2011年9月 の記事一覧

密教展と手仕事展

 

東京国立博物館で 「空海と密教美術展」を観てきた。日本に密教をもたらした空海ゆかりの書(直筆も!)、曼荼羅、仏像と、貴重な国宝が大集合。まずこれほど弘法大師関連の書が集まる機会もないのではなかろうか。長い年月を経て弓なりになった、空海直筆「聾瞽指帰」にゾクゾク来ていた人は多かったみたいだ。尋常じゃない反応をする人もいて、私はその人にかなり気をとられてしまったけれど、vigoは自分が書を始めたときに見本にしていた「風信帖」を観ることができていたく感動していた様子。書の持つパワーというのもすざまじいものがあるなと思い知らされた。そのバランス感覚たるや奇跡的。実物を目にすればこその感慨が味わえる。

奥に進むと両界曼荼羅、仏像、立体曼荼羅と、奥深い密教の教えを紐解く作品の数々があった。絵画などを用いなければ理解できないと空海自身が言ったとおり、確かに作品を見ているとその複雑さを感じる。とてつもなく怒って鬼やシヴァ神を踏みつけにしている不動明王、斜めになって居眠りをしているみたいな姿勢でリラックスしている如意輪観音菩薩坐像(醍醐寺)・・・仏様といえどいろんな役割を担っていて、ただ有難がるということではないような気がする。この奥に秘められた物語のあれこれを想像させる。個人的には、醍醐寺の大威徳明王を背中に乗せた、無表情ながら素朴な可愛らしさのある水牛がとても気になった。

表情豊かで美しく、面白い展示でいまさらおすすめするまでもなく大大人気の展覧会。会期終了も間近でひっきりなしの人人人。しかしまあ、あんなに大勢の人の目に晒され、可愛い女子集団に「おしゃれすぎる!(???)」と言われたり、後姿も露わになって、仏像たちもきっとちょっとうれしはずかし、困惑の非日常を味わっているに違いない。もう寺に帰ってゆっくりしたい。と思っているかもしれない・・・

 

その後、松屋銀座「銀座・手仕事直売所」へ。雑誌「チルチンびと」や、「チルチンびと広場」上でもすでにご紹介させていただいている作家さんも数名いらしたのと、全国の作家さんとの新しい出会いもあるかなと思い、足を運んでみる。どのブースも和気藹藹としたムード。デパートの催事場がこんなに面白くなっているなんて新発見だった。ちょうどブースにいらしたpfutze プフッツェさん、Bowl Pond Platz -ボウルポンドプラッツ-さんとお話することができたり、残念ながら接客中やたまたまいらっしゃらなかったりしたけれど、作品を実際に見ることができたり、新しく各地の作家さんと出会えたり、楽しかった。日本の手仕事、素晴らしいです。普段は制作で忙しい作家さんと、直接お話しできる貴重なチャンス!9月26日まで開催されているので、ぜひ行かれてみてはいかがでしょう。

 

大きさが自由に組み合わせられるプフッツェさんのピアス

新作「光」。いぶし仕上げで鉄みたいなシルバーが面白い

Bowl Pond Platzさんの作品。鉄とは思えない表情

作成途中に浮かんだアイデアが形になったというハンガー

 


ボールペン☆

友達からもらったボールペン

 

ボールペン

ボールペン

 

 

ファンがついていて、スイッチを入れると

扇風機に早変わり♪

こういうのって、意外と風がこないんだろうなぁ…

なんて思っていたのですが、スイッチを入れてみたら

ぉお!!(゚ロ゚屮)屮っとビックリするほど、

風があり、涼しい♪

 

駅から会社まで歩いて約10分。

歩いていた分、心拍数も少し上がっているし

体温も上がっているので、会社に到着した瞬間は

汗がとまらなーい!となっていた今年の夏…

そんなとき、スイッチオンして、少しこの風を浴びると

汗がひいて、落ち着きました(*’▽’*)

 

暑いなぁと感じるのは体が慣れるまでの

ちょっとした時間だったりするものです☆

 

