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江戸の繁盛しぐさ

数年前、公共広告機構が首都圏の地下鉄構内に張り出したポスター。「傘かしげ」「こぶし腰浮かせ」などさりげなくマナーの大切さを訴えた。

実は、広告代理店の若手プロデューサーが本書の著者である「越川禮子」さんの本を読んで感激し、企画制作したものだったらしい。

歴史を語る場合、事実であるかどうかを判断する基準は文章の有無による事が多い。しかし、暮らしの一部と化した「しぐさ」についての古文書は見つかっていない。
日常当たり前のことだったから特に文章に残す必要がなかったし、「書くと俗化するので書くべからず」と言い伝えられていたようだ。

著者の師曰く、「文章化する事自体無理であるし、文章化されると多くの人々は単なる知識としてしか受け止めない。江戸町衆の生活哲学や信条は体験遊学しなければわからない。」

しかし、駅のポスターや最近の世相、人間関係、悪質な犯罪が続発するにつれ、日本人が昔から持っていた知恵を見直そうと一人一人が危機感を持ち、その禁を破り、文章化することになったのだと思う。

江戸では、しぐさを見て江戸っ子かどうか判断したそうだ。つまり、出身地や身なりには関係がなく、全国どこで生まれても「しぐさ」が垢抜けていれば江戸っ子として通ったらしい。
江戸っ子の見分け方の最大公約数は「目の前の人を仏の化身と思える」「時泥棒をしない」「肩書きを気にしない」「遊び心を持っている」の四つといわれてる。

この本で、全貌の1/200くらいを取り上げたそうだ。
著者の師のおっしゃるとおり、「百聞は一見にしかず」であると感じた。
やはり、親が子へ代々伝えていく事は大事である。

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北越雪譜

『北越雪譜』
江戸時代の大ベストセラー。
雪国越後の民俗、習慣、伝統、産業について書かれた書物である。
実は、発案から出版まで40年近くかかったことをご存知だろうか。

書くキッカケは、鈴木牧之が19歳の時。反物を売るために江戸へ上った時のこと。
江戸の人々に雪国のことを話しても、まるで異国の話であるかのように全く理解してもらえなかった。
そこで牧之は雪深い地域での生活文化を広く多くの人々に知ってもらいたいと思った。

しかし、文才がなかったため、山東京伝や滝沢馬琴などの有名な作家に添削を依頼し出版を試みたが、なかなか実現できなかった。
ようやく山東京伝の弟、山東京山の協力を得て出版へ至ることになった。
鈴木牧之が生涯をかけて世に送り出した渾身の作品である。

鈴木牧之は明和7年(1770年)塩沢に生まれ、牧之の次男・弥八が七代目として平野屋(現・青木酒造)を継ぎ、雪国の銘酒を造り続けている。
「鶴齢」という名も牧之が命名したと伝えられている。

鶴齢

歴史を知って飲むお酒はさらに美味しい。
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三越前駅

都内の地下鉄でたった一つだけ商業施設名称がそのまま駅名称になっているところがある。
公共機関であるため、たいていは地名などを駅名称とするのだが、その唯一の例外が銀座線・三越前駅である。

なぜ例外が認められたのか?


wikipedia(ウィキペディア)からの情報によると、

「元々は新橋への延伸を目指しながらも資金難に陥っていた東京地下鉄道に対し、目の前の中央通りに本店を構える三越が駅の建設資金を「全額負担」して開業させた駅である。
これは後の命名権と云った物の形態を超える域のもので、まさに駅名の通りに三越が自店舗の前に駅一つを造ったのである。
その際、店舗への直通出入口の設置や駅構内の意匠についてなど、三越側の提示した駅建設資金負担の条件を東京地下鉄道は受け入れた。」

「この経緯から、銀座線ホームの壁面には三越の「三」をモチーフにした赤い3本線が引かれ、輸入タイル・大理石貼りや真鍮製手摺り、日本初の駅構内エスカレーターの設置、それに当駅独自の駅名標など、三越の意向を隅々まで反映して他の駅にない異例に豪華な意匠の内装が施され、開業当初は地下鉄というものの目新しさもあり、まさに時代の最先端をゆく三越の地下エントランスとでも言うべき趣となった。また、後年開設された半蔵門線ホームの壁面デザインは三越の包装紙「華ひらく」をデザインした猪熊弦一郎の作品であるが、駅名標は他の東京地下鉄の駅と同じものである。』

とある。

日本橋三越に訪れた際は、是非、年代物の地下鉄入口をお探しください!

