takeko

九州に行ってきました 福岡・八女編

 

縁あってこの週末は九州へ行くことになり、今回は福岡・八女からのスタート。ほとんどお茶の産地としてしか知らなかったこの地に、少し前から「うなぎの寝床」さんという気になる存在が現れた。連絡してみると、突然だったにもかかわらず「僕が迎えにいきましょう、八女を案内しますよ」とのこと。そんなありがたいお言葉に甘えて、八女の町巡りが実現しました。

 

空港から高速バスに乗ること約50分・・・のはずが、渋滞でもないのに予定時間を過ぎている???「ここ八女ですか」「あ、違うよ、ここは瀬高よ!」と同乗の地元の方が教えてくれたから助かったものの、あわや熊本か!というアクシデントで迷惑をかけつつ、店に到着。ガラガラと戸を開けると、広い土間と大きな火鉢がまず目に飛び込み、花火や独楽、お茶や器や久留米絣など筑後の手仕事が、それは美しく並んでいて、まず視覚から惹き付けられる。それもそのはず、企画・デザインの白水高広さんと店主の春口丞悟さんは、大学では建築を学び、その後「ちくご元気計画」という、地域資源をより魅力的に磨くプロジェクトに関わっていた。商品をよりよく見せる、魅せる、プロなのである。「ところでその商品はどこで買えるのか」と地元の人に聞かれ、たしかに買える場所が限られている、それなら自分たちで店を開こうと二人が思い立った矢先に、八女福島の町家に空きが出たのがお店の始まり。物事がトントン進むときにつきものの、この行動力とタイミング。八女愛に溢れ、作り手の心も、買い手の気持ちもよくわかっている二人だからこそ、こんな素敵な空間が生まれたのだと納得です。

 

 

八女福島の伝建地区はもともと自分たちで地域を守る意識がとても高く、ここ数年は市民がお金を出し合って町屋を改装し、外から作家さんを迎え入れるなど、守る+αで新しい風を呼び入れて街を活性化させることにも積極的だそう。それはだんだん実を結びつつあるようだ。2時間ほどの滞在時間の中で、絵本屋さんで読み聞かせをしてもらったり、町家づくりの素敵なカフェや、まちづくりを引っ張っている酒屋の高橋さんを紹介してもらったり・・・どの店もゆっくり過ごしてみたい場所ばかり。皆和やか、にこやか、楽しそうで、い~い雰囲気です。駆け足だったのがとても残念。初めて来ても気軽にいろいろ尋ねてみたら、きっと皆さん喜んで案内してくれそうです。ほんとうに、素敵なところでした。

 

 

夕方、もうすぐ終了するPATINAさんの展示に駆け込みセーフ。Jane Muirの作品は、素朴かつ上品で、暖かみがあるのに洗練されていて、お店の雰囲気にもぴったり。vigoは、キノコをまとめて欲しそうでした。展示が終わったあとも、PATINAさんでお取扱いがあるとのこと。その後、望雲さんやキナリさんを訪ねたり、福岡県版コラムを書いてくれているお二人とご飯を食べたり。あっという間に時間が過ぎていきました。

JANE MUIR EXHIBITION「funny objects」 @PATINA

 

八女のみなさま、福岡のみなさま、ありがとうございました!

大分・日田編へつづく


木更津one day trip

慈慈の邸さんでのこうぼ料理教室のときからお願いしていたコラムがいよいよ形になりそうなので、最終的なご相談をしにこうぼ食堂さんへ。

 

 

 

 

 

 

 

ちょっと古びたいい感じの店構え。古民家なども考えたそうなのだが、抜けがいいので古いお店跡を改装した、今のスタイルがとても気に入っているとのこと。高い天井も、大きな黒板も、キッチンとテーブルと雑貨屋さんが一続きになった広い空間も、のびのびとして気持ち良い。ここにたくさんのこうぼくんたちが、飛び交っているらしいのです。我が家では私がヒネクレテいるせいか、なかなか素直に育ってくれないこうぼくん。連れて帰りたいものです。

 

 

 

 

 

 

 

この日のプレートのメインは味噌と柿酵母のベジ丼、夏蜜柑酵母をつかった黒カステラ…などどれもやさしくてしみじみと美味。素材の味をまろやかに引き出したこうぼたっぷりの料理をいただきながら、ナヲさんと、ときどきご主人のたろさん(二人でお店を切り盛りされ、とても仲睦まじいのです♪)と、こうぼの話、お店の話、最近ハマっている本の話、などなどをしながら、ゆったり時が流れて行きました。

帰りは「祇園」の駅が面白いと教えていただいたので、別ルートで。静かな畦道を抜け、ログハウスのような小さな単線電車の駅に到着。久留里(くるり)線という可愛い名前も、電車ツウにはたまらない感じなのでしょうか?