旅行先にも持ち運べるし、和太鼓の屋外演奏にも持っていったりしました。

もちろんボールペンとしても使えるという

なかなか便利な優れモノなのでした。

amedioヾ(@~▽~@)ノ


遊びの品格

遊びの品格

「遊び」とは、しなくてもいいことをあえてすること。
「仕事」とは、いやでもやらなければならないこと。

心の中に「遊び」をどれだけ持つ事ができるか、人生の愉しみはそこから生まれる。

無駄をなくすことが、効率の良さにつながるのなら、それは現状の効率を上げるだけにとどまり、新たな飛躍にはつながらない。
ユニークな発想は、「ムダに過ごす時間」からうまれるのではないだろうか。
といった内容である。

遊ぶことが大事だとそこまで考えた事はなかったが、本書を読んで、なるほど!もっともっと遊ばなければいけないと感じた。

「チルチンびと広場」で居心地のいいお店、趣味を探す。
「チルチンびと広場」に掲載されている場所を巡る旅なんてのもいいもんだ。

a-van


吉祥寺散歩

ポスト

 あれは、吉祥寺駅の何グチ、というのだろう。とにかくそこをでて、井の頭通りに入る。右角に交番、向かいに靴店。道の左側を三鷹寄りへもう少歩くくと、ギョーザ、ラーメン、中華料理店、工務店など。もう少し歩いて、左折。ちょうど自転車で出かける男の人に「菅直人さんの家は、このへんですか?」と訊くと 「そっちの路地のほうらしいけど、私は行ったこともないし、知らないね」 

 教えられたように行ってみた。ありました。白い家。門を開けて、すぐに玄関。住宅街にふつうにある建売りふうである。ふつうと違うのは、警官の詰め所があることで、お巡りさんがコチラを見ている。表札は、菅の一字。セコムしてますよ、ナガシマさん。あまり見ていても仕方ないので、駅へ歩き始める。これから「くぐつ草」の重いドアを開けて、オムカレーを食べて、古書「百年」へ行こうかと思う。で、なぜ、ココへ来たのか?

 この間「甘いっ子」のかき氷の話を書いたら「いいね ! 」をたくさんいただいた。しかし、と、ひとは言う。それは、氷イチゴの人気である。不人気のところへ行って 「いいね ! 」 が集まってこそ、ホンモノ

だろう。わかった。よし、試してみるよ。そして私は、今日ココに来た。スミマセン、菅さん。


F1☆

ちょっと前のブログで、元町でのF1カーのブログを掲載しましたが、

そもそも、なぜ、私がF1を好きになったかというと

旦那さんの影響が強いです。

 

F1なんて、同じ場所をグルグル走るだけだし、危ないし…

というイメージしかもっていなかったのですが、

旦那さんから「F1を一緒に見に行こう!!」と

強く誘われて、行ってきました。

 

…それもベルギーに。

 

ベルギーのコースは、オールージュという坂道を

かけあがるコースになっていて、すごい角度をマシンが登っていきます。

それも、とんでもない速度で…(ノ゚ο゚)ノ オオオオォォォォォォ-

 

下から見たオールージュ

上から見たオールージュ

 

マシンの音は、ジェット機のような音で初めて聞く

私には衝撃的でした!!

 

 

目の前を一瞬で通過していきますが、

現地で借りた「カンガルーTV」を使えば、

手元で、レースが見られたり選手の情報が見られます。

 

カンガルーTV

カンガルーTV

 

マシンの形のかっこよさと、鳥肌が立つような迫力で

すっかりF1にハマり、今では応援する選手もできました。

F1は、ひたすら速さだけを競うものだと思っていましたが、

タイヤの状態や、天候など本当にいろいろな周りのことを

しっかりと把握しながら、チームと協力してつかんでいく勝利なんだなぁと

観ていて実感すると同時に、あのスピードで走れるドライバーのすごさに驚きます。

 

ベルギーのバスの運転手さんが、まさかの寝坊をして、

急遽、現地に電車を乗り継いで行ったというプチ事件も

ありましたが、とても良い経験でした♪

 

ベルギーの町並みは、かわいらしくて、

どこを撮影しても、ポストカードになりそうなほど。

 

街は、朝からチョコレートの匂いがただよい

ほんわかとした素敵な国でした☆

 

世界の壁は厚く、なかなか、日本人が表彰台に立てる

チャンスが少ないのですが、

ここに立っている日本人レーサーを見てみたいものです♪

 

amedio(^_^)


