『ウェンデリン・ファン・オルデンポルフ 柔らかな舞台』へのご案内

ウェンデリン・ファン・オルデンポルフ 柔らかな舞台

〈 ウェンデリン・ファン・オルデンポルフ(1962年、ロッテルダム生まれ、ベルリン在住)は、2017年ヴェネチア・ビエンナーレのオランダ館代表を務めるなど、オランダの現代美術を代表するアーティストの一人として、20年以上にわたり、映像作品や映像インスタレーションを発表してきました。彼女の映像は、他者との共同作業を通じて、人々の関係を形成すると同時に、それによって形作られるものとして試行を重ね、シナリオを設定しない撮影に、キャストやクルーとして参加する人々が現れます。撮影の場という設えられた状況であるテーマについて、人々が対話する過程で発露する主観性や視座、関係性を捉え、鑑賞者の思考との交差を指向します。……〉
と、展覧会の案内に、紹介されている。

『ウエンデリン・ファン・オルデンポルフ  柔らかな舞台』は、公開中。来年2月19日まで、東京都現代美術館で開かれている。


『雰囲気のかたち』展(うらわ美術館)へのご案内

『雰囲気のかたち』展(うらわ美術館)

 

この展覧会のパンフレットに、いわく、
〈 ……   本展では、はっきりと見えないもの、刻々と変わる不定形なものなどを表現した作品を、国内の近現代の絵画や彫刻、ドローイング、映像、写真などで紹介します。美術家たちは感覚を研ぎ澄ませ、流れる大気、周辺の空間や時間、その関係やあり方をとらえようとします。その場を満たす光や粒子、輪郭、あるいは筆致や素材の吟味によって、さらには言葉へつながることによって、物質を超えた存在に形を与えています。私たちは昨今、ウイルスや情報など、時代をも動かす目には見えないものをより意識するようになりました。そのような中で改めて、私たちのまわりにあって空間を染め、ある力や豊かさが存在する場を、つかみ、作ろうとする美術家たちの表現に触れてみたいと思います。〉

――見えないもの、形のないもの、そしてここにあるもの   

というコピーが、添えてある。

………

『雰囲気のかたち』(うらわ美術館)は、23年1月15日まで公開中。

 


諏訪 敦『眼窩裏の火事』展(府中市美術館)へご案内

諏訪 敦『眼窩裏の火事』展

 

〈緻密で再現性の高い画風で知られる諏訪敦は、しばしば写実絵画のトップランナーと目されてきた。しかしその作品を紐解いていくと彼は、「実存する対象を、眼に映るとおりに写す」という膠着した写実のジャンル性から脱却し、認識の質を問い直す意欲的な取り組みをしていることが解る。諏訪は亡き人の肖像や過去の歴史的な出来事など、不在の対象を描いた経験値が高い。丹念な調査の実践と過剰ともいえる取材量が特徴で、画家としては珍しい制作スタイルだといえるだろう。彼は眼では捉えきれない題材に肉薄し、新たな視覚像として提示していく。 ……〉

と、この展覧会のパンフレットの文章にある。
そして、その独特の作品の写真が紹介されている。

………

諏訪 敦『眼窩裏の火事』展は、府中市美術館で、23年2月26日まで、公開中。


『プラチスラバ 世界絵本原画展』(千葉市美術館)のご案内

プラチスラバ 世界絵本原画展

 

『プラチスラバ 世界絵本原画展』は、スロバキア共和国の首都プラチスラバで2年ごとに開催される、世界最大規模の絵本原画コンクールです。…… と、展覧会の案内は、始まっている。
〈  本展覧会では2021年10月から翌年2月にかけて現地で開催された BIB  2021への参加国の中から、近年の活躍がめざましいアジア諸国に焦点をあて、中でも隣り合うふたつの国、日本と韓国の絵本のいまをご紹介します。第1回展より参加する日本は数多くの作品を送り届け、受賞作家を輩出してきました。そして、近年の韓国の作品は、絵本の可能性を押し拡げるような多様さを持ち、世界から注目を集めています。〉と続いている。
サブタイトルとして『絵本でひらくアジアの扉  - 日本と韓国のいま』が添えられている。
………
この展覧会は、千葉市美術館で、現在開催中。12月25日まで。

 


シス書店、企画展 101!

網代幸介「霧の中で」展

網代幸介「霧の中で」展

 

JR 恵比寿駅を降りて、ダラダラ坂道をのぼり、シス書店へ行く。以前は、もう少し先の 古びたビルの一室だった。あれもなかなかよかった、と、歩きながら、そんなことを思い出すのは、今回の企画展が、記念すべき101回目と聞いたからだ。このギャラリーは「広場」とも、けっこう長いお付き合いになる。
101回目企画展は、網代幸介「霧の中で」。
1回目の企画展は、野中ユリ「夢の結晶力」であったという。それが2010年のこと。
「あっという間に、13年」と、店主のSさんは、唄うように言った。Sさん、あいかわらず、明るく元気だが、やはり、コロナの影響はきびしく。お客さんの数も減少、年齢層にも変化があり、さて、これからどう運営、展開していったらいいか、思案の最中だという。
早く、霧の晴れることを祈ります。

網代幸介「霧の中で」展は、10月23日まで。

 


