2018年11月 の記事一覧

『斉白石』展のキャッチコピー

『斉白石』展

『斉白石』展

『斉白石』展

 

『斉白石』展(東京国立博物館、12月25日まで)へ行く。

この展覧会のパンフレットに書かれた、謳い文句の多いこと。

中国近代絵画の巨匠
中国で最も愛されている画家が北京からやってきた!
超リアル ! 斉白石の観察眼
ぎょろ目の鶏とフワフワのひよこは  斉白石得意のモチーフでした
独創的な構図を持つ山水の傑作
書は画のごとく、画は書のごとく
人間描写にユーモアが光ります

日中平和友好条約締結40周年記念   特別記念   ということです。

 


「現代の書」とは⁈

見る、知る、感じる    現代の書 展

 

『見る、知る、感じる  現代の書』展(東京都美術館、来年1月6日まで)へ行く。
リュックサックを背負った、修学旅行生がどんどん中に入って行く。お、行列、と思ったのは、お隣の『ムンク』の叫びのほうで、『書』は、静かだった。
展覧会のパンフレットに、
〈皆さんは「書」を鑑賞したことはありますか?  「書」というと、どのような印象を持たれるでしょうか。多くの方にとって「書」は難しいと思われがちですが、それはなぜでしょうか。そして「現代の書」とはどのような表現をさすのでしょうか。
とある。それはもう、実物をごらんいただくしかありませんね。

 


ニュージーランド(オークランド)の旅

ニュージーランド(オークランド)

「ニュージーランドの白ワインが好き」そんな話をしていたところ、では実際行ってみようという事になり、今回はひとまずオークランドへ。

振り返ってみると歩く・食べる・飲む・歩く・食べる・飲むの旅だった。

オークランドの街は凝縮されているような感じで、徒歩でだいたいは行けるような金沢に似たような街だなという印象だった。ただ、それ故にかなり歩いた。
そして、ワイヘキ島のワイナリー巡り、ランギトト島ではトラッキングにも挑戦。
通常1日平均1,500歩の自分が、なんと、旅の間は平均20,000歩と10倍以上の距離を歩く事に。

食べ物は知人にあまり期待しない方が良いとは言われていたものの、できるだけ食材そのものに多少味付けしたものを選ぶと良いとの助言のおかげでかなり満足できた。
ニュージーランドの季節は日本の真逆、初夏。
特に、栄養価の高い春の牧草だけを食べて育った羊の肉とシドニーロックオイスター、グリーン・マッスルは旬の季節。
飽きもせずほぼ、毎日食べていた。

そして、旅の目的である白ワインはいろいろ試す事ができたが、まだまだ知らないワインが沢山あり、当然の事ながら全部を飲んでみる事は叶わないのだけど、少し心残りがないと言ったら嘘になる…
次回は北島のマールボロ地方にも足を運んで試してみたい。

 


建築写真の光と影

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東京都写真美術館

 

『建築 ✖ 写真   ここのみに在る光 』展(東京都写真美術館、19年1月27日まで)に行く。そのパンフレットに言う。

〈 現存する最も古い写真は1827年頃に
ジョセフ・ニセフォール、ニエプスによって撮影された、
窓から見える「たてもの」の一角でした。
写真と建築の関係は写真の黎明期の時代から密接に
かかわっています。初期の写真技術では人や動物といった
動くものは、撮影することが難しかったために、
動かない建築は格好の被写体となったのです。…… 〉

日本の写真家では、渡辺義雄、石元泰博、二川幸夫、奈良原一高…… といった写真家の作品が並んでいる。人は去る。写真は残る。建築は……。


加古里子さん、最後の絵本

みずとはなんじゃ?

