは青の絶景だ。東伊豆、相模湾から伊豆諸島望む高台に建つ。
全室通して間仕切りのほとんどないM邸。扉はトイレとお風呂場だけという徹底ぶり。「アメリカに住んでいた頃、間仕切りのないワンルーム・ハウス知って、開放感に惹かれました」とご主人。〉
この眺めなら、このなら、長生きができるように思われる。

 

『チルチンびと』春107号

『チルチンびと』春107号は、3月11日発売です。お楽しみに。

 

 
 

ベニシアさんへの誕生日プレゼント -『チルチンびと』107号 予告篇-

ベニシアと正、明日を見つめて

 

春風に誘われて『チルチンびと』107号の発売間近。今号の特集は 「60代、70代の家づくり」「八ヶ岳に移住する」「祈りのかたち」
もちろん、人気連載「ベニシアと正、明日を見つめて」(梶山 正)もありますよ。今号のテーマは「介護する人も、外の空気を吸いたい」です。

梶山さん、子供の頃から山が好き。ここ数年間は冬に「日本百名山」を登ることをライフワークにしている。『日本百名山』とは、深田久彌著の山岳随筆集。登山に集中したい梶山さんだが、目が不自由になり、介護の必要なベニシアさんのもとを離れられない。そこで、山行きの代償にと、ベニシアさんの誕生日プレゼントづくりに、せいをだす。プレゼントとは、布団カバーと電気毛布を買う。土間に敷くスノコづくりなど。文章の最後にこう書くのだ。
〈とにかくプレゼント作りにがんばったし、また僕は山へ行くぞ。追い詰められた状況にある介護側の人だって、新鮮な外の空気を吸いたいのだ。〉

………

 

『チルチンびと』春107号

 

『チルチンびと』春107号は3月11日発売です。お楽しみに。

 


ドアノーのパリ

写真家 ドアノー  音楽 パリ

写真家 ドアノー  音楽 パリ

『写真家 ドアノー  音楽 パリ』(Bunkamura  ザ・ミュージアム、3月31日まで)に行く。会場のパンフレットによれば、「パリに暮らす “  普通の人々  “のきらめきに満ちた生活を目撃する」ということである。
「日常生活の中で偶然出会う、小さな種のような瞬間をカメラに収め、それが人々の心の中で花開くことを思うと大変うれしい。」というドアノーの言葉も、パンフレットにある。「白黒(写真)はいいね」という小さな声を会場で聞いた。今はもう見ることのない、コンタクトというのか密着というのかを、懐かしく見た。
帰りにショップで、ファイルとイチゴジャムを買って、コロナの街へ出る。そんな、冬の終わりの日。

 


回想の『あしたのジョー』

 『あしたのジョー』展

 

あしたジョー』展(世田谷文学館、3月31日まで)に行く。
あしたジョー」は『週刊少年マガジン』に1968年1月から連載された。1973年5月に最終回。掲載当時、ラストシーン話題。そ自分ことを思い出す。会場を訪れている人たちも、そんなふうに、作品と時代と自分を重ね合わせてみているではないか。

 

 


ミュージアムメッセージ

美を結ぶ。ひらく。  美の交流が生んだ6つの物語

 

『美を結ぶ。ひらく。  美の交流が生んだ6つの物語』(サントリー美術館、2月28日まで)に行く。
〈…… サントリー美術館は、2007年3月、六本木の東京ミッドタウンに移転開館して以来、「美を結ぶ、美をひらく。」をミュージアムメッセージに掲げ活動してきました。例えば、古いものと新しいものが時代の枠組みを越えて結びつく。東洋と西洋、国や民族といった文化の境界にとらわれず結びつき、新しい美が生まれる。このように、異なるものが結び、ひらくことは文化の本質であり……〉と、展覧会のパンフレットに、言う。
〈美の交流によって紡ぎ出された物語に出会う旅へ、あなたをご招待します。〉ということである。

 