北陸めぐり ~福井編~

加賀を発ち、福井県との境を越えてすぐあわら市に入った。こちらでは、「glass atelier えむに」さんにお邪魔した。一軒家を改装したギャラリーにガラス作品が並ぶ。とてもかわいらしいおかっぱ頭の姉妹が、こちらのグラスで麦茶を出してくれて、手を振って見送ってくれて。懐かしい日本の夏の風景に出会った気分だった。

昼過ぎ、住まい工房さんに到着。堀川社長と合流して4人旅となったのだが・・・ここから、入る店入る店でなにか普通じゃないことが起こる。占い師みたいな風貌のマダムが「私パソコン全然だめよ」と黒電話を見せてくれたり、北陸なのにとてもハワイアンな、南国の香りのマスターにもうきっぱり!と掲載を断られたり、「本日貸切」と書いてあるのに入ってみるとお客さんが二人、普通にコーヒーを飲んでいたり・・・アポなしで押しかけるお店も多いので、もちろん今までにこんなことがあってもおかしくはなかった。でも、不思議と大概そんなこともなく乗り切っていたので、今回は一体次に何が起きるのか!?とドキドキ。「チルチンびと広場」ツアー稀にみる珍道中となった。

中でも一番心に残ったのが「アンパサンド」さんでの出来事。カウンターで女性が一人、昼間から優雅にワインらしきもの飲んでらっしゃる。で、彼女はお友達が遊びにくるので福井らしいところに連れて行きたい。とマスターに相談していた。「わざわざ来てくれるんだから、海辺のちょっとさびれた定食屋みたいなところで、海鮮丼!それで、日本海から風がびゅうびゅう吹いてきてさ、旗がはためいてて、日焼けした地元の男たちが入ってくるようなさぁ、そんなお店、ないかなあ」断片的だけど通る声の方なのでほぼ会話の内容が聞こえ、我々4人耳がダンボになる。またそれにマスターも「そんな場所にイクラもウニものってるようなキラキラの海鮮丼はないって。だからさびれてるんでしょ。」って律儀に理論立てて答えてる。そんな海鮮丼トークが続くこと約30分。盗み聞きして申し訳ないが本当に面白かった。彼女のお友達に、「あなたのためにこんな熱い議論が繰り広げられてます」って教えてあげたい。アンティークに囲まれた、洒落た店内、ハヤシライスもホットサンドもとても美味しいお店なのだけど、何よりも記憶に刻まれたのは「海鮮丼」だった。

 

こんな素敵な空間を背景に、海鮮丼トークが繰り広げられました

 

 

4人旅もいよいよラストという時になって入った、「salut」さん。落ち着いた木の空間、奥には小上がりの畳の間もあって、かわいい女の子がたくさんいて、色白美人のオーナーさんが、快くチルチンびと広場掲載をOKしてくれて、ほっとした顔の堀川社長。最後にお茶でも飲んでいこうか。とコーヒーを頼んだときに最後の事件は起こった。こちらでは少しずつ形の違う陶器の珈琲カップを出してくれるのだが、なぜか堀川社長のカップだけ、

こんな形(実際はもっとかわいいです)。取っ手が1.5センチぐらいの突起。「ここ、指でつまんで飲むの、かなり腕が鍛えられるよ。もしかして、男らしくみせるために男性客はこれなんじゃない?」と堀川社長。「その割には、そんなにカッコいい姿じゃないんですけど・・・」とバッサリのvigo。ツボにはまって笑い転げるa-van。最後の最後までやっぱり何かあった。ぐるっと見回したけど、ほかの男性客のはちゃんと取っ手がついてました。

 

 

堀川社長と別れ、鯖江方面へ向かう。南越前町にある「trunk」さんへ。こちらでは色々情報をいただき、閉店時間を過ぎていたのであきらめようとしていた「GENOME」さんにも「電話して、絶対行ってみた方がいいですよ」と教えていただいた。お話をうかがっていると、GENOMEさんは確かにこの地域を元気にしていく拠点となりそうな予感のするお店。やっと最後になってチルチンツアーらしくなってきました。堀川社長は「もしかして変なことが起きるの、僕のせいかな」と気にされてましたが、本当にそうだったのかもしれません笑でも、お忙しい中ありがとうございました!

