2018年12月 の記事一覧

ワセダ 馬場下 年の暮

ワセダ  馬場下

ワセダ  馬場下

三朝庵

 

ワセダ  馬場下に、穴八幡宮や放生寺があり、年末そこにお参りする人も多い。そして、そのあとは、斜め向かいのそば屋「三朝庵」で、柚子の入ったそばを食べ、これで来る年も金銀融通だと、安心して帰途につくのである。

三朝庵が、店仕舞いしたことは、夏頃ブログに書いた。しかし、年に一度だけ、年末年始に訪れる人もいる。そして、いつものように店の前に立ち、貼り紙を見て「あれ」と、声をあげる。年の暮、この四つ角にも、そんな人生劇場があった。

 


器の愉しみ

粋な古伊万里  江戸好みのうつわデザイン

 

『粋な古伊万里  江戸好みのうつわデザイン』(八王子市夢美術館、1月20日まで)に行く。大皿あり、小鉢あり。眺めていて、向田邦子さんの器についてのエッセイを思い出した。

〈眼があったとき、「あ、いいな」と思い、この皿にのせてうつりのいい料理が眼に浮かぶものだと、少し無理をしても財布をはたいた。料理といったところで、茄子のしぎ焼きとか、風呂ふき大根とか、貝割れ菜のお浸しとかのお惣菜だが。…… 〉(とんぼの本『向田邦子  暮しの愉しみ』向田邦子   向田和子  ・新潮社)。

 


ナツメの果実

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乾燥させた干しナツメは

販売されているのをよく見るが、

珍しいナツメの果実をいただいた。

りんご と なし の中間のような

あっさりした味だ。


メリー・クリスマス !

クリスマス・ショウ

クリスマス・ショウ

クリスマス・ショウ

クリスマス・ショウ

 

「わあー スゴイ!」「ね、ちょっとスゴイでしょ」と、自慢そうに言うひと。無言で見上げるひと。見とれて動かないコドモ。「電気代、タイヘンかしらね」と、囁くひと。

ここは、杉並区荻窪の、環八から少し入った住宅街。その一軒のお宅で、くりひろげられる、光のクリスマス・ショウ。毎年の恒例だ。見物人の驚きも、みんな、去年と同じだ。去年も、このブログで、ご紹介した。あれから1年たつのか、もう。

 


山梨県産「紅くるり大根」のサラダ

中身も皮も驚くような紅色の大根。

辛味が少なくて美味しい。

 


『ロマンティック ロシア』にお会いして

『ロマンティック  ロシア』にお会いして

『ロマンティック  ロシア』にお会いして

 

「また  お会いできますね。」と、このひとが言っている。「忘れえぬ女(ひと)」は、イワン・ニコラエヴィチ・クラムスコイの作品。彼女は、10年ぶりの日本だという。

展覧会のカタログに、いう。
……《忘れえぬ人》は、19世紀ロシア美術における最も有名で人気のある作品の一つである。本作品には決して最後まで解き明かされることのない秘密が驚くべき方法で託されている。原題《見知らぬ女》自体も謎めき、謎めいているため、1883年に展示されたその時から、この絵は様々な伝説に包まれてきた。……

『ロマンティック ロシア』(Bunkamura  ザ・ミュージアム、来年1月27日まで)へ行ったのである。おみやげに、紅茶とマトリョーシカ  プリャーニキ(計 2916円)。


パッションフルーツの由来

小笠原の植物  フィールドガイド

 

『小笠原の植物 フィールドガイド Ⅲ』が、発売になった。
このシリーズのⅠが発売になったのは、2002年。Ⅱの発売が、2008年。
小笠原野生生物研究会の安井隆弥さんが、いつものように 飄々と、来社された。そして、「 今回は、道端や村落など、ごく身近なところに見られる植物をたくさん取り上げているので、きっと地元の方や観光客の方にも、喜んでもらえますよ」と言った。
この本の31ページを開くと、おなじみパッションフルーツが、登場。こんなふうに 解説。 〈  …… 西洋人は、この花の形が多数の花糸に囲まれた十字架と見て、受難 ( Passion )の花と見做した。日本ではその形が時計に似ているので時計草とした。……〉
こんな、へえー、という知識が たのしい。


………
『小笠原の植物  フィールドガイド Ⅲ 』 (小笠原野生生物研究会  著)。96ページ。定価(本体1000円 + 税〕。小社刊。好評発売中。

 


吉村芳生の超絶技巧

『吉村芳生   超絶技巧を超えて』展

『吉村芳生   超絶技巧を超えて』展

吉村芳生 超絶技巧を超えて』展(東京ステーションギャラリー、来年1月20日まで)へ行く。

超絶技巧 ? という文字が、展覧会のパンフレットに大きく読める。そのあとは、こんなふうに続いている。
〈そんな単純な言葉で説明することはできません。延々と17メートルにわたって描かれた金網、1年間毎日描き続けた365枚の自画像、1文字1文字をすべて書き写した新聞紙  ー 。吉村芳生が生み出した作品は、どれも超絶リアルでありながら、見る者の度肝を抜く凄みを感じさせます。……〉

下の写真は、「ジーンズの制作過程」という作品の一部です。百聞は一見に如かず、でしょうか。

 


人間国宝・桂 盛仁

人間国宝、桂  盛仁  金工の世界  ー  江戸彫金の技

人間国宝、桂  盛仁  金工の世界  ー  江戸彫金の技

 

『人間国宝、桂  盛仁 金工の世界 ー 江戸彫金の技』(練馬区立美術館、来年2月11日まで)へ行く。

〈昨今、明治期の卓越した工芸作品を  “ 超絶技巧  ” と称し、ロストテクノロジーとしての評価がなされてきていますが、そうした工芸の技術が脈々と受け継がれてきていることは、柳川派、そして桂盛仁の金工を見ると明らかです。…… 〉と会場のパンフレットにある。

展覧会と同名の、それにちなんで出版された本は、“ 技の見本市 ”  が楽しめる。なかに「彫金の流れ   桂 盛仁 」という文章がある。

〈…… 私は小学校低学年から父の仕事に触れ、10歳頃より父の手伝いをし始めた。都立工芸高校の金属工芸科に入学し、彫金・鍛金・鋳金の基礎を学んだものの、一時金工から離れ、再び彫金に戻るのが、昭和45年(1970)、25歳の時である。翌年、日本伝統工芸展に出品、初入選を果たしている。……〉

 


薪ストーブ家族十景 ー『チルチンびと』98号〈特集・薪ストーブのある家〉予告篇

薪ストーブ家族十景

『チルチンびと』98号〈特集・薪ストーブのある家〉は12月11日発売です。待ちきれない、というあなたへ、その内容、少しお目にかけます。「薪ストーブ家族十景」から、福岡県に住む、野田さん一家のこんなお話はいかが。

……

薪は近所の植木屋さんからもらうなど、問題なく調達。今ではご主人、「道具にこだわってしまい、そっちにコストがかかる(笑)」ほどすっかり薪割りにはまってしまったのだとか。ストーブの季節には、家族がそろって自然と早起きになり、薪ストーブの火入れから1日が始まる。「子どもも一緒になって、誰がいちばん上手に火をつけるかを競っています」。……
………


『チルチンびと』98号は、12月11日発売です。お楽しみに。