2016年12月 の記事一覧

フグと凧のお愉しみ。みなさま、よいお年を!

フグを飼う

この季節、フグは人気者だ。「いいですねえ、フグちり」と、みんな言う。しかし、違うのだ。左右に離れた二つの目。ひょっとこみたいなくちびる。ぽっこりしたおなか。それらに魅せられて、ついにフグと暮らすようになったひとの話が、ここにあります。フグは、福に通じる。いいですねえ。(「フグを飼う」は、コチラからご覧になれます)

 

凧名人・大野研介作品集

お正月には凧あげて …… 「お正月」という唄がある。しかし、凧名人ともなると、365日凧づくし、である。彼は、興にのると、1日10個はつくる。そして、各地の大会に出場する。手づくりの大野研介さんの凧は、「よく揚がるねえ」と人気のマトだ。凧には青空がよく似合う。 (「凧名人・大野研介作品集」は、コチラからご覧になれます)

フグと凧。二つの縁起物を、いつも「チルチンびと広場」をごひいきにしてくださる方々に、お届けします。新しい年、みなさまのご多幸をお祈り申し上げます。……  「チルチンびと広場」担当一同

 


美しい野菜 アイスプラント

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ほのかに塩味がする、

不思議な野菜「アイスプラント」は、

国内では佐賀県で初めて栽培されたそうだ。

キラキラ光る表面の結晶が美しい。

 

 


懐かしの高倉健

「高倉健」展

 

「高倉健」展(東京ステーションギャラリー、1月15日まで)に行く。
三回忌だという。生涯で205本の映画に出演したという。そのいくつもの映画を、つぎつぎに観ることができる。
『あなたに褒められたくて』(集英社文庫)という高倉健の本に、こんな母親の想い出がある。

…… あの『八甲田山』やって、母が観に行った後、
「あんたも、もうこんだけ長い間やってるんだから、もうちょっといい役をやらしてもらいなさいよ」って言う。
「もうその雪の中ね、なんか雪だるまみたいに貴方が這い回って、見ててお母さんは  ー  切ない」って。

いくつになっても、母は母、子は子。いい話だった。

 


メリークリスマス!

イルミネーション

イルミネーション

「わっ、スゴイ !」「ママ、あそこに王女さまがいる」「 えー、これ、個人のオタクでしょ。スゴイ電気代でしょうね」「いやあ、ここまでスゴイと、なんかシラけるねえ」「どういう方かしら ? つくった方 ?」

まあとにかく、皆さん、スゴイの連発だ。JR荻窪駅南口を出て、徒歩7,8分。環八から、ちょっと右へ入ると、このイルミネーションが現れる。家の右手左手、とても一枚の写真に収まらないので、まあ、ご想像くださいまし。

タクシーが道に入ってくる。スピードをゆるめ、解説しているらしい運転手さん。後部座席の客は、窓に顔をくっつけて眺めている。「イルミネーション大賞というものがあったら、個人部門で受賞するね」という声を背に、引き上げる。メリークリスマス!

 


冬至2016

 

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冬至と言えば柚子湯。

そして今年は徳島産の柚子で柚子味噌をつくった。

柚子の半分はフードプロセッサーに入れペーストに、

もう半分は千切りにして、

加えた甘味は、みりんのみ。

苦みと甘味の、ぽってりとした柚子味噌になった。


「木の駅舎」を見に行く

戸越銀座 木造駅舎

戸越銀座 木造駅舎

 

「戸越銀座 木造駅舎 多摩産スギ ヒノキで美しく改築」という見出しを、見つけた。(『東京新聞』12月7日夕刊)

築後九十年近くがたち、老朽化した東急池上線戸越銀座駅(東京都品川区)の木造駅舎が、東京産のヒノキとスギを使って美しく生まれ変わった。…… という書き出しである。そして、こうつづく。
〈新しい駅舎の特徴は、プラットホームを弓状に覆う屋根にある。幅四十五センチ、長さ三・五 ~ 一メートルの木材を約千枚、格子状に組み合わせた。…… 職人たちが一年四カ月かけて造った。〉とある。総事業費は七億円、という。

戸越銀座駅へ、行ってみた。ホームのベンチに坐っていると、木の香りがする。なんとも、落ちついて、親戚の家にでもきているような気がした。

 


今年のかき氷 終了しました

今年のかき氷 終了しました

 

12月にしては、やけに暑い日があり、訪ねて来た友人が「こんな日は、氷が食いてえなあ」という。行ってみるか。西荻窪・甘いっ子へ。しかし、やっぱりこの季節。ごらんの貼り紙 ー  今年のかき氷   終了しました。来年は   4月の終り頃から始まる予定です。冬来りなば、春遠からじ。
冬は冬らしく、田舎しるこ(680円)をいただいて、帰る。

 

田舎しるこ


長かりし一年


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12月15日。6時から、風土社の忘年会がひらかれた。

いつものように、建築家、工務店、写真家、ライター …… はじめ、いつもお世話になっている方々ばかり。みなさん、『チルチンびと』誌上でも、おなじみの方ばかり。しかし、例年顔を見せてくださった方が、あ、今年はもう、いらっしゃらない、と、ふと寂しくなることもある。

長かりしこの一年を忘ればや    冨安風生

という句を、この時季いつも、思い出す。
みなさま、お元気で。そして、少し早めですが、良いお年を。


かぶと柿のサラダ

かぶが美味しい季節。

柿が美味しい季節。

自然の甘味がうれしい。KIMG0308


灯をともし、薪を焚く暮らし読書会 ②

灯をともし、薪を焚く暮らし読書会

 

『チルチンびと』90号 ― 特集・灯をともし、薪を焚く暮らし ― にちなんで、ビブリオバトルというか、読書会。 前回の続きです。


………
Y君    前のお二人は、科学系でしたね。ぼくは視点を変えて『本当の夜をさがして』(ポール・ボガード著・上原直子訳・白揚社)。本のサブタイトルに「都会の明かりは私たちから何を奪ったのか」とあります。著者は作家。
太陽の光の最後のひとかけらまで消え去ってしまった真夜中のブラックロック砂漠で、友人は北斗七星に向かって、僕は天の川に向かって、暗闇を歩く。どちらも地面に触れそうなほど近くにあって、そのまま歩いていけば星々と会話を交わせそうなくらいだ。…… 〉
そして、歩きながら、光害について、眠りについて、夜の文化について、生態系について、考える。タイトルに引かれたんですけど、はじめは。

Kさん   そういう話を聞くと『陰翳礼讚』(谷崎潤一郎著・中公文庫)を読みたくなりますね。ご存じの名著。
〈だが、いったいこう云う風に暗がりの中に美を求める傾向が、東洋人にのみに強いのは何故であろうか。西洋にも電気や瓦斯や石油のなかった時代があったのであろうが、寡聞な私は、彼等に蔭を喜ぶ性癖があることを知らない。昔から日本のお化けは脚がないが、西洋のお化けは脚がある代りに全身が透きとおっていると云う。…… 〉
今日のわれわれの話も “ 陰翳礼讚  ” だったね。
………


『チルチンびと』90号は、12月10日発売です。お楽しみに。