
絵なのか、写真なのか?昔なのか、今なのか?日本なのか、海外なのか?
その境目がわからなくなるような、深くて温かく、幻想的な光景が広がる。意外にも被写体は井の頭公園であったり、北海道であったり。えええー!?見たことがあるあの光景が、こんな風に?
志鎌さんは一日で一回しかシャッターを押さない時が多いそうだ。とシス書店のエビス顔、佐々木さんが教えてくれた。プラチナ・パラジウムプリントという、手間のかかる印画法を用いて、雁皮紙という、薄くて美しい手漉き和紙に焼き付けるそう。シャッターを押す瞬間から、作品に仕上がるまでの気の遠くなるような非常に非常に繊細な作業の積み重ねが、この作品の奥行きの秘密なのだった。
あまりにも優美な作品の数々に、しばし言葉を失って見惚れてしまった。こちらの展示は、残念ながら9月いっぱいでもう終わり。ご本人に会ってみたかった。
店内も、時代や場所を忘れてしまうような、宝箱みたいな場所。あちこちに発見がある。引出しをあければ、いままでにこの場所で繰り広げられた、いろんな世界がとびだしてくるのです。

次回 巌谷國士 / 桑原弘明 「窓からの眺め」展は10月6日(土)から。旅の写真と、スコープオブジェ。今度はどんな世界を見せてくれるのだろう。楽しみです。
2012/09/30 takeko, イベント, ギャラリー
AUTHOR:chilchinbito
先日、東京駅丸の内駅舎保存・復元工事の完成しました。
それを記念して、大正時代創建当時の姿によみがえった駅舎を
スクリーンに最先端の技術を用いて
CG映像を投影する“プロジェクションマッピング” という
イベントが開催されたため、行ってきました!!
建物にうまく画像が入り込み、窓に映る人影もすごくリアル!!
メディアの告知もあったので、見に来た人の数が
想定より多かったらしく、初日は中止になってしまった回もありましたが
運良く見ることができました!!
人が多くて映像は録画できなかったのでYouTubeよりお借りします
↓(1分30秒くらいからスタートします)↓

ロンドンオリンピックでも使われたという“プロジェクションマッピング”。
建物が生きているように見えます。
柱がクルクル回ったり、高さが変わったり、色が一気に変わったり…。
次にどうなるか予想もつかない映像のオンパレードで
あっという間の時間でした☆
思わず、そのライトアップされたり、リニューアルされたという
駅舎そのものに目が行ってしまいがちですが
この東京駅の屋根部分の瓦は奇跡の瓦として
メディアに取り上げられました。
この瓦は宮城県の会社で作られたそうです。
ところが、出荷前に25,000枚が東日本大震災の津波により
流されてしまいました。
社員の皆さんはそれを一枚一枚拾い集め、仕分けし、
きれいに磨きあげ出荷したとのこと。
復興のシンボルとして今、東京駅の屋根となりました。
今度、東京駅に来ることがあれば
是非、瓦もじっくりと見てください。
なお、奇跡の瓦の詳細こちらはより見られます。
amedio!(^^)!
2012/09/28 amedio, TV, イベント, 建築
AUTHOR:chilchinbito

めっきり涼しくなり、もう秋のこのごろ。
初夏、日傘の金具が壊れ、買い替えを考えたが良い日傘が見つからず。
そうだ 直せばいいんだと思い立ち、修理に出していたものが先日ようやく戻ってきました。
すでに夏には間に合わず…
そして、戻ってきた日傘はなんだか、金具がピカピカで元の味わいは失われていました。
直して使うも良し悪し。
2012/09/26 vigo, 雑貨
AUTHOR:chilchinbito
9月16日。鬼子母神の「手創り市」へ行く。出品・出店されたみなさんの写真を、と思っていたら、途中、一天俄かにかき曇り。避難。それまでにお話できた7人の方にご登場いただきます。
2012/09/24 morimori, イベント, 雑貨
AUTHOR:chilchinbito
先月中旬に、こんなイベントへ行ってきました!
「じもきゃらパークin東京」

各地のご当地キャラが大集合ということで いざ会場へ!
入口でお出迎えしてくれたのは このまーるい〝わくたまくん〟

石川県の能登にある和倉温泉のキャラクターです♪
ポシェットからは、温泉たまごが3つ♪
動きもかわいらしい♪
各地域のブースに、たびたび、このご当地 キャラクターが登場♪
そのほかにもステージで、いろいろなキャラクターが 順番に出演します♪
北海道の〝アックマ(紫)とコアックマ(ピンク)〟の
ステージは大盛りあがり!
なんと、このアックマが持っているエレキギターは本物!!
アックマ…演奏できます!! しかも上手~♪

特技があるといえば、千葉県〝獣兵衛〟は
サインと一緒に、自分の似顔絵も!!
これまためちゃめちゃ上手です♪

そして、一番人気の〝くまもん〟が 出てくると、観客の数も倍増(*^^)
くまもんグッズは持っていたamedioですが
本物のくまもんに会ったのは初めて♪
くまもん体操を教えてもらいました♪

レルヒさんは、スキー発祥の地、新潟県のキャラクター。
新潟県高田町でスキー指導を行った オーストリアの
「テオドール・フォン・レルヒ少佐」に 由来してつくられた
キャラクターだそうです♪
身長が高くて、おじぎすると、ゴチンとぶつかります(笑)

それから、私の旦那君がお気に入りの
愛知県稲沢市のキャラクター〝いなっピー〟♪
このふんどし姿のバランスがかわいいとのこと(笑)

あと、静岡のハンバーグマのグーグーは 子どもたちに人気♪
縮んでからの~

ガオー!