戦場・和可菜ありき〈神楽坂デイズ〉

和可菜

 

神楽坂上から、狭い路地に入り、石畳をゴツゴツ歩いて下りて右、旅館・和可菜がある。文壇の人たちにも愛された、と言っていいのかな。というのも、筆が進まずカンヅメになった人も多いだろうから。それで思い出すのは、作家・野坂昭如  vs  編集者・村松友視。書けない書かない野坂さんを、当時文芸誌『海』の編集者だった村松さんが、和可菜に、カンヅメにした。
これで、一安心など、とんでもない。野坂さん、逃げるのである。外出するのである。そうはさせじと村松氏、入り口近くの部屋に陣取る。客の出入りをチェックするため、チャイムが鳴る仕掛け。これなら逃亡時、音でわかる。一安心など、とんでもない。人の動きを感知する光線の当たらないコースを研究した野坂さん、音を立てずに密かに出かけてしまった、という。
そんな作家と編集者の愉しきバトルの現場。いま、改装中で、消えてしまった。さて、つぎは、どんな新しい顔を見せてくれるのだろう。


イラストレーター・武藤良子さんというひと

イラストレーター・武藤良子さん

金沢ばあばのまほう手帖』(小社刊)の売れ行きが、好調だという。著者・マスダさんの人生レシピの独特さもさることながら、そこに添えられた武藤良子さんの雪国の春のような、暖かい雰囲気の絵に負うところも大きいように思われる。その武藤さんについて、どういう経歴の方がと聞かれることが多い。
うまい具合に、好評連載『私のセツ物語』の最近版が武藤さんの担当である。それは、こういう書き出しだ。

〈18歳。高校3年の進路相談で「お前はどうしたいんだ」と担任に聞かれ「探検家になりたいんです」と答えたが却下された。
中学高校6年間の女子校の授業の中で、一番好きなのは美術の時間だった。音楽、書道、美術の3教科から選べる中、6年間ずっと美術を専攻していた。大きな窓と高い天井の美術室が好きだったし、男先生と女先生のふたり、どちらも好きだった。……〉

………

武藤さんの『私のセツ物語』は、思いが募り一回ではおさまりきれず、さらに、先日 この続編が掲載された。どうかお楽しみください。

 


人間味あふれる写真

『秋山亮二   津軽・聊爾先生行状記』展

 

『秋山亮二  津軽・聊爾先生行状記』展(フジフイルム スクエア 3月31日まで)に行こうとして、地下鉄のホームに降りたら、その広告があった。
広告の写真をみてください。
先生がナントカいう勲章をもらい、ほかに女性の方も受賞。おふたりの祝賀会の場面。正装した先生がカメラを構える。その腰つき。笑顔。その後ろ、女性のお尻と衝突。撮った人、撮られた人。画面から漂うあたたかさ。ユーモア。
写真に添えられたコピーに〈ここに 人間味あふれる  写真家がいます。〉とあるが、いやいや、この一枚の写真が、十分に語っていますよ。

 


太宰治の此の小さい家へ

太宰治の「三鷹の此の小さい家」

太宰治の「三鷹の此の小さい家」

 

太宰治の「三鷹の此の小さい家」に行く。
それは、三鷹駅南口駅前の三鷹市美術ギャラリーの中にある。太宰治は、昭和14年9月から昭和23年6月まで、三鷹で過ごしたということである。このギャラリーのパンフレットに、短い文章を読むことができる。

〈三鷹の此の小さい家は、私の仕事場である。ここに暫くとじこもって一つの仕事が出来あがると私は、そそくさと三鷹を引き上げる。逃げ出すのである。旅に出る。けれども、旅に出たって、私の家はどこにも無い。あちこちうろついて、そうしていつも三鷹の事ばかり考えている。三鷹に帰ると、またすぐ旅の空をあこがれる。(『誰』昭和16年)

「此の小さい家」という展示のタイトルはここからきたのである。小さな机の仕事場もあった。