
春風に誘われて『チルチンびと』107号の発売近し。今号の特集は「60代、70代の家づくり」。つまり、終の棲み家の研究ですね。ほかに特集として「祈りのかたち」「八ヶ岳に移住する」。
「60代、70代の家づくリ」のなかで、建築家・中山繁信さんが、「老後の家づくり」と題して、「敷地と道路の境界をあいまいに」という提案を。ご紹介します。
〈普通セキュリティのために敷地を高い塀で囲いがちですが、できるだけ低い生け垣などで囲うことをおすすめしたいのです。そうすることによって、庭の清掃や草花の手入れなどの屋外での作業が増え、近所の人たちと接する機会が増えるのです。反面、セキュリティを重視するため高い塀で囲い閉じた敷地では世間との接点も少なくなり、孤立感や孤独感が増してしまいます。〉
いかがですか。

『チルチンびと』春107号は、3月11日発売です。お楽しみに。
2021/03/06 morimori, staff, 書籍
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春風に誘われて『チルチンびと』107号の発売間近。今号の特集は「60代、70代の家づくり」「祈りのかたち」「八ヶ岳に移住する」。
その特集から。父親の老後の住まいを設計した建築家・岡本一真さんは、その体験から、家づくりのヒントをここに見つけます。
それは、主屋との距離感。ほどよい握りの手すり。段差のない間取り。水まわりと物干し。温度差をなくす。
たとえば、段差のない間取りについては、
〈高齢期を迎えると視野が狭くなったり、糖尿病の影響などで足が運びにくくなってくる。床の素材や模様が違うと段差に見えたりするので、アプローチから段差がないようにつくるのが基本中の基本。玄関から奥の部屋まで一直線に導かれた動線に沿って、壁際に手すりを取り付けた。〉
お役に立てば幸いです。

『チルチンびと』春 107号は、3月11日発売です。お楽しみに。
2021/03/05 morimori, staff, 書籍
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春風に乗って『チルチンびと』107号の発売近し。今号の特集は「60代、70代の家づくり」「祈りのかたち」「八ヶ岳に移住する」。
終の棲み家の研究ともいえる、60代70代の家づくり。豊富な事例のなかから「水平線を眺める家」をご紹介。
〈屋内にはいると、まず目に飛び込んでくるのは青の絶景だ。東伊豆、相模湾から伊豆諸島を望む高台に建つ。
全室を通して間仕切りのほとんどないM邸。扉はトイレとお風呂場だけという徹底ぶり。「アメリカに住んでいた頃、間仕切りのないワンルーム・ハウスを知って、開放感に惹かれました」とご主人。〉
この眺めなら、この家なら、長生きができるように思われる。

『チルチンびと』春107号は、3月11日発売です。お楽しみに。
2021/03/04 morimori, 書籍
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春風に誘われて『チルチンびと』107号の発売間近。今号の特集は 「60代、70代の家づくり」「八ヶ岳に移住する」「祈りのかたち」。
もちろん、人気連載「ベニシアと正、明日を見つめて」(梶山 正)もありますよ。今号のテーマは「介護する人も、外の空気を吸いたい」です。
梶山さん、子供の頃から山が好き。ここ数年間は冬に「日本百名山」を登ることをライフワークにしている。『日本百名山』とは、深田久彌著の山岳随筆集。登山に集中したい梶山さんだが、目が不自由になり、介護の必要なベニシアさんのもとを離れられない。そこで、山行きの代償にと、ベニシアさんの誕生日プレゼントづくりに、せいをだす。プレゼントとは、布団カバーと電気毛布を買う。土間に敷くスノコづくりなど。文章の最後にこう書くのだ。
〈とにかくプレゼント作りにがんばったし、また僕は山へ行くぞ。追い詰められた状況にある介護側の人だって、新鮮な外の空気を吸いたいのだ。〉
………