 

この5日間のハードな運転を弱音もはかずに一人で乗り切ってくれたa-van、本当におつかれさまでした!そしてインベンションハウスさま、住まい工房さま、vigoのご友人I家さま、ipadを貸していただいたa-vanの母上、vigoご一家、皆様のおかげで今回も乗り切ることができました。本当にお世話になりました。「チルチンびと広場」の北陸情報もだんだん充実してくると思いますので、お楽しみに。

 

 


北陸めぐり ~石川編~

vigo宅。幾重にもある屋根。寺に来たかと思った。入るとドーンと大きな漆塗りの式台があり、なぜか大きな暖簾がかかっている。完全に旅館の体だ。びっくりするなあもう。朝食のお皿にも葉っぱが敷いてあって、ますます旅館みたいだった。天井も漆、仏間も漆、渋い黒、赤、金。さすがは能登の家。こんな「原風景」で育ったvigoの感性、だからああなるのね。と合点がいく。帰りには母上がたくさんのミョウガをくれました。ミョウガ大好き!これ3個180円とかするんです。ものすごくありがたい。大変お世話になりました。

 

午前中は能登巡り。最初は海辺のパン屋&民宿の「flatt’s bakery&cafe」さんを訪ねる。パン屋は奥様が、民宿はオーストラリア人の旦那様がオーナーで、囲炉裏のある畳の間でご主人のつくるイタリアンがいただけるそう。明るくて元気いっぱいのご夫婦と、vigoとのジモトークも盛り上がって、朝からやる気出てきた!次回は必ず泊りにくることを約束して、2件目へ。珠洲の「ギャラリー舟あそび」さんでは「正倉院の夢」と題し、大陸文化の色濃い正倉院宝物をテーマとした陶器・染物・漆塗り・ガラスの4人の作家さんの新作展が行われていた。これがまたテンションあがりました。建物の雰囲気といい、美しい着物姿で迎えてくださる佇まいといい、ちょっとだけ非日常にトリップし、まったく仕事だということを忘れて夢中になる我々・・・

 

午後は金沢市内を巡る。今回はa-vanの母上に借りたipadを持っていったので、「チルチンびと広場」を実際見てもらうことができて、話が早かった。つくづく身内の皆様にもお世話になっております。そんな中「Galerie Noyau」さんのある、新竪町商店街には骨董や手工芸、雑貨のお店が建ち並び、みなさん気さくな雰囲気。中でも特に気さくだった「VerMeer(アンティークフェルメール)」さん。中世の銀製携帯マドラーとか、珍しい物が沢山あった。事前連絡もなしに、とつぜんNoyauさんを訪ねてみたり、新しく発見のお店があったりと楽しい街でした。

 

金沢にはこんな感じで小さなお店が細い路地に建ち並ぶところが多く、そんな場所では車を近くに停めて待機をしていてもらう。しかし、もう暗くなった頃のことだった。駐車場所に戻ったら車がいない!ショック!携帯も、お財布も車の中。ここではぐれたらホテルにも戻れない。暗いし、知らない道。大人なのに完全に迷子・・・ちょうどこの時に居た長町は、最近いろんなお店が集まりはじめた一角だそう。迷子ついでにさまよって、またまた新しいお店を発見しているうちに、車が戻ってきた。注意されたのでぐるっとしていたらしい。電話かけたら携帯車の中にあるんだもん~って、すみません。でも迷子もしてみるもんです。結果、この日は21軒のお店を回ることができた。

 

夜は「高崎」さんで郷土料理をいただきました。金時草、加賀太きゅうり、ドジョウのかば焼き・・・初めて食べたものが沢山。どれも美味しかったです!旅の疲れが完全に癒されました。ごちそうさまでした。

 

翌日午前中は小松を周る。粟津温泉のパン屋さん「metissage」さんは、お休みだったのに朝からお店に来てくださって、色々話をしてくれた。周辺のお店とともに、小松を盛り上げようと、秋にマルシェを企画中だそう。フランス人の旦那様が作る本格フランスパン。食べてみたかったなー。朝のflatt’sさんといい、国際色豊かな印象の石川県でした。午後はいよいよ北陸の旅も大詰め、福井県に入ります。