 

 

 

 

 

 

 

夕方になってもまだあたたかく、アクアラインからの眺めも最高でした。

こうぼ食堂ナヲさんのコラム「こうぼと暮そう」は明日、第一回目スタートの予定です! お楽しみに。

 


骨董ジャンボリー2013に行ってきました

和・洋・トイ&コレクタブルなど500近くのお店、ディーラーさんたちが集結する骨董ジャンボリー2013へ。入ってみると広い会場に何列にもわたりびっしりとお店がひしめき合って、これだけあったら探しモノ、掘り出しモノ、お気に入り・・・なんでも見つかりそう! 平日だったせいか、比較的落ち着いて見ることができたけれど、これは休日に開催してほしいという声も多そうですね~。ビッグサイトに骨董市とは不思議な感じもしますが、骨董市にしては整然と並んでいるせいか、よけいにそれぞれのお店の個性が際立ってます。その店主のところに縁があってやってきたモノ、こだわりをもって探し求めたモノ、いろいろあると思いますが、置いてあるモノと店主の方の顔や雰囲気がそっくりで面白いのです。

広場や取材でお世話になった北欧器 さんや駱駝さんのブースも発見。また、とあるブースで指先ほどのかわいいフクロウに出会い、店の名前がわからなかったので聞いてみたら、なんと ORLANDO さん。フクロウ君に導かれてばったりの出会いでした。

ベルント・フリーべリ、美しい。北欧器さん

整然と、重厚感のある駱駝さん。

ORLANDOさんで出会ったフクロウ君

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰り際、現在、今日もアンティーク日和の連載でもおなじみの伊勢屋美術 さんにもばったり! 新春らしい華やかなブース。さすが風流です。

 

店主・猪鼻徳壽さんの福の神のような佇まい・・・

 

会場を出ると、水上バスの最終便の呼びかけが。水上バス未経験の私。おじさんの拡声器の声が大きくなり「乗ってって!」と強く誘われているように聞こえるし、これは乗ってみるしかない。

 

結構大きくて立派な船です

ちょっとワクワクしてくる

薄曇りのビル街がどこか不穏な雰囲気を漂わせる

 

 

 

 

 

 

 

 

国際展示場から浜松町まで20分400円の船の旅。電車賃ともさほど変わらず、かなり楽しめます。骨董ジャンボリー+船の旅。一年の幕開けらしいイベントでした。

 

 


たまねぎの効用

 

どうも少しのどが痛いかな? という身体のシグナルを無視して、大晦日の夜も元旦の夜も、山の上にあるふきっ晒しの露天風呂で洗い髪をバリバリに凍らせながら長湯をしたせいか、年明けから咳がとまらない。

ついに来たか・・・これがkuroの言っていた、今年の(明けちゃったけど)風邪だな。それほど熱もないのだが、どうもだるいので横になる。本でも読むか、と思うとマスクがふきとびそうな勢いで咳が出て読書どころではない。普段使わないみぞおちのあたりの筋肉が1日で痛くなる。これはマズイ。でも正月休み中だし、morimoriから伝授された に風邪は体の交通整理と書いてあったようだし、ここは民間療法でなんとかしたい。

薬に頼らない咳止め方法を検索してみると、かりん酒、大根あめ、レンコンすりおろし汁、ネギを喉に撒く・・・色々でてくる。が、だるいし、そんなことやってられないよーと思っていたら、玉ねぎを切って枕元に置いておくだけ(!?)という超簡単なのを見つけた。半信半疑で切った玉ねぎを枕元に置くと、あら不思議、すこし鼻とのどのあたりが楽になって、咳も止まってきたようだ。これは早めにkuroに教えてあげたかった。

 

もちろん、これは根本的な治療にはなってなくて、効く効かないの個人差もあると思う。私の場合、もう咳が出て出て体力消耗して辛い!っていう状態は止まったけど、喉のかゆみや不快感がなくなったわけではなく、限界にくるとケホケホッと出てくるし、玉ねぎから離れたり切り口が乾くともうゲホゲホ。瑞々しい玉ねぎの汁が表面に出て、それをちゃんと近くで嗅いでいるときのみ、効いているようです。結構すぐに乾くので、そしたらまた切り口を増やしていくといいみたい。あくまでも対症療法のひとつとして、試してみてくださいね。

