「楊洲周延」展へのご案内

楊洲周延 明治を描き尽くした浮世絵師

 

ようしゆうちかのぶ〈1838~1912〉は、幕末から明治末にかけて活躍した浮世絵師です。高田藩〔現・新潟県上越市〕江戸詰め藩士の家に生まれ、幕末期を激動のなかで過ごした周延は、40歳となる明治10年頃から本格的に絵師としての活動を開始します。以降、彼の真骨頂である優美な美人画から、役者絵、戦争絵、歴史絵、時事画題まで多岐にわたるテーマに取り組み、まさに、「明治」という時代を描き尽くしました。本展では、知られざる彼の画業とその魅力を、約300点の版画と肉筆画をとおしてたどります。

というのが、〈明治を描きつくした画家〉というサブタイトルの浮世絵師展へのご案内である。

この展覧会は、10月7日から12月10日まで、町田市立国際版画美術館で開かれます。


「インド細密画」展へのご案内

インド細密画

 

〈「絵は一対一で対話するように味わうもの」という芸術観のもと、小さな画面に精密な筆で描かれたインド精密画の流麗な線と鮮やかな色彩は一目で見る者を魅了し、絵の中の世界へと引き込みます。日本とも西洋とも違う、インド絵画の美の世界をお楽しみください。〉
というのが、お誘いの言葉。

初めましてインド。宮廷絵画120点との対話。神話、音楽、ダンス……インドのすべてがここにある。などという文字が、ご案内のパンフレットに、踊っている。

「インド細密画」展は、府中市美術館で、9月16日から11月26日まで、開催予定。

 


「版画家たちの世界旅行」展へお誘い

「版画家たちの世界旅行」展

 

古くから西洋の版画家は「旅」から作品のインスピレーションを、得てきました。芸術家としての修業や仕事だけでなく観光、社会の変化など、旅立つ理由はさまざまですが、険しい山を馬車で越え、大海原を帆船で渡る旅には大きな危険が伴つたことでしょう。鉄道や蒸気船 が普及する19世紀には版画家たちの行動範囲はヨーロッパを越えていきました。それと同時にこれまで見過ごされてきた身近な自然風景 やにぎやかな都市生活 にも光が当てられるようになります。…… と、案内に書かれている。

……  本展では当館のコレクションから西洋版画を中心に、旅や移動に関わる16~20世紀の作品を約160点、展示します。

「版画家たちの世界旅行・古代エジプトから近未来都市まで」は、町田市立国際版画美術館で、7月22日~9月24日まで開かれます。


『フクちゃん』と早稲田大学

フクちゃん

 

「フクちゃん」は、横山隆一作。その昔、新聞連載の4コマ漫画として、人気を博した作品の主人公です。このフクちゃんが、当時、早稲田の角棒をかぶつていたことから、早稲田のマスコットとして、野球の応援を始め、キャンパスや商店街でも、しばしば登場。親しまれてきました。応援部の歴史と合わせて、早稲田とフクちゃんの歩んだ時代を、楽しく振り返ってみませんか

この展覧会は、早稲田大学歴史館で、7月21日から 10月1日まで、開かれる予定です。


『植物と歩く』展へご案内

植物と歩く

「植物と歩く」とはどういうことでしよう?  植物は一つの場所に留まっていながら、根は地中に、茎や葉は地上に伸びて這い広がり、花をひらかせてはしぼむ、その一生は動きに満ちています。本展では、「植物と歩く」という言葉に植物が営む時間と空間に感覚をひらき、ともに過ごすという意味を込めました。作家は植物を観察しその特徴をとらえようとするなかで、普段わたしたちが気づかずに通りすぎてしまうようなその意外な姿に迫り自身の思いを重ねてイメージを作りあげるのかもしれません。……

と、案内の文は始まり、つづく。

本展では、当館のコレクションに加えて植物学者・牧野富太郎による植物画と植物標本なども、ご紹介、とのこと。

「植物と歩く』展は、練馬区立美術館で開かれている。8月25日まで。


「デイヴィッド・ホックニー」展へのご案内

「デイヴィッド・ホックニー」展

 

現代で最も革新的な画家のひとりデイヴィッド・ホックニーの日本では27年ぶりとなる、大型個展です。ホックニーは60年以上にわたり、絵画、ドローイング、版画、写真、舞台芸術といったジャンルで多彩な作品を発表してきました。本展は、イギリス各地とロサンゼルスで製作された代表作に加えて、近年の風景画の傑作〈春の到来〉シリーズやCOVID-19によるロックダウン中にiPadで描かれた全長90メートルにもおよぶ新作までおよそ120点によって、ホックニーの世界を体感いただける機会となるでしょう。

