2011年6月5 の記事一覧

67号「チルチンびと」に思う

一昨日発売の「チルチンびと」67号の特集は、「古びの美が宿る家」。

どの家の特集も、長く大切に受け継がれてきたものが醸し出す、

落ち着いた、心地よい雰囲気が伝わってくるような誌面になっています。

いいものを長く大切につかう。

そのほうが安くて新しいものをとっかえひっかえするよりも、

精神的な満足度はずっと高い。

経験してる人はみなさん そのことをよく知っていて、

さらなるいいものを発見したり、 直したり、使ったりする名人になっていく。

今回取材させていただいたATELIER n°18 TRAVAIL ジュウハチバン&古道具あらい

のご夫婦も、そんな達人たちでした。 身近なところでは、vigoも目利きなのです。

先日ちょっといいものだったんだけど、ここ数年敬遠しがちだった ブラウスの衿を、

vigoに言われるがまま断ち落としてみました。 そしたらあら不思議。

よれっとした衿がなくなるだけで すっきりシンプルに着られて、

生まれ変わったその姿に 再び愛着がわいてきました。

 

また、今号では境野米子さんの「じぶんらしく、コスメ」最終回となります。

今回は執筆が震災直後ということもあり、「放射線との付き合い方」 をテーマに、

あまりに多くの正誤混合の情報からいったいどれを 取捨選択していけばいいのか

を教えていただきました。

表面的なものではなく、化粧品の成分や、副作用のひとつひとつを ていねいに検証し、

健康や環境の問題として深く追求し、安全なレシピも添えてくださっていた

米子さんの人気連載でしたが、現在の日々の活動をブログで追っていると、

もっと 伝えるべき多くのことがあまりにありすぎるのだとわかります。

今日のエントリから「南相馬からの便り」

 

この震災をきっかけに、じわじわとあまりにもゆっくりだった 価値観の変化のスピードが

速まる気がします。 根本的な幸せや大切さの基準や、何を選択し、何を捨てるか。

それぞれの選択は個人によって違うと思うけれど、確実に。

そんなことについてもたくさん考えさせられた、67号でした。