67号「チルチンびと」に思う
一昨日発売の「チルチンびと」67号の特集は、「古びの美が宿る家」。
どの家の特集も、長く大切に受け継がれてきたものが醸し出す、
落ち着いた、心地よい雰囲気が伝わってくるような誌面になっています。
いいものを長く大切につかう。
そのほうが安くて新しいものをとっかえひっかえするよりも、
精神的な満足度はずっと高い。
経験してる人はみなさん そのことをよく知っていて、
さらなるいいものを発見したり、 直したり、使ったりする名人になっていく。
今回取材させていただいたATELIER n°18 TRAVAIL ジュウハチバン&古道具あらい
のご夫婦も、そんな達人たちでした。 身近なところでは、vigoも目利きなのです。
先日ちょっといいものだったんだけど、ここ数年敬遠しがちだった ブラウスの衿を、
vigoに言われるがまま断ち落としてみました。 そしたらあら不思議。
よれっとした衿がなくなるだけで すっきりシンプルに着られて、
生まれ変わったその姿に 再び愛着がわいてきました。
また、今号では境野米子さんの「じぶんらしく、コスメ」最終回となります。
今回は執筆が震災直後ということもあり、「放射線との付き合い方」 をテーマに、
あまりに多くの正誤混合の情報からいったいどれを 取捨選択していけばいいのか
を教えていただきました。
表面的なものではなく、化粧品の成分や、副作用のひとつひとつを ていねいに検証し、
健康や環境の問題として深く追求し、安全なレシピも添えてくださっていた
米子さんの人気連載でしたが、現在の日々の活動をブログで追っていると、
もっと 伝えるべき多くのことがあまりにありすぎるのだとわかります。
今日のエントリから「南相馬からの便り」
この震災をきっかけに、じわじわとあまりにもゆっくりだった 価値観の変化のスピードが
速まる気がします。 根本的な幸せや大切さの基準や、何を選択し、何を捨てるか。
それぞれの選択は個人によって違うと思うけれど、確実に。
そんなことについてもたくさん考えさせられた、67号でした。