・・・迫力がすごい・・・
帰る間際に、出会った熊本県のひごまるは
空気がいっぱい詰まっていて
ぼよ~んぼよ~んと跳ねます(笑)

それぞれの個性があふれたゆるきゃらの集い!!
各地域のご当地グルメや、ゆるきゃらグッズの販売もあり
楽しい時間を過ごせました♪
今度は、in東京ではなく
各地域まで 遊びに行って会いたいなぁ~
と思う amedio(*^^)vでした
2012/09/22 amedio, イベント
AUTHOR:chilchinbito

ずっと気になっていたハンドブレンダ―。Takekoのすすめで、とうとう購入した。
つみれ、しんじょう、ムース、カリフラワーのスープ、根菜のポタージュ……
いろいろつくってみたいです。
購入後、vigoが同じメーカーの同じ機種を持っていることがわかり、ちょっと驚きました。
2012/09/20 kuro, その他
AUTHOR:chilchinbito
週末、昨年から気になっていた最上伝承野菜農家 森の家さん主宰のイベント「芋祭」の芋煮会に参加しました。開催地は、山形県の中でも秋田寄り、新庄市から送迎バスが迎えに来てくれて真室川というところ。きっと涼しいだろうな~という期待は見事に破れ、まだまだ猛暑真っ最中。汗だくになること間違いナシ!と覚悟していただいてみた。しかし真っ白で柔らかくほっこりとした上品な里芋とネギと大きくて風味豊かなタケを醤油ベースの芋煮は、なんともあっさり、思わずおかわりをしたくなるほど美味しかった。イベント会場は畑の中。芋煮や農家のお母さんたちの野菜たっぷりの美味しい料理や、芋掘りワークショップをしている人たち、地元の農家さんやお店によるマルシェへの人だかりで想像以上に賑わっていた。主催者として忙しそうに飛び回られている森の家20代目の佐藤春樹さんをつかまえてお話をうかがったところ、ご自分の畑でつくられている甚五右エ門芋やさわのはな以外にも、周囲の伝承野菜農家さんのことも知ってほしくて、パンフレットを作ったり、今年3回目となるこのようなイベントを開催しているとのこと。先祖代々伝わる野菜を一人でも多くの人に食べてほしい、という熱い想いから生まれていたのですね。今度は車で来て、ぜひ芋掘りをしてみたい。
ちなみに、山形に着いてから、出会う人出会う人「芋煮会ね!先週いってきましたよー」「芋煮会!楽しそうですね、うちも明日家族でやりますよ」「この時期になるとスーパーで芋煮のために鍋を貸してくれるんですよ」と口を揃えるほど、この季節山形では芋煮会はポピュラーなお祭り。毎年9月の頭に行われる有名な馬見ケ崎川の芋煮会では、直径6メートルの大鍋で3万食分の芋煮が振る舞われ、使われるサトイモはなんと3トンだそう。今年はさぞかし暑かったでしょうね・・・。
山形といえば、鋳物でも有名。前泊した山形市内の長文堂さんで見せていただいた鋳物の姿は、鉄瓶といえば南部鉄器と思い込んでいた私にはとても新鮮だった。山形鋳物の特徴は「薄肉美麗」だそうだが、その言葉通りの繊細な美しさ。蓋のつまみのデザインがひとつひとつ違っていたり、注ぎ口の滑らかさ、色にしてもアンティークのような風合いに柔らかさ、優しさと上品さがある。数えきれないほどの作業工程と長い日数をかけて行う伝統工芸士の技を求めて、海外から直接こちらに買いにくることもあるそうだ。
また、市内を歩き回っていると、古い洋館を使用した病院や、蔵をリノベーションしたカフェ、ギャラリーや美容室など、古い建物を活用している様子も多く見られた。その一つ、蔵オビハチさんで出会ったスタッフの方が「芋煮会」のルーツを教えてくれたり店名の由来を説明してくれたり、やけに土地のことに詳しい。この人は一体何者なのか?と思っているとお店に来ていた男性を紹介してくださった。この方は東北芸術工科大学教員の廣瀬氏、風土研究と生態学、近自然工法の応用(土地の植物を計画対象地に移したり、土地の石を積んだり敷いたりすることを基本に、人間の居場所をつくる)というご自分の専門分野を生かし、震災前から早戸温泉遊歩道を手がけられたり、浪江の風景を絵葉書に残されたり、震災後も石巻市雄勝町支援活動や、 エネルギーシフトと三陸の生業復興試案など、さまざまな復旧復興支援活動を行っている方だった。ちょうど本日から今年の早戸温泉遊歩道施工実習を開始されたそうだ。 前出のお店のスタッフさんは廣瀬氏のゼミの1期生、三浦さん。どうりで地域の歴史に詳しいわけだった。
その他にも鹿児島で訪ねたしょうぶ学園さんなどをモデルに活動されている桜舎さんなど、自分たちの足だけではとても見つけられない情報を教えてくださった山形まなび館・穀雨カフェの飯塚さん、その飯塚さんをご紹介くださった東北芸術工科大学研究支援室 山形エコハウスの亀岡さん、森の家さんのHPも手がけられ、地元に関わるさまざまなデザインを手がけられているアカオニデザインさん・・・地域を愛する方々のつながりに支えられて、今回もいい出会いに恵まれました。どうもありがとうございました!
-
-
風情のある佇まいの病院
-
-
旧山形市立第一小学校内にある山形まなび館
-
-
長文堂さんの美しい鉄瓶と茶釜
-
-
鉄瓶の注ぎ口。ひとつひとつ丁寧な手仕事
-
-
直径6mの芋煮鍋は圧巻!@馬見ガ崎川沿い
-
-
森の家さんの畑。大勢集まりました!
-
-
あっさり上品な甚五右エ門芋煮。味噌味もありました
-
-
芋堀りワークショップ、楽しそう!
2012/09/18 takeko, イベント, カフェ, 出張, 工房, 食べ物
AUTHOR:chilchinbito
秋田の太鼓演奏の翌日は、東京へまっすぐ帰るのが
毎年の流れだったのですが
今年は、朝、酒蔵見学をさせてもらいました。
秋田美酒福禄寿酒造株式会社という
秋田県五城目町では有名な酒蔵です!!