 

福井編につづく。

 


北陸めぐり ~富山・後半編~

2日の朝、vigo友人宅を出発し、岩瀬にむかった。新米の季節。鮮やかな黄緑色の絨毯みたいに、水平に揃った美しい田園風景がどこまでも広がる。さすが米どころ。たまに、作業をしている人の麦わら帽子がひょこっと現れて、そんなに高さがあることに驚く。米どころといえば、東北では農作物がこんなに豊かに育っていても見えない敵との戦いで、毎日不安が拭いきれないことだろう。祈るような気持ちでいるのも張りつめて、疲れるだろう。深刻な自然災害に放射能汚染、優先順位の間違った政策。そのことへの不安、怒り、悲しみや意見の相違でまた疲れ。莫大なストレス、この状況、原因の一端は自分が生まれてこのかた無自覚に使ってきた電気にある。暴力的に目先の便利を追い求めたあげく後世にまで取り返しのつかない傷を残してしまった罪とか、ここへきて知らないことが多すぎる鈍感さとか、謙虚に自覚しよう。稔るほど首を垂れる稲穂かな。「チルチンびと」と関わっていると、ずっと前からこういう事態に気づいてか自然にか、先人の暮らしぶりに学んでいる人に次つぎと出会う。

 

岩瀬に着いて、一緒に周ってくださるインベンションハウスの宮本社長と大島さんと合流。まずは粟巣野スキー場にあるKAKI工房さんを訪ねた。アトリエ、カフェ、ショールーム、すべて木造りで山と調和している。時がゆっくり流れて、空気がきれい。ここの野原で8月終わりに行われた「Life is beautiful」というイベントの案内を見て、こちらに訪ねてこようと思ったのだ。毎年続いて、もう7年になるそう。ガタイのよいお兄さんたちが多かったけれど、ムーミン村に来たみたいな気分だった。お話をうかがった柿谷さんの奥様はキルトの名人で、ちょうど私たちと入れ違いに目黒で展覧会中で会えず。飾ってあったキルトがあまりにも素晴らしいので、ぜひ見てみたかったし、ご本人にもお会いしたかったけれど、次は3年後。。。忘れず観に行こう。

 

お昼前、宮本社長に紹介していただいた小さな天然酵母のパン屋「ミル―チャ」さんへ。オーナーは、インベンションさんの手がけた友人宅を、施工中も完成も見に行くほどのファン。「私の理想の家だった~」と嬉しそうに話してくれた。家造りに詳しいと思ったら、かつて建築事務所で図面を引いていたけれど主婦業の方が好きで辞めてしまったそう。パンは、自分がシックハウスになったのをきっかけにつくりはじめたら、いつのまにか売れるように。中に入ったオレンジピールなどもすべてお手製。材料選びからなにから絶対手抜きをしない。だから量もこれが限界ということだった。ものづくりに真面目な人たちってみんな同じことを言う。もう3年も毎週通ってくれるお客さんもいるのもわかる、やさしい味のパンだった。

 

お昼は「美味しんぼ」にも登場したという、魚津駅前のお店に連れて行っていただく。富山は饂飩、素麺が美味しいとvigoが言うので、饂飩にしてみる。たしかにコシがあって細くて、のどごし爽やか。さらに名物、手延べの「大門素麺」の話を聞いて、どこかで買って帰ろうと心に誓う。市内のお店を回り終えて、最後の1件、紅茶の店アナザホリデーさんにたどり着いた。紅茶専門店というと敷居が高い感じがするけれど、ここはまったくそんなことはない、店内もアジアの香り満載で、床の間?には清志郎さんの写真が飾ってあり、なんだか楽しい雰囲気につつまれていた。暑い日だったけど、温かいチャイで旅の疲れがすーっと抜けていった。

別れ際、宮本社長がなにか袋を持ってきてくれた。見るとうわあ、なんと3人分の「大門素麺」!いつの間に…まったく気づきませんでした。なんという粋なはからい。週末にでも、能登で買った海苔と合わせて磯饂飩をつくってみよう、楽しみです。ありがとうございました!