 


ゆく年、くる年

 

今年一年を振り返ると、仕事では新しい人や場所との出会いも多くて「吉」だったが、個人的には悲しい出来事が多くて「凶」だったかもしれない。でも、そんなときほど人の優しさや思いやりが身に沁みたり、今まで想像もしなかったことに思いを巡らせることができたり、見るもの触れるものをより深く、敏感に感じ取れたりする。落ち込んだり沈んだり後ろを向くことしかできない日々も、自分にとって必要な時間だったのだと思う。

この一年を通し、心の支えといったら大袈裟だけれど、何度も読んだのが詩人石垣りんさんの『ユーモアの鎖国』(ちくま文庫)という、エッセイ集。彼女は銀行を定年まで勤め上げたサラリーマンでもあった。女性として、会社員として、人間として日常を「超本音」で綴った。その言葉には一切のごまかしがなく、完全に自立していて、独り言のようなのに時代も国も越えてしまうほどの普遍性と鋭い洞察力があって、強い。本当の強さは、ちっとも押しつけがましくない。だから読むたびに慰められ励まされ、共感し、楽になれた。自分は自分でよい、ほかでもない自分が感じたことは、いいことも悪いことも大事にしたほうがいい。と言ってくれているような気がした。

 

新年

それは昨日に続く今日の上

日常というやや平坦な場所に

言葉が建てた素晴らしい家、

世界中の人の心が

何の疑いもなく引っ越して行きました。

(『ユーモアの鎖国』より抜粋)

 

みんなほんとうは、何の疑いもなく来年に引っ越していくわけでもない。反省や不安や未練なども抱えつつ、やっぱり来る年にすこしは期待して、希望をもって、年を越す。そんな人間らしい思いのごった煮すらも、すがすがしくなるりんさんの詩。その名のとおり凛と生きている人だから、そういう言葉になって出てくるのだろう。

泣いても笑っても、ゆく年、くる年。来年が、いい一年でありますように!

 


オフィス街のオアシス

先週は、古めかしい建物や雑居ビルの多いオフィス街にあるギャラリー2軒へ。

ひとつめはアールブリュットのインディペンデント・キュレーター、小出由紀子さんの事務所兼ギャラリー 。こちらでの展示はいつも何処かしら超越した作品が多く、想像を超える世界へ連れていってくれるので、今度はどんなのが出てくるかと毎回楽しみなのだ。今回のジーン・マン展「言葉の彼方」はDMの裏にある言葉につられて観に行った。

・・・ジーン・マンの描く顏には、反復されるひとつの顔が、そして無数の別々の顔が産みだされる以前の秘密を、それとなくあるいは力ずくで明かしているようなところがある。

(鈴木創士 「顔は一個の天体である―ジーン・マン展に寄せて」より)

 

粘土の壁からぬうっと出てきたような凸凹の顔がいくつも並ぶ。人間が、誰しも持っているがあまり人前では見せないし、自分でも意識せずに出た表情のような。ほんとにこんなだったら怖いけど。最初はわざわざ顔をつくろうと思ってたのではなくて、うわーっと盛り上げて積み重ねて、はっと気づいたら顔になってた・・・みたいな衝動的なコトだったような気もします。雲とか車の前面とか鯉の模様なんかが、どんどん人間の顔に見えてくる。そんなのにも似た、怖面白さがありました。12月21日(金)まで。

 

ふたつめは、アムコ カルチャー&ジャーニーさん。3Fのギャラリーアムコで開催されている伊賀の陶芸家・井崎智子さんの「びん展」が気になったのだ。びんというからにはガラスだろうと思いきや、イベント紹介文を見ると「ガラス瓶を集めて型を取り、山から掘り出した土を使って、薪窯でびんを焼き続ける・・・」とある。水虫の薬瓶や香水瓶、、ランプのカバーやラムネの瓶・・・などかつての生活用品だった瓶が、焼き物になると全然違った雰囲気になって不思議。形や、模様を再発見できる。

 

空気や灰に触れて、自然におきた反応で出た色は、なんとも神秘的で、びんの口とか曲線とか、くびれとかのところでまたさらに変化する様を見ているといつまで見ていても飽きない。井崎さんはもう、びんにはまってしまい、びんばっかり焼いているんだそうだ。作家さんのびんへの愛を感じる、面白くて可愛い展示です。12月25日(火)まで。

 

アムコさんの1Fでは「伊賀への旅」というテーマで月替わりで伊賀の作家さんを紹介する企画展を来年3月まで開催中。展示中の地域を特集した冊子『輪土』も制作・発行されています。

