太宰治の此の小さい家へ

太宰治の「三鷹の此の小さい家」

太宰治の「三鷹の此の小さい家」

 

太宰治の「三鷹の此の小さい家」に行く。
それは、三鷹駅南口駅前の三鷹市美術ギャラリーの中にある。太宰治は、昭和14年9月から昭和23年6月まで、三鷹で過ごしたということである。このギャラリーのパンフレットに、短い文章を読むことができる。

〈三鷹の此の小さい家は、私の仕事場である。ここに暫くとじこもって一つの仕事が出来あがると私は、そそくさと三鷹を引き上げる。逃げ出すのである。旅に出る。けれども、旅に出たって、私の家はどこにも無い。あちこちうろついて、そうしていつも三鷹の事ばかり考えている。三鷹に帰ると、またすぐ旅の空をあこがれる。(『誰』昭和16年)

「此の小さい家」という展示のタイトルはここからきたのである。小さな机の仕事場もあった。