北越雪譜

『北越雪譜』
江戸時代の大ベストセラー。
雪国越後の民俗、習慣、伝統、産業について書かれた書物である。
実は、発案から出版まで40年近くかかったことをご存知だろうか。

書くキッカケは、鈴木牧之が19歳の時。反物を売るために江戸へ上った時のこと。
江戸の人々に雪国のことを話しても、まるで異国の話であるかのように全く理解してもらえなかった。
そこで牧之は雪深い地域での生活文化を広く多くの人々に知ってもらいたいと思った。

しかし、文才がなかったため、山東京伝や滝沢馬琴などの有名な作家に添削を依頼し出版を試みたが、なかなか実現できなかった。
ようやく山東京伝の弟、山東京山の協力を得て出版へ至ることになった。
鈴木牧之が生涯をかけて世に送り出した渾身の作品である。

鈴木牧之は明和7年(1770年)塩沢に生まれ、牧之の次男・弥八が七代目として平野屋(現・青木酒造)を継ぎ、雪国の銘酒を造り続けている。
「鶴齢」という名も牧之が命名したと伝えられている。

鶴齢

歴史を知って飲むお酒はさらに美味しい。
a-van