休日の馬喰町はとても静か。素敵なカフェやギャラリーもぽつぽつと点在していて、人ごみが苦手な方には穴場のくつろぎスポットです。

 

 


赤い靴

 

 

赤い靴をはくと元気がでる。
足が軽くなって、どこまででも歩いていけそう。
赤いパンツをはくと風邪をひかないというウワサもあった。
赤は細胞をうわーっと活性化させる色なのだろう。

 

映画『赤い靴』(1948年・英/監督:マイケルパウエル)は
それこそ全身の細胞がウワウワいうほど大大好きな映画で
バレエやダンスの映画はたくさん観ているけれど
いまだこれより凄いと思う作品に出会ったことはない。

 

というわけで、今日も元気に赤い靴をはいて歩きます。

 

 

 

 


つぶつぶ雑穀食、体験してきました。

天音堂 リフォームラボの上利さんが主催する「長老を囲む会」に参加してきました。「長老を囲む会」は、長老(=ここでは年齢問わず様々な分野で先人の知恵を引き継いで、誠実で真摯な活動をしている方のこと)に信頼できるオーガニックな衣・食・住を教わったり、体験したり、話し合ったりする会。今回、第五章第五話の長老はあらいゆみさん。もと一級建築士だったあらいさんが、建築現場の粉じんなどの影響で発症した化学物質過敏症を克服する過程で生活に取りいれた、つぶつぶ雑穀食の考え方を教えてくれました。

 

日本人ならば雑穀を食事の8割食べられれば体の栄養バランスがとれるそう。現代人はおかずばっかりたべて、ご飯をたべない傾向にあるそう。動物性蛋白質や糖分やらがただでさえ過多なのに、さらに化学調味料や添加物が加わって、非常に身体に負担をかけているんだそうです。で、ご飯を食べないから糖分がたりなくなって甘い物たべちゃったりと悪循環。精製しすぎない雑穀と、自然塩(日本人なら日本の海の塩)、味噌、梅干し、漬物、菜種やエゴマなどの植物油、地野菜と海藻、乾物などなど。要は日本で採れるものを食べる。風土に合った食事をする。むかーしむかしの日本の食生活をしていれば、身体も心もすこやかに育つということなんですね。

 

おかしなことにいまや無農薬の雑穀は米よりも高いのだけど、長い目で食べ物で血=身体がつくられることを考えたら取りいれたほうが断然お得なんでしょうね。もちキビを入れたご飯は、その名のとおりモチっとして甘みがあり、しっかり塩を効かせてつくったおかずは健康食のイメージを覆す満足度の高さ。参加者全員「美味しい!」の連続で、デザートまで結構なボリュームだったけれど、みなさんペロリと平らげてました。試食時には現場から戻った大工の伊東さんも合流して、家や木や家具の話なども飛び出し、アットホームで賑やかな食卓となりました。

 

もちキビ、小豆、キヌアにアマランサス・・・合わせる食材も調理法も、バラエティ豊か!

会場となった上利さん邸「樹木と菜園エコな家」は、キッチンもリビングも広々、天然無垢の床が寝転びたくなる気持ちの良さで、日中は燦々と陽が差し込んで暖房を入れずとも暖かく、七匹(!!!)のわんちゃんたちものびのび幸せそう。楽しくて濃い一日が過ごせました。「長老を囲む会」主催者の皆様、あらいゆみ先生、ご一緒していただいた参加者のみなさま、ありがとうございました。

左から、今回の長老あらいゆみさん、天音堂上利さん、大工伊東さん、長老を囲む会スタッフのRyoさん


こうぼ生活、はじめます。

 

慈慈の邸 さんで開催された「こうぼ食堂」ナヲさんの酵母料理教室「酵母と暮らそう」に参加してきました。

電車に揺られること2時間ちょっと、千葉県房総はいすみ市に到着。慈慈の邸はゆったりのびやかで美しく、いい気が流れていて心からくつろげる場所。玄関、キッチン、トイレ・・・多彩な左官や庭にも見どころがたくさん。眺めているだけでもあっというまに時間が過ぎます。

月曜の朝早くからお料理教室って、いったいどんな人が集まるの?と思っていましたが、大盛況。チルチンびと広場のツイッターを見て来てくださったという「手づくりや」さんは、埼玉よりなんと3時間以上かけていらしてました。勉強熱心!「月のとうふ」さんという地元在来種でつくるお豆腐屋さんや、君津で地元の野菜をつかった料理を出しているカフェの方、こうぼ食堂で市川ナヲ先生の魅力にはまってしまった方々・・・など、皆さん「こうぼ料理」に注目する方々ばかりで、自己紹介タイムからして面白かった。次に、食材となる大根を調達しに皆でブラウンズフィールドへ。

