2022年7月 の記事一覧

『ジャン・ブルーヴェ展 椅子から建築まで』のご案内

ジャン・ブルーヴェ展 椅子から建築まで

 

〈…… アール・ヌーヴォーの画家の父と音楽家の母のもとに生まれ、金属工芸家としてキャリアをスタートさせたブルーヴェは、1924年に初めて自身のアトリエを開き、家具の制作から建築へと、徐々にその仕事を拡張していきました。
プルーヴェはデザインから生産までをトータルに捉え、新たな素材と技術を追求することで、画期的な構造と機能を備えた家具を次々と生み出しました。なかでも、1934年の発表後、長年開発が続けられた椅子は、プルーヴェの構築的原則を表すものとも言えます。また、小規模住宅から高層ビルまで、プルーヴェがが幅広く手掛けた建築では、工場製の生産方式やガーデンウォールの開発、数人で建設が可能な組み立て式住宅などが知られています。……〉

「ジャン・プルーヴェ展」は、7月16日から10月16日まで。東京都現代美術館で開かれています。

 


『生誕100年 朝倉摂 展』へ

「生誕100年 朝倉摂展」練馬区立美術館

 

絵画、舞台、絵本   知られざる創作の全貌に迫る初の回顧展
というサブタイトルのついた『朝倉摂展』。

〈 画家・舞台美術家として活躍した朝倉摂(1922~2014)の全貌に迫る、はじめての本格的回顧展です。彫刻家・朝倉文夫(1883~1964)の長女として東京・谷中に生まれた朝倉摂は、17歳から日本画家・伊東深水に学び、モダンな人物像を洗練された色彩感覚で描き出し、若くしてその才能を認められました。戦後は新制作協会に所属し、パブロ・ピカソやベン・シャーンなど海外作家の研究を通して、新しい絵画表現を模索します。………60年安保闘争などの社会的問題に取り組む中で、演劇やデザインなど多様なジャンルの芸術家との共同制作に可能性を見出し、60年代半ば以降は舞台美術へと活動の比重を移しました。……〉
というのが、パンフレットに描かれたプロフィール。

6月26日~8月14日まで。練馬区立美術館で開かれる予定。

 


『ベニシアと正』1 と 2

『ベニシアと正』1

 


『ベニシアと正  2  -青春、インド、そして今-』(風土社刊)は、もう、お読みになりましたか。

もしかして、なぜ『ベニシアと正   2』なのだ、とお思いの方がいらっしゃるかもしれませんね。で、「 1 」について、のご紹介を。
『ベニシアと正、人生の秋に - 正ありがとう。すべて、ありがとう』
というのが、「1 」のタイトル。この本の初めは、「正へ」というベニシアさんの文章で始まっている。

〈  正、ありがとう。いつもありがとう。
若いとき、いろいろあったけれど、許してほしい。
どっちが先かわからないけれど、たぶん私ね。
ありがとう。すべて、ありがとう。
もういろんなことがあったね。許さないといけないこともいっぱいあった。〉

……………

そして、目次を開くと、
二人の出会い、結婚   /   京都大原、古民家での暮らしが始まる   /   ベニシアの庭、僕の山 …… とつついていく。おわかりのように、今回発売の青春萹とあわせて、二つの人生が描かれる。二人にとって、幸せのしっぽ、幸運の手とはなにか。どうか、1、2、二冊お楽しみください。

………


『ベニシアと正、人生の秋に  ー  正ありがとう。すべて、ありがとう』(梶山  正、ベニシア・スタンリー・スミス)は、風土社刊。好評発売中です!


ベニシアさん展の記憶

「ベニシアさんの手づくり暮らし」展

 

あれは、3年前、だったろうか。
銀座のデパートで「ベニシアさんの手づくり暮らし」展がひらかれるというので、行った。京都大原の庭とキッチンから、というサブタイトルのように、会場には、本や小物など、ベニシアさんにちなんだ品が並び、ふと見ると小さは丸い机を前に一人の女性。着ているニットの色合い、材質や織りのザクザク感は、いかにも イギリス風。ひとめで、どなたか、わかった。機嫌よさそうに、笑顔でペンを走らせている。サイン会か。驚いたことに、その机の向こうには、何十人という長蛇の列。
会場には、庭が設えてあり、それを背景に写真を撮っていいことになっている。庭の隅には、ちゃんと薪ストーブ用の薪が、積んであった。
発売された『ベニシアと正  2 』を読んでいるうちに、その時のことを思い出して、写真を探した

 

ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今-

ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今-』(風土社刊)は、ただいま好評発売中。お早めに書店へ。

 


ベニシアさんのスケッチブック

Porch-Garden-in-Spring ベニシアと正2

ベニシア 大原の我が家の玄関

 

ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今- 』(風土社刊)は、7月15日発売です。

ベニシアファンには、楽しみの多い本になるが、 ことにベニシアさんの描いた絵が、それはちょうど「京都大原美術館」とでもいうかのように、たくさん飾られている。発売に先立って、そのうちのいくつかを、ごらんいただく。題材の多くは、庭に育つ植物であるが、ふとしたところで、京都大原の家の一隅をみることがある。この絵は「麻暖簾を掛けた玄関。ダルマストーブの上にひまわりの花を飾った」という説明がついている。どの絵も、ベニシアさんらしい繊細なタッチとしゃれた色づかいで、美しく楽しい。


7月15日、ベニシアさんに会える

ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今-

 

ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今-』(ベニシア・スタンリー・スミス、梶山正  著)は、7月15日発売です。

本のまえがきで、夫であり、共著者である梶山正さんは、こう書いている。

〈  この本で青春期を書くことになり、僕は自分の青春期を初めて振り返ってみた。じつはベニシアは病気で目が見えなくなる前に、すでに自分の青春期をまとめていた。彼女はイギリス貴族の娘で、自分のまわりの世界にいろいろな疑問を抱いていた。僕は九州生まれの普通の人。二人の共通点は「自分探し」のためにインドへ行ったことだけだと思う。年代はずれるが、インドを目指した若者の青春期が、ここにある。〉

イギリス貴族社会からの脱出、インドへ、日本へ。九州から大阪、東京新宿、そして京都大原へ。というベニシアさんの人生は、波乱に富んで読み応え十分。暑さを忘れさせてくれる。
………
ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今-』は、風土社刊。7月15日発売です。お楽しみに !

 


夏の夜にクーラーはいらない

 「民家の知恵を生かした住まい」(金田正夫)

チルチンびと 別冊66『民家の再生と創造③』のページをめくっていたら、 「民家の知恵を生かした住まい」(金田正夫) に目がに止まった。

「内外温度差があるほど風が通る  夏の夜にクーラーはいらない」という小見出し。つづく文章は……
〈 室の内外温度差と上下窓の落差があるほど風が流れる通風の原理があります。先人はこれを巧みに取り入れていました。屋根頂部に小屋根を載せ通気窓をとる越屋根です。上下窓の落差を最大にとる優れものです。夏の夜の外気温は20℃ほどまで下がります。室温はさほど下がりませんから内外温度差が大きくなり、上下窓の落差が相乗して風がたくさん流れます。室内気温が高くても暑さ寒さ感の一つである風が通ると涼しく感じますからクーラーを使わずにぐっすり寝ることができるのです。〉

酷暑、電力不足の折、絶好の話題。


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チルチンびと 別冊66  『民家の再生と創造③』は、小社刊。6月30日発売です。

 

チルチンびと  別冊66『民家の再生と創造⓷』