2016年5月 の記事一覧

サヨナラ若冲展

若冲展

若冲展

 

上野駅の公園口を出て、都美術館へ向かって行くと、前を歩く夫婦の会話が聞こえた。「沖じゃなくてニスイなのね」。冲の字の話らしい。盛り上がっている。タイヘンな予感がする。赤いプラカードが見えた。「現在入室まで 160分待ちです」。そのまた先に、人の列というより、人の束が見える。その束は、淀んで動く気配がない。そこにもう一つのプラカードがあり「入場待ち最後尾」の文字。アキラメタ。結局、知り合いで、「若冲展」を見た人は1人だけ。「初日は夜8時まで開館だと調べて、6時半に行ったら並ばずに入れました」と作戦勝ちを語る。


「千載具眼の徒を竢つ」と、若冲は言ったという。自分の画を理解する人が現れるのを1000年でも待つ、という意味だという。160分待ちなんか、なんだ。と言われるかもしれないが、情けなくも精養軒で食事をし、帰宅。手許に入場券だけが残った、というお話。

 


新茶

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新緑の季節。

新茶の翡翠色が美しくて、はっとした。


くるみ味噌

 

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くるみをゴリゴリとすり鉢でペースト状にし、

味噌と豆乳を合わせて出来上がり。

 


永六輔さんのおみやげ

永六輔さんのおみやげ

 

永六輔さんが、体調の不良で、すべての番組から姿を消すというニュースがあり、驚いた。何年も前、知り合ったころの永さんは、いつも元気だった。私の勤め先にひょっこり現れた。たいていいつも、竹で編んだ買い物かごをさげて、それもたいていいつも、旅の帰りだった。かごの中から、おみやげをとりだしてくれた。

写真の、顔をかかえこんでいる木彫りの男性も、おみやげの一つで「これは、恥ずかしがって顔を上げられないんです」という説明だった。永さんの一家は、含羞の一家だと言っていた。自宅への道を歩いていて、向こうから父親がくると、どちらからともなく、横道に入ってしまう、と言っていた。「なぜ?  お互い恥ずかしいから」 そして、他人の恥ずかしい行為についても、恥ずかしそうに語るのだった。この木彫りの男を見ると、いつも、そのことを思い出す。永さん、元気になってください。

 


白菜の蒸し焼き

 

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1/6にカットした白菜をお鍋で蒸し焼きにした。

堂々たる主役になった。


『 a day in the life 』

井の頭公園

 

『 a day in the life 』は、安西水丸さんが、14年間にわたり『チルチンびと』に連載していたエッセイだ。それが、一冊にまとまることになって、校正刷を読んだ。(5月末発売予定。お楽しみに)

〈結婚したばかりですぐに家を購入したりしたのも、自分の自由にできる家が欲しかったからだ。その家は井の頭公園の近くにあり、公園の散歩が楽しめたし、また玉川上水なども歩いて5分ほどだった。都会でありながら四季の移ろいは充分に感じることができた。井の頭という土地は電車に乗れば渋谷も近いし、吉祥寺へも歩いていくことができる。もしかしたら東京で一番住みやすい土地かもしれない。〉

読んでいるうちに、井の頭公園に行ってみようと思った。池のまわりの樹々は、緑の重さに耐えかねているように見えた。池に浮かんだスワンボートを漕ぐ、きしむ音だけが聞こえた。

 


鯖のリエット

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簡単で失敗することがない、鯖のリエットは材料を混ぜて冷やし固めるだけ。

 

保存がきくし、その都度のアレンジもたのしい。