大きい~~。こんな大根相当時間がかかるだろうと思ったら、昆布酵母を入れて炊くと、あっというまに中までやわらかなるわ味もまろやかになるわ・・・恐るべし酵母!その他にも旬の柿やりんごの酵母、いったいどうやって使うの?という疑問を一発で解決してくれるレシピ5品。スタッフのスピッツさんがものすごく上手に炊いた香ばしい玄米といっしょに、いただきまーす!
噛めば噛むほどじんわりと身体に栄養がしみわたるような、滋養に満ちたごはんタイム。おなか一杯になります。

わかりやすく、常に生徒目線でお話ししてくれるナヲさんは、ナチュラルで少女みたいなほんわりした雰囲気。ここまで教えてくれちゃっていいの!?というぐらい丁寧に、酵母のABC、酵母の魅力を語りつくし、質問にもいつも+αな姿勢で熱心に答えてくれて、お人柄を慕ってやってくる人が多いのもうなずけます。

最後に、すぐに酵母生活がはじめられるように瓶と獲れたてキウイをお土産にいただきました。早速家に帰り、まずははじめのいっぽ。

この表面張力がだいじなポイントらしいです

酵母についてはまだまだ解明されていないことも多く、可能性がぐんぐん広がる。酵母って、愛いヤツ♪そんな風に思えてくる、朝9時半から午後3時までたっぷり充実の酵母教室。楽しかった!ナヲさん、慈慈の邸のみなさん、そしてお教室で一緒になった皆さま、どうもありがとうございました。

 

さらに嬉しいことに、「こうぼ食堂」の市川ナヲさんがチルチンびと広場でコラムをスタートしてくれることになりました!一人でも多くの方に、ナヲさんの魅力が伝わるとともに、酵母世界への扉が開くことを願って・・・スタート時期は追ってお知らせします。楽しみに待っていてくださいね~

 


相乗効果

 

「枯白のある風景」を観にpoooLさんへ。webからでも伝わる、雰囲気のある作品の様子に惹かれて一度お会いしたかったので、在廊日を狙っていってきました。

お会いしてはじめてお二人で制作されていると知った。二人は沖縄の芸術大学で同級生として知り合い、意気投合して卒業後、故郷に戻って二人でアトリエ兼ギャラリーを開いたそう。もちろん沖縄で出会うまでは、お互い同郷だとは知らず。人生って縁とタイミングですね。

お父様が木工をされていた乾喬彰さんは木、大学で彫刻専攻で様々な金属を扱っていた松岡直実さんは鉄、と元は役割が分かれていたけれど、今ではその境目はないそう。喧嘩になりませんか? と思わずありきたりな質問をしてしまったのだが、制作のことで喧嘩したことはないと。それよりも相手の中の、自分にはない発想に驚いたり刺激を受けたりするらしい。理想的! どちらがどちらを作ったか一見全くわからないくらい統一感があるけれど、紙にイメージを起こすところから始める発想力豊かな乾さん、直感的でいきなり制作を始める松岡さん、それぞれのエネルギーが交わって作品に厚みが増すのだろう。使い手の想像力も試されるような、置いてあるだけで空間にストーリーが生まれてくるような作品を見ていると、つくづくこういうのが似合う家に住みたくなる。

 

 

お隣gallery re:tailさんでは4人展「コランダム」を開催していた。同じ学校の卒業生という点では「枯白」さんと同じだけれど、こちらはそれぞれ全く個性が違う。小さな箱やハットピンなどをジュエリー制作の手法で制作する塚本聖広さん、真鍮に文字や模様を美しく彫り上げていく芳田慎平さん、緑をテーマにグリーンを持ち歩くガラス管のネックレス、カトラリーや多肉職分の入ったガラス鉢に小さなガラスの動物たちで独特の世界をつくっていた有澤 香予さん、テキスタイルのような気持ちいい曲線と色の組み合わせの絵を描く山本梓さん…4人4様だが同じ空間に展示してあっても違和感がない。

和気藹藹として楽しい展示でした。同じアトリエで「cha箱」として制作をしている4人、来年も同じくre:tailさんで展示をされるとのこと、今度はどんなテーマで四つの世界が広がるのだろう。


学びの時間を共有した仲間と、ずっと一緒に何かができて、お互いの刺激になっているって、とても幸せな関係だなと、思いました。