 

インベンションハウスのお二人と別れ、石川県に向かう。途中、七尾の「幸寿司」さんで夕ご飯。思いだしニヤケができるほど美味しかった。コハダも、タイも、マグロもウニも出るもの出るもの本当に美味しくて。特に記憶に残ったのは、イカと白魚かなぁ。真っ白でつるっつるでふわっとして甘くて。何より嬉しいことに、リーズナブル!興奮のあまり出てくるなり瞬時に食べたので、一枚も写真を撮っていないのです、すみません。

夜はvigoの実家泊。ついに「八つ墓村よりも人が少ない場所で生まれ育った」という噂の真相をこの目で確かめられる!車っこ一台通らない真っ暗な山道をa-vanがよく運転してくれました。vigo邸に着くと、真っ暗でよくわからんがとにかく大きい・・・これは、お寺か、旅館か?翌朝、我々vigoの「原風景」を見ることになります。 

 

 

石川編につづく


北陸めぐり ~富山・前半編~

 今回の北陸出張、初日は富山。9月1日の宿、どこも満室。いったい富山になにが!?と思って聞いてみると「おわら風の盆」という有名なお祭りの初日だそうだ。3日間でなんと20万人もの人が集まるらしい。すわ、寝袋か!?と思いきや、vigoの友人夫婦が泊めてくれることになりました。生まれてまもない赤ちゃんがいるというのに。持つべきものは友ですね。ほんとにお世話になりました。

 

 当日は朝出発し、夕方富山着。最初に訪れたのは「junblendファーム」さん。パルプ工場が目の前にある、なかなかシュールな眺め。汚染物質を流さないクリーンな工場だからこそ、こんな近くで無農薬の畑ができているのだそうだ。オーナーjunさんは30歳という若さながら、もう4年も西洋野菜の畑をつくっている。西洋野菜というのが面白い。確かにイタリアのトマト、大好きなのだけどなかなか手に入らない。黒キャベツというわさびみたいな風貌のキャベツもあった。7月にはレストランをオープンさせたばかりの、パワフルでキュートな女性でした。そういえば、こんな人もいる、あんな人もいる、といろんな人に電話をかけて紹介してくれて、ここからまたいい出会いが生まれる予感がする。人のつながりってすごいんだなと思う。

 

 そんなこんなで、「FUTAGAMI」さんに着いたのは夜8時。こちらはvigoがLINEさんで買った、真鍮の箸置きから見つけてきた工房。展示会にむけて、コツコツ制作をしている二上さん、お忙しいのに作業用のゴーグルをぶら下げながら一生懸命話してくださった。仏具という伝統を守りながらも柔軟な発想で新しいデザインを取り入れ、信念はぶれず。すごいなと思う。私などは不惑も近いのに全国行脚でいろんな人に会うたびに、こんな人生も、あんな人生もいいなとぶれまくっております。

 

 締めくくりに訪ねたのは、チーズとワインのお店「能作」さん。ちょっとずつ、とびきり美味しいチーズを、いろんな器でちょこちょこと出してくれてどんどんワインが進んでしまいますこと。オーナーはほわんとして気さくで、可愛くておもしろい女性。アーこんな大人の女性になりたい。近くにあったら間違いなく週3で通ってしまいたくなる。教えたい、けど教えたくない!そんなお店でした。本当にまったり楽しいひとときを、ありがとうございました。

 

 

富山後半編につづく。


北陸巡回報告

今回は、北陸[富山、石川、福井]を回ってきました。

台風の影響も心配されましたが、なんとか予定以上の54軒を尋ねる事ができました。

そして、無事に昨日車で帰って来れました。

富山県の「junblend」さん、「FUTAGAMI」さん、「能作」さん、石川県の「flatt’s bakery & cafe」さん、「gloini」さん、福井県の「GENOME」さんにはいろいろと情報を頂き、石川県の「アルムの森」さんは同じ能登出身と言う事もあり、「3人で車で東京から来たのか。これを食料にがんばれよ。」とパンをいっぱい詰めた袋を手渡してくださりまして、本当に皆様どうもありがとうございました。

アルムの森のパン

アルムの森のパン

また、地域主義工務店の会の富山県「インベンションハウス」さん、福井県「住まい工房」さんにも一緒に回って頂きまして、ご協力どうもありがとうございました。