と、パンフレットに書かれている。

「創造のよろこびに出会う」というコピーとともに。

『デイヴィッド・ホックニー展』は7月15日から11月5日まで、東京都現代美術館で開かれる。


『小菅幸子 陶器の小さなブローチ』まもなく完成します

小菅幸子 陶器の小さなブローチ

 

チルチンびと 104号』(2020年夏号)でもご登場いただいた陶芸家・小菅幸子さん。三重県津市のアトリエで、主に陶器のブローチを制作しています。モチーフは庭の草花や野菜、猫のレモンやウーパールーパーのザリちゃん、散歩道や旅の途中に出会った風景など、日々の暮らしのなかに在るもの。細やかで複雑な造形、可愛さのなかに野性味や憂いを秘めた優美な色づかい、二つとして同じものがない陶器ならではの風合いで、多くのファンを魅了しています。

そんな小菅さんのブローチを写真と文章で綴る初めての作品集が、7月20日、風土社より刊行されます。

ひとつひとつのブローチのなかに、つくり手の佇まいや空気感までもが感じられる表情豊かな写真は、「日本の美邸」でも撮影を担当してくださっている美術家の林智子さんによるもの。毎日の暮らしや制作風景を描いた書き下ろしエッセイの一編一編、そして巻末の作品リスト112点のそれぞれに添えられた言葉からも、小菅さん独特の瑞々しい感性が溢れています。(こちらの撮影は、小菅さんと交流の深い写真家の村上将城さんにお願いしました)撮影場所や衣装、モデルの皆さまにもたくさんのご協力をいただいて、小さいけれど贅沢な一冊となりました。

まもなく完成します! どうぞお楽しみに。

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『小菅幸子 陶器の小さなブローチ』
刊行年月日:2023/7/20 版型:B5変形 160頁 本体価格¥2,700+税


■7月22日(土)、23日(日)京都・北白川ちせさんで出版記念展が開催されます。


『プラチスラバ世界絵本原画展』のご案内

プラチスラバ世界絵本原画展

 

アンニョン! 絵本でひらくアジアの扉 --
というサブタイトルかついている。
「プラチスラバ世界絵本原画展」はスロバキア共和国の首都プラスチラバで2年ごとに開催される世界最大規模の絵本原画コンクールです。本展では「絵本でひらくアジアの扉」と題し、近年の活躍がめざましいアジアの受賞絵本を入り口に、特に日本と韓国の絵本に焦点をあて、BIB2021に両国から参加29名の作家による絵本原画を紹介します。また、絵本が生み出されてから読者に届くまでの背景を取材した特集展示では、日韓の絵本の文化や特色、その魅力を掘り下げます。

アンニョン(ヤッホー)と扉をひらき多様な広がりを持つ絵本の「いま」をのぞいてみませんか?

この展覧会は、うらわ美術館で、7月8日~8月31日まて開かれる予定です。


『描かれたニュース・戦争・日常』展へのご案内

『描かれたニュース・戦争・日常』展

いつ果てるともわからない、イラクの戦争。そんな日々、〈 出来事との距離〉 というサブタイトルのついた『描かれたニュース・戦争・日常』展が、ひらかれる。
-  ニュースや戦争を描いた作品に触れるとき、時代や立場によって表現できることが違うことに気づきます。また、当事者として経験したことも、時が経ってからやっと伝えられることがあるでしょう。……  本展を通して過去、現在のアーティストが「出来事との距離」にいかに向き合ってきたかを探ります。- というのが、展覧会の主旨だという。
〈 ゴヤ・月岡芳年,浜田知明から、現代へ〕

町田市立国際版画美術館で、6月3日から7月17日まで、開催予定。

 


帽子展開催のお知らせ

帽子工房 リモナータさんの帽子展

サクラが終わったら、すぐ夏になったな、と思っていたある日、1通のDM。

帽子工房 リモナータさんの帽子展開催 ! 5月26日~5月29日 。谷中 旅館 澤の屋(谷中 2-3-11)ラウンジにて、展示販売、オーダーもOK……と、ある。

帽子愛好家Nさんに連絡すると、素早いこと。「もう、夏帽子の予約しました」という。「気に入った帽子をかぶると、より自分らしくなった気がする。これでいいのだ、と気分が落ち着くのです。リモナータさんの帽子をかぶると、一体感が生まれる。頭にストレスがかからない。帽子が自然と身体の一部になつている」とのこと。

今度の企画の狙いを、昨者ご本人に聞いた。「リラックスしながら、日常と非日常を行き来する場所で私の帽子を展示販売することで、より深く感じてもらえるのではないかと、考えました。また、工房やギャラリーでは、敷居が高いという方に向けても、旅館・澤の屋さんならば、行ってみたいと思われるのではないかと、こちらに決めました」とのこと。


ふと、「俳句歳時記」をめくると
夏帽や人の好みの面白く 星野立子
という句が、目にとまった。