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楊枝

たかが楊枝されど楊枝

楊枝を使う人は、ダサイと思っていた。

しかし、さるやの楊枝に出会って、意識が変わった。
「粋」と「実用」が詰まっている。

千両箱入りの黒文字はお年賀、お歳暮、
海外へのお土産などの贈り物に使われているという。

千両箱じゃなくて、干支

 

なるほど、「正月早々、千両箱の到来とは縁起がいいね。」
と江戸っ子ならいいそうだ。
歯を磨くのは大事な作法である。
作法と言われるとなんだか身が引き締まる。

さるやの楊枝は100%クロモジ。
「クロモジ」という植物は、
楊枝にしてはじめて生きる木とまでいわれている。

生きるために食べる。
その食を支える歯を守るために生まれた楊枝。

楊枝をダサイと思っていた自分が恥ずかしい。
たかが楊枝、されど楊枝

 

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サワガニ

「サワガニがいます。」
という看板に誘われて、御殿場にある名の知らない小川に行った。

橋

 

川辺で遊ぶ格好ではなかったが、どうしても見つけたくなった。

 

蟹

 

 

蟹

 

清流に生息しているといわれるサワガニ。

小川

まだこんなキレイな川があるんだと思い、感動した。
こういった自然を守っていきたいと感じた。

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遊びの品格

遊びの品格

「遊び」とは、しなくてもいいことをあえてすること。
「仕事」とは、いやでもやらなければならないこと。

心の中に「遊び」をどれだけ持つ事ができるか、人生の愉しみはそこから生まれる。

無駄をなくすことが、効率の良さにつながるのなら、それは現状の効率を上げるだけにとどまり、新たな飛躍にはつながらない。
ユニークな発想は、「ムダに過ごす時間」からうまれるのではないだろうか。
といった内容である。

遊ぶことが大事だとそこまで考えた事はなかったが、本書を読んで、なるほど!もっともっと遊ばなければいけないと感じた。

「チルチンびと広場」で居心地のいいお店、趣味を探す。
「チルチンびと広場」に掲載されている場所を巡る旅なんてのもいいもんだ。

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手作り和製本


実は、針と糸を使う事がとても嫌い。でも、やってみると意外と楽しかった。

和製本横
正直、半紙と和紙だけでこんなにカッコ良くなるとは思ってなかった。
それは自分の腕がいいのではなく、素材がいいのだ。

和製本小

四つ目綴じ/こうき綴じ


製本すると和紙の良さがさらに引き立つ。


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てぬぐい

およそ幅36センチ、長さ90センチ。
切りっぱなしの布。
用途は、拭う、包む、纏う、被る等、自由自在。

身近な日用品であるこの一枚の中に美しさ、楽しさ、願い、メッセージを込める。
日本人の粋な心を感じる。

 

日本橋てぬぐい

人形町限定

かに模様

特に意味はありませんが、かに模様

 

てぬぐいは使っていくうちにやわらかくなり、肌触りも良くなってくる。

洋服は裁断し、余分な布が出てしまう。
着物は無駄が出ないようにすべてを有効に使う。

てぬぐいも形を変えて再利用できるらしい。
例えば「手で簡単に裂けるので、紐状に裂いて編めばマット(?!)にもなる。」とのこと。

 

日本人の知恵は素晴らしい!

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職人さん

おじいちゃんが職人だった頃に作った後期の作品。

おじいちゃんは木工所を経営し、自らも家具職人であった。

灰皿とタバコ入れ

灰皿とタバコ入れ


材料は、チーク材、シオジ、サクラを使用しているらしい。
(85歳のおじいちゃんに聞いたのであってるかは不明・・・。)

灰皿とタバコ入れ 蓋

左側にタバコを入れておく

中の仕切りは何に使うのか?!?!

取っ手

持ち運びやすいように取っ手付き



35年以上も前に作られたものだ。現在も全く遜色がない。
何より雑に扱っても壊れない!


やっぱり手作りのものは長く残るんだな〜と思った。

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草木染め

引き染めの体験をした。

引き染め

初挑戦


体験させていただいた先生は、
従来の草木染めとは全く異なる製法を考案した人である。

沸騰せず、化学染料を一切使わず、アルコール漬けにして染液を抽出する「薬草染め」。


耐光(日光)・摩擦・水の3堅牢度検査をパスしているのは無論、

アルコールは蒸発性が高いため、引き染めしても自然の色合いを布に表現でき、

退色変化が少なく、少量の染液で仕上げる事ができる。

 

仕事に精通していくうち、

「草木染めには天然100%ものがないのか?」

という疑問にぶつかり、独自の研究がはじまったそうだ。
これまでに研究・実験用に採取した植物は1000種近くになる。

今回使用したものは、ぶな(白)、すおう(赤/オレンジ)、ハグマノキ(黄色)

 

引き染め

白、オレンジ、黄色を使用

帯

着物に合わせるとこんな感じ

 


最近は、沖縄県の県花。琉球松、デイゴの研究に没頭しているそうだ。

琉球漆器の材料にもなるそうだ。

デイゴ

あだ名はデストロイヤー

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