2022年4月 の記事一覧

『幸田千依 空と競馬場』公開制作のお知らせ

幸田千依  空と競馬場

 

ユーミンが、「中央フリーウェイ」で
「右に見える競馬場  左はビール工場」
と歌っている。

広いターフ 、走る夢。
〈画家の幸田千依は、日本各地に滞在することで、その土地で過ごす時間の積み重ねの中から作品の着想を得つつ、数々の絵画をを生み出してきました。……  今回、東京・府中を拠点に制作するにあたり、府中市の代表的観光スポットである東京競馬場に注目します。空と競馬場を描いた一枚の小さな油彩を起点として、その絵をもとに日々ドローイングを描くことで、最終的にもう一つの大きな空と競馬場の絵を完成させる予定です。……〉と、パンフレットにある。

オークス5月22日、ダービー5月29日。
この展覧会は4月16日から7月10日まで。府中市美術館で、公開制作。

 


スコットランド国立美術館『美の巨人たち』展のご案内

スコットランド国立美術館『美の巨人たち』展

 

〈 スコットランド国立美術館は、上質で幅広い、世界でも指折りの西洋絵画コレクションを有する美の殿堂です。…… 本展は、スコットランドが誇る至宝の中から、ラファエロ、エル・グレコ、ベラスケス、レンブラント、プーシェ、モネ、ゴーガンなど、ルネサンス期から19世紀後半までの西洋絵画史を彩る巨匠たちの作品を展示します。……〉と、展覧会用のパンフレットに、紹介されている。
そのほかに「若きベラスケスの傑作、初来日。」「美術史に輝く、巨匠たちの競演。」のキャッチコピー。さらに大きく目立つのは「THE  GREATS」の文字。
『美の巨匠たち』展は、東京都美術館で、4月22日から7月3日まで開催される予定です。


台処という教室

『チルチンびと』春 111号

 

『チルチンびと』春 111号(好評発売中)の特集「オーダーメイドキッチン」を読むうちに、幸田文『父  その死』(新潮社)のなかの「正月記」を思い出した。台処で、父  露伴から、厳しくしつけられる。たとえば、お重に詰めたものからの盛り付け方。ふきんの捌き、箸の扱い……。さらに、こんなことも。
〈  台処業務の出来不出来は、もっといやなことをお供に連れていた。四十何歳まで誰に抑制されるでもなく、自分次第に好きな生活をして殆ど家事・料理に疎く暮して来たらしいははが、この台処に立たされ、不平不満だらけでやりきれなかったのに、同情同感は深くなった。私はははよりもっとその憂鬱の感情をむきだしにしていた。けれどもははは、私がははをさしおいて家事一切をすることに誇りを害され、疎外され、無理に隠居させられたように誤解していたらしい。……〉

台処は、人生の教室だった。そして、料理のほかに、香り高い文学もここから生まれたのだ。

 

 


幸せはキッチンから

金沢ばあばのまほう手帖

 

『チルチンびと』春 111号は、特集「オーダーメイドキッチン」。明るくいかにも幸せそうなキッチンの事例を、たくさん見ることができる。そのページを開いていて、思い出したのは、『金沢ばあばのまほう手帖』の、マスダさんの言葉。
〈綺麗なところにだけ幸せが来る。汚い家は邪気が宿るというて、福が入ってこない。そう信じています。……整理された場所だと、福の神が居心地が良くて長くいてくださる。そんなふうに思っています。……〉
そして、掃除についても、こう語ります。
〈掃除には順番があります。家の内から外へ、というのが基本。最初は台所周りから、シンクの内側、冷蔵庫の中の整理と拭き掃除、その後にトイレ、それから、座敷、寝室などの電気器具や棚にはたきをかけ、ほこりが下に落ちてから掃除機をかける。場所に合わせて掃除機の口も取り換えて使っとるね。……〉
いかがですか。幸せはキッチンからやって来る!


………


『チルチンびと』春   111号。
『金沢ばあばのまほう手帖』。
ともに、風土社刊。好評発売中です。

※『金沢ばあばのまほう手帖』イメージムービーはこちら

 

『チルチルびと』春  111号

金沢ばあばのまほう手帖


『最後の浮世絵師 月岡芳年展』のご案内

最後の浮世絵師 月岡芳年展

 


〈月岡芳年は天保10(1839)年、江戸の新橋に生まれました。幼い頃から画業を志し、12歳のとき、奇想の絵師と呼ばれる歌川国芳(1798~1861)に入門し、15歳の若さで画壇にデビューします。その後22歳頃から本格的に浮世絵師として活動をはじめ、54歳で没するまでの間に多くのすぐれた作品を世に送り出し続けました。……〉
〈……芳年の名を聞くと、「無惨絵」と呼ばれる、残酷な作品を思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、そうした血生臭いものは、彼が若い頃に発表されたごくわずかのシリーズに見られる傾向にすぎません。芳年の作品全体をとおして見ると、勇壮でスピード感あふれる武者絵、歴史画や大衆好みの巷の事件を集めた錦絵新聞の挿絵、日本近代美人画の先駆け的な要素を感じさせる美人画など、実に多種多様であることがわかります。……〉
と、展覧会のパンフレットに紹介され、〈柔軟な発想と逞しい絵心で幕末明治の浮世絵界を駆け抜けた「最後の浮世絵師」の妙技を是非お楽しみください。〉と、パンフレットの文章は終わっている。

『月岡芳年展』は、八王子市夢美術館で、4月8日~6月5日まで開かれる予定です。

 


『時代を映す絵画たち』展のプレスリリースから

『時代を映す絵画たち』展

 

「コレクションにみる戦後美術の歩み」というサブタイトルが読める。そして、パンフレットには、
〈1985年に開館した練馬区立美術館は当初より美術作品の収集に取り組み、作品数は現在約5,500点、寄託作品を含めれば約7,500点に上っています。この中でも絵画作品は、日本の戦後美術の流れを語るのに欠かせない作品を含む、重要なパートとなっています。
そこで今回のコレクション展では、そうした所蔵品の中から、戦後まもなく描かれた作品から近年に制作されたものまで、約35名の作家による油彩画を中心とした約70点の作品を展示し、表現の流れを振り返ります。……〉

『現代を映す絵画たち』展は、練馬区立美術館で、4月10日から6月12日まで、開かれます。