3・11 と『チルチンびと「地域主義工務店」の会』

チルチンびと「地域主義工務店」の会』震災支援報告

 

「3・11」から10年ということで、たくさん「あの日」の回想が映像や記事で流れた。この「広場」に掲載された〈『チルチンびと「地域主義工務店」の会』震災支援報告〉も、忘れることができない。
震災直後、地元の工務店に支援の手を、という活動がすぐ始まった。物資の手配、トラックはどうする。ドライバーは?  コースは?  打ち合わせのためのメールが、行き交った。
「こちらで用意した品物は、ブルーシート、ロープ、カップラーメン、電池、トイレットペーパー、飲料水」、「支援物資には、女性用品も必要です」、「うちは、女性社員に品揃えさせました」などというやりとりもある。トラックは 、あちこちで物資を積みながら、東北へ向かう。メールのすべてに善意があふれ、熱かった。やがて、トラックが到着する。〈本日、物資を南三陸町の志津川にとどけてまいりました。衣類、毛布、布団〈わあ、久しぶりの布団だあ)。避難所を出る際、道を歩いている人みなさんから、お礼を言われたのが印象的でした。〉支援物資は工務店とその周辺の方へ届けられた。これぞ、地域主義 !〈涙ばかりでます。ありがとうございます〉という受け取った人の喜びは、また、荷物を運んだ人の喜びでもあった。
このたくさんの感動メールを構成した記事は、すばらしいノンフィクションとなった。
今年の「3・11」に再度ご紹介するつもりだったが、あいにく(?) 3月11日は『チルチンびと』107号の発売日とかさなり、そのお知らせを優先した。