 

絵本作家の加古里子さんが亡くなったのは、今年の5月だった。95歳ということで、『だるまちゃん』シリーズなど、たくさんの本を遺したから、新聞でも、その訃報は目立った。先日、最後の作品『みずとはなんじゃ?』(小峰書店刊)が発売された。その本に『みずとはなんじゃ』ができるまで』という別冊がついている。
そこには、本のタイトル案のうつりかわりも、見てとれる。最初の打ち合せでは「みずはふしぎな忍者」。それが2か月後には「みずはにんじゃかいったいなんじゃ」。それから、約1年後には「みずとはなんじゃなにものなんじゃ」へ。そして、翌年に、「みずとはなんじゃ?」へ。

60年間にわたる、絵本作家生活だった。


里芋の揚げ焼き

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里芋の美味しい季節。

柚子をたっぷりのせて。


ライスカレーの愛嬌

MAJI  CURRY  神田神保町店

MAJI  CURRY  神田神保町店

MAJI  CURRY  神田神保町店

『神田カレーグランプリ 2018』が終わって、優勝は「MAJI  CURRY  神田神保町店」。おめでとうございます。エチオピアやオードリーが、軒を連ねるところに、この春、登場した。ホームページを見ると「毎日、バターと小麦粉から作り始め、手間暇を惜しまない!  小麦粉は高温でじっくり混ぜ続け、粘りを押さえ、香り高く仕上げる!」とある。
ちょうど、『カレーライス!!大盛り』(杉田淳子編・ちくま文庫)を読んでいた。そのなかに「ライスカレー」(吉行淳之介)というエッセイがあり、吉行さん、こう書く。

〈このライスカレーの特徴のもう一つのものは、各家庭が、それぞれ「おいしいライスカレーの作り方」についての意見を持っていることである。たとえば、リンゴを一個オロシ金でおろして混ぜるとよい、などというたぐいである。そういうことを、それぞれ「わが家の秘伝」としてあたためていて嬉しそうなところが、ライスカレーの愛嬌のあるところである。…… 〉

お店の秘伝も、愛嬌です。

 


THE 馬刺し

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会津の馬肉、極上の赤身。

あまりの美味しさに

思わずお取り寄せ。

 


それぞれの『ムンク展』

ムンク展  ー 共鳴する魂の叫び

ムンク展オリジナルティー

 

『ムンク展  ー 共鳴する魂の叫び』(東京都美術館、来年1月20日まで)に行くのだ、といったら、混んでますよ、という人。混んでいたのは、「叫び」のところだけでしたよ、という人。グッズを買う列が長かった、という人。希望のグッズが売り切れていた、という人。男と女を描いたのが、好きだ、という人。……
行ってきました。それぞれの話は、まあ、当たっていた。

1 ムンクとは誰か   2  家族   ・ 死と喪失   3  夏の夜・孤独と憂鬱   4  魂の叫び・ 不安と絶望   5  接吻、吸血鬼、マドンナ   6  男と女・愛、嫉妬、別れ   7  肖像画   8 躍動する風景  9 画家の晩年  ……   という順に観て、ミュージアムショップへ出た。そこで、  ムンク展オリジナルティーを買う。(一つ850円)

 


ルーベンスの長女

ルーベンス展 ー バロックの誕生

ルーベンス展 ー バロックの誕生

地下鉄・上野駅から国立西洋美術館に向かう途中、青空をバックに、少女がいた。『芸術新潮』11月号は、ルーベンスとムンクの特集で、そのなかの「ルーベンス10選」(渡辺晋輔・国立西洋美術館主任研究員)にもあったな、と思う。それは、《クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像》の文章だ。

〈家族を愛するルーベンスは妻や子供たちの肖像画をしばしば描いた。これはそのうちの一枚で、モデルである長女の生き生きとした笑顔を的確に捉えている。通常、肖像画は身なりをきちんと描くものだが、この絵では彼女の表情のみに関心を注ぎ、服は大雑把な描写で済ませている。まさにその点に画家の愛情が感じとれるのである。……〉

『ルーベンス展 ー バロックの誕生』は、国立西洋美術館で、1月20日まで)