2020年10月 の記事一覧

頭脳強健法

式場隆三郎「脳室反射鏡」

式場隆三郎「脳室反射鏡」

 

式場隆三郎「脳室反射鏡」(練馬区立美術館、12月6日まで)に行く。貼られていたポスターに、こういう文章。

〈 私のこの世に於ける任務は頭脳に関する 医学的仕事なのである。私は調節士となり、修理工となって、できるだけの仕事をしたいのである。私は人生街道の街はづれにある一軒の鍛冶屋だ。轍のいたんだ人、馬の蹄の金のとれた人、歪んだ人は寄ってほしい。この小さな店でも、役にたてゝくれる人のために、私は働かう。(「知識人のための頭脳強健法」1939年)〉

修理、調節されたように思った。


詩 × イラストレーション =!

詩 ✖︎ イラストレーション =!

 

平岡淳子さんから つぎのようなご案内をいただいた。
そこにあるように、平岡さんの詩に、イラストが寄せられ、それにまた詩を、という往復書簡のような試みだという。外苑前のギャラリー ダズル DAZZLEで。
おわかりのように 平岡さんは詩人である。ふだんお目にかかるのは、成城学園前のギャラリー クウオバデイス のことが多い。そのクウオバデイスでの一枚を、ごらんいただく。

平岡淳子

 

POETRY-詩によりそう- vol.9 イラストレーショングループ展
2020年10月27日(火)~ 2020年11月01日(日)
12:00~19:00 (最終日17:00まで)

石川ゆかり 上野幸男 すぎもりえり 
ちぎらはるな 吉泉ゆう子 TAIZO
詩:平岡淳子

詩人平岡淳子さんから一篇の詩が提供され、6名のイラストレーターが描きその絵から次の詩が読まれ、それをまた描くという往復書簡のように詩と絵が折り重なってゆきます。
6名それぞれに違う展開になってゆきます。

 


マスクの行列

Mask . com

 

遠くよりマスクを外す笑みはれやか     富安風生

という句がある。
こんな風情去って、外すなんてトンデモナイ。ということになった。マスクも、日用品、ファッション。専門店ができても、フシギでない。八重洲地下街に、Mask . com  というお店が誕生したと聞いて行って見た。なんと、いや当然、か。平日の午前、10人を超える列。あの、パンダの行列のときのように、「最後尾 」の看板を持った人がいる。それでもまだ、少ないと思ったら、一応、そこで列が切れているだけで、離れたところに、列の続きのマスク顔が並んでいる。諦めて帰って来た。だから、噂の10万円のマスクも見ていない。

 


簡単 豆乳マヨネーズ

作ってみるまで半信半疑でしたが、

豆乳とお酢とオイルをハンドブレンダーで攪拌すると

しっかりマヨネーズになりました。

 

 


石元泰博さん、生命体

石元泰博写真展 - 生命体としての都市

 

『石元泰博写真展 - 生命体としての都市』(東京都写真美術館、11月23日まで)に行く。
入り口で 手の消毒。検温。無事通過。検温の時は、いつも熱があるような気がする。9割が、白黒の写真。白黒の写真はいいなと思う。この人の写真集が、一冊、家にあるのを思い出した。少女が壁に寄りかかっているのが表紙。『シカゴシカゴ』だったかな。
コロナの街を撮ってもらいたかった。

 


美しい雨仕舞

図解  雨仕舞の名デザイン

 

『逆引き広辞苑』で、「あめ」の項をひくと、秋、朝から始まって、霧、小ぬか、鉄砲、天気、にわか、花のやらずの、若葉………などと、多いこと。こんなことをしてみたのは、『図解  仕舞の名デザイン』(堀  啓二著・学芸出版社)という本を見たからである。この本のもとになる調査に編集部の  Oさんが、学生時代に参画していた、と聞いたからである。
本のはじめに〈…… の処理は設計者・施工者にとっていつも悩ましい問題です。一方で、日本の自然環境に対応した深い庇や水平の庇は、気持ちよいスケール感と陰影のあるファサードをつくります。……〉〈……先人たちがつくってきた建築には、ファサードや景観を引き立たせるような、を導くデザインの工夫が数多くある。……〉
として、葛西臨海水族館、パレスサイドビル、国立博物館 東洋館、ルイ・カレ邸、待庵など、美しい39の仕舞の事例が描かれている。

昨日までの「長」がやんで、今日は、やっと晴れた。これも、仕舞


料理家と料理僧の “異食 ”トーク。今夜ですよ

料理旅から、ただいま

 

『料理旅から、ただいま』(小社刊)が、好評。各地で話題です。たとえば10月7日付『岐阜新聞』。「全国を料理旅 お土産レシピ」という見出しのこの記事の中で、minokamo こと、長尾明子さんは、こう、語っている。
〈…… 料理とは「毎日元気に過ごすためのものであり、誰かとつながれるもの」離れていても同じ料理を作って食べれば、相手を思うことができる。「みんなとご飯を食べておいしいね、と言い合えるのは素敵なこと。そんな料理を紹介していきたい」……〉
そんな料理が、いっぱい、ごちそうさまの本です。

………

そして今夜は、料理家と料理僧のこんな“異食”トークも、中継で。お楽しみください。

 

 

………

『料理旅から、ただいま」(minokamo 著) 絶賛発売中です。chilchinbito STOREにてご購入いただけます。


Go To パンケーキ

TAM  TAM

 

新総理大臣の好物は、パンケーキであるという。そういうことから、なにか庶民的で親しみやすいと思われ、支持率も高いのではないか、という人がいた。いやしかし、お好みのパンケーキは、ホテルニューオータニのもので、2800円するという。「パンケーキといえば、神保町の TAM  TAM でしょう、もう行ったかな」といった人がいる。でも、この夏も、開店前から日傘をさした人の行列ができていたから。それに、注文して運ばれてくるまでに、1時間かかりましたからね。忙しい総理には無理でしょう。でも、高さ5センチの石窯焼きは、Go  To  パンケーキ の価値ありますよ。並んで待って食べてこそ、庶民。


庭のいろいろ、幸せのいろいろ

『チルチンびと』秋 105号

 

『チルチンびと』秋 105号、特集「緑と暮らす」が、好評です。
秋。青空。澄んだ空気。とくれば、誰だって、庭にでてみたくなる。庭のいろいろは、幸せのいろいろである。たとえば、「ビオトープのある住まい ー 静かな流れがつくった新しい時間」のページを開いてみる。

…… 泉が湧くように静かに流れる水と、ここで生まれ育ったかのように、生き生きと呼吸するさまざまな植物のある庭。それを臨む空間でゆったりと時間を過ごすのは、Eさん家族。驚かされるのは、豊かな自然とともにあるこの家が、郊外の住宅地にあるということ。……ご主人のお気に入りの場所は、ビオトープの滝口に向かう濡れ縁だという。この場所で、新たな習慣ができた。「濡れ縁に腰をかけて流れの音を聴きながら酒を飲む。贅沢で幸せな時間です」(ご主人)。

読むと、いい気分になりますよ。

……

『チルチンびと』秋105号は、好評発売中。お早めに書店へ。