続・サヨナラ ぬりえ美術館

ぬりえ美術館

 
ぬりえ作家・蔦谷きいちさんの話、つづきます。

〈……  私、自信があったのは、顔だけど、だれがみても、可愛いイヤミのない顔。結局、顔がキメテでしたかね。私の描くような顔の感じを出せる人が他にいなかったんじゃないかな。私の絵のは、目が大きく見えたんですよ。自分でいうのはおかしいけど、キレイな目を描いて、それで大きく見えたんですよ。それでも、昔の絵を見ると、あんまり大きくないんですよ。足が太いのは、バランスからきたんですよ。昔のは、もの凄く太いですね。お人形さんにしても。それも、時代の要求で、足も、ぜんぜん細くなりました。背も高くなってます。コツって ー  ぬりえじゃあなく、自分では一つの独立した絵じゃないかって、思う。それを、ただ、シロクロで描いてあるから、コドモがぬるという ー それを、ぬらせようと思って描いたこと、ないですねえ。
  振り返ってみるとね、あー、自分のやってきたことが、それほど価値のないことじゃなかった、よかったんだなあと、いま思うんですね。もっといい絵描きになりたかったし。たしかにねえ、自分自身、卑下したこともありましたけれど。周囲の人たちだって、絵描きらしい絵描きじゃないという、目だったようで……でも、ひとの気持ちの中に、少しでも残っていてくれれば……なにか、救われますねえ。〉

 

 


サヨナラ ぬりえ美術館

ぬりえ美術館

 

東京・町屋にある「ぬりえ美術館」が、10月30日で閉館するという。昭和20年ころから、少女たちに親しまれてきたぬりえ文化を、伝えてきた。この「広場」でも、お仲間として、ご紹介してきた。さみしい。日本のぬりえの第一人者として、活躍した蔦谷喜一さんへの生前のインタビューを、掲載して、お別れとしたい。(中公新書『商売繁盛』から)

〈   ……  えーと、だいぶ前のことなので、そのたびに思いださないといけない…… 昭和15年、でしたかねえ、画の学生だったんですけど、アルバイトみたいのを探してまして、友人が描いてみないかと、自分にはあわない、君なら、あうと言われましてね。なんでしたっけねえ、藤娘なんかを描きましたかねえ。それ“ きいち”という名前じゃなくて、漱石の『虞美人草』から“ふじお”にしました。それで、戦争で、一時中止になって徴用に行ったりなんかして、戦争が終わりまして、また描きはじめたんです。昭和22年に“きいち”という本名で、こんどは、印刷もやって自分で自転車につけて、蔵前におろして歩きましたよ。「おとぎ絵」というタイトルをつけて、外国のおとぎ話の絵を描いたりいたしましてね。なにがよかったんだか、「きいち」、「きいち」と騒がれて、なにがよかったのかって、自分ではギモンなんですけどね。……〉        (つづく〉


『版画×写真 1839~1900』展のご案内

町田市立国際版画美術館『版画×写真 1839~1900』展

 


〈19世紀に登場した写真は世界を大きく変えました。とりわけ大きな影響を受けたのが、イメージを写し伝えるという同じ役割を担っていた版画です。この時代の版画と写真の関係は、これまで対立ばかりが語られてきました。しかし初期の写真の技術はまだまだ不十分で、両者は補い合う関係でもありました。……本展ではヨーロッパを中心に、版画と写真に加え、カメラや撮影機材をはじめとする関連資料180点により、その表裏一体の関係を探ります。〉
というのが、パンフレットに書かれた趣旨である。
その横のコピーが わかりやすい。

「支えあい、競いあった   二つの芸術」

この『版画×写真  1839~1900』展は、町田市立国際版画美術館で、10月8日から12月11日まで 開かれる予定です。

 


『アーツ・アンド・クラフツとデザイン』展へご案内

アーツ・アンド・クラフツとデザイン

 

ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで - というサブタイトル。展覧会のパンフレットに、いう。

〈   モダンデザインの父 - ウィリアム・モリスは、こう呼ばれています。しかし、彼の代名詞ともいえる草花や小鳥をモチーフにした文様や中世を思わせる重厚なデザインは、その呼び名におよそ似つかわしくないように思えます。ではなぜ、モリスが「モダンデザインの父」なのでしょうか?
モリスの生きた19世紀のイギリスは、大英帝国の絶頂期。近代化も著しく進んだ時代です。多くの人がそれを謳歌する一方で急速な近代化に危機感を抱く人々もいました。例えば、評論家のラスキンは職人の手仕事に支えられた中世の建築を賛美し、ラファエル前派の画家たちはラファエロ以前の古風な描き方を目指します。そんな思潮が高まる中、モリスが見つけたのは室内装飾の道でした。…… 〉

「暮らしのデザインのはじまり」というコピーも、読める。

『アーツ・アンド・クラフツとデザイン』展は、府中市美術館で開かれている。12月4日まで。


『日本の中のマネ』ご案内

日本の中のマネ ―出会い、120年のイメージ―

 

〈19世紀フランスを代表する画家エドゥアール・マネ(1832~1883)の日本おける受容について考察する展覧会です。……我が国における洋画黎明期の美術家や批評家たちに見られるマネからの影響については、断片的に指摘されることはあってもまとまった形で示されたことはありません。明治から昭和初期までに見られる作品や批評を通して、日本における「マネとの出会い」について振り返ります。……本展では、日本に所在する17点のマネの油彩画(パステル画を含む)のうち7点のマネ作品を中心に、印象派や日本近代洋画、そして資料などの約100点を通してー明治から現代にかけての日本におけるマネ・イメージに迫ります。〉と、パンフレットから。

第1章  クールベと印象派のはざまで
第2章  日本所在のマネ作品
第3章  日本におけるマネ受容
第4章  現代のマネ解釈-森村泰昌と福田美蘭

そして、「出会い、120年のイメージ」のサブタイトル。
『日本の中のマネ』展は練馬区立美術館で開かれています。9月4日から11月3日まで。