『チルチンびと』春107号は3月11日発売です。お楽しみに。
2021/03/03 morimori, staff, 書籍
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『写真家 ドアノー 音楽 パリ』(Bunkamura ザ・ミュージアム、3月31日まで)に行く。会場のパンフレットによれば、「パリに暮らす “ 普通の人々 “のきらめきに満ちた生活を目撃する」ということである。
「日常生活の中で偶然出会う、小さな種のような瞬間をカメラに収め、それが人々の心の中で花開くことを思うと大変うれしい。」というドアノーの言葉も、パンフレットにある。「白黒(写真)はいいね」という小さな声を会場で聞いた。今はもう見ることのない、コンタクトというのか密着というのかを、懐かしく見た。
帰りにショップで、ファイルとイチゴジャムを買って、コロナの街へ出る。そんな、冬の終わりの日。
2021/02/25 morimori, staff, イベント, ギャラリー
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『あしたのジョー』展(世田谷文学館、3月31日まで)に行く。
「あしたのジョー」は『週刊少年マガジン』に1968年1月から連載された。1973年5月に最終回。掲載当時、ラストシーンの話題。その頃の自分のことを思い出す。会場を訪れている人たちも、そんなふうに、作品と時代と自分を重ね合わせてみているのではないか。
2021/02/21 morimori, staff, イベント, ギャラリー
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公園は、冬のほうがいい。
という書き出しの、山口瞳さんのエッセイが、好きだ。
冬の公園は空いている。
空気が澄んでいる。
暖い日の冬の公園はいい。すこしぐらい寒い日でもいい。木の葉がすくないから、すきとおって見える。遠くまで見渡せる。乾燥しているから、音がひびく。静かだ。落ち葉がないから径も固くかわいている。陽差しが薄いから森が美しく見える。
と、つづいていく。
また、読んでいるうちに、公園に行きたくなって、井の頭公園に行った。
公園は冬のほうがいい。
2021/02/17 未分類
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『美を結ぶ。ひらく。 美の交流が生んだ6つの物語』(サントリー美術館、2月28日まで)に行く。
〈…… サントリー美術館は、2007年3月、六本木の東京ミッドタウンに移転開館して以来、「美を結ぶ、美をひらく。」をミュージアムメッセージに掲げ活動してきました。例えば、古いものと新しいものが時代の枠組みを越えて結びつく。東洋と西洋、国や民族といった文化の境界にとらわれず結びつき、新しい美が生まれる。このように、異なるものが結び、ひらくことは文化の本質であり……〉と、展覧会のパンフレットに、言う。
〈美の交流によって紡ぎ出された物語に出会う旅へ、あなたをご招待します。〉ということである。
2021/02/13 morimori, イベント, ギャラリー
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『眠り展』(東京国立近代美術館、2月23日まで)に行く。「アートと生きること ゴヤ、ルーベンスから塩田千春まで」というサブタイトル。
序章の「 目を閉じて」から始まって「夢かうつつか」「生のかなしみ」「私はただ眠っているわけではない」「目覚めを待つ」「存在の証しとしての眠り」「もう一度 目を閉じて」とつづいていく。
観ているうちに、この間、ラジオの情報番組で知った「人間は7時間、睡眠をとるのがいちばん体にいい。長生きする」という、研究結果を思い出した。たくさんの絵や写真の眠る人に、もう起きたほうがいいんじゃないか、と語りかけた。
2021/02/09 未分類
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神楽坂上から、狭い路地に入り、石畳をゴツゴツ歩いて下りて右、旅館・和可菜がある。文壇の人たちにも愛された、と言っていいのかな。というのも、筆が進まずカンヅメになった人も多いだろうから。それで思い出すのは、作家・野坂昭如 vs 編集者・村松友視。書けない書かない野坂さんを、当時文芸誌『海』の編集者だった村松さんが、和可菜に、カンヅメにした。
これで、一安心など、とんでもない。野坂さん、逃げるのである。外出するのである。そうはさせじと村松氏、入り口近くの部屋に陣取る。客の出入りをチェックするため、チャイムが鳴る仕掛け。これなら逃亡時、音でわかる。一安心など、とんでもない。人の動きを感知する光線の当たらないコースを研究した野坂さん、音を立てずに密かに出かけてしまった、という。
そんな作家と編集者の愉しきバトルの現場。いま、改装中で、消えてしまった。さて、つぎは、どんな新しい顔を見せてくれるのだろう。
2021/02/05 morimori, その他
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