300年前の江戸・元禄元年(1688年)創業とのことで
当時の絵も飾られていました。

入口から想像できないほど奥行がある蔵で、
社屋(上酒蔵・下酒蔵・事務室・住宅)は
国の登録有形文化財に登録されているそうです。
まず最初に案内されたのは下酒蔵。
この1つの樽で、なんと1升瓶1500本できるとのこと!!

1年間に3回仕込みをするというお話だったので、
とても人気のあるお酒だということもわかります♪
これが麹室(こうじむろ)。
麹造りが行われている場所で、神聖な雰囲気が
入口からも漂っています。

そして、お酒の命ともいえる水!!
これは300年前から使われている地下水だそうで
今は、酒蔵見学とともに、この水を求め
来社するお客さんも増えているとのこと。

私たちも一口飲ませていただきました!!
うーん♪おいしい!!
硬水とのことでしたが、とても柔らかい感じがしました。
昔から、この酒蔵があることを物語るのは「阿弥陀車」
蔵の上の高い位置に今でも残っています。

この阿弥陀車を使って、冬季仕込み期間中は
手入れを済ませた貯蔵桶を2階へ引き上げたりしていたそうです。
阿弥陀仏の光背にいていることから「阿弥陀車」。
今のような電気を使う機会がない時代
江戸の人たちの知恵はすごいなぁ…と感心してしまいます。
最後に、できあがった福禄寿の試飲をさせていただきました!

それも朝9時から(笑)
お酒の造る過程を初めて見学させてもらい
めったに見ることができない光景に(また、歴史ある建物に)
とても感動しつつ…
まさかのアルコールが弱くてほぼ呑めないという
…amedioでした(;^_^A アセアセ・・・
P・S
それでも、ほーんのちょっとは飲めます…。
試飲は美味しかったですよ!!
あぁ。お酒に強ければパラダイスだったのになぁ~。
機会があれば是非一度、ご賞味あれ♪
2012/09/16 amedio, ギャラリー, 食べ物
AUTHOR:chilchinbito
先日、和工務店さんにお誘いを受け、「家づくり勉強会」にお邪魔してきました。講師は植林から製材までを一手に行う、紀州の材木店山長商店の真鍋淳弘氏。植えて育て→伐採する→植えて育てる→・・・という想像以上に手間のかかる作業を連綿と守り伝え、良質の木材を提供し続けている山長商店さんならではの経験と知識をもって、木材のことをわかりやすく丁寧に教えてくださった。
まずは植林作業の話から始まった。「森林を守る」「続・森林を守る」でもお伝えしてきているように、木を育てる=山を守り育てる=自然環境を守ること。良質な木材は健やかな山から育つ。山長さんでは江戸末期からこの「育林事業」に並ならぬ情熱を注いでいる。1ヘクタールあたりに植える苗木の数から、十分な栄養分を与えるための入念な雑草刈り、日光が十分行き渡るように木を間引く作業、杉と桧で植える場所が違う「適地適木」。そんな気の遠くなるような時間と労力のかかる作業を経て育った20数メートルの木から、取れる柱(3mもしくは6mのもの)、何本だと思いますか? という真鍋さんからの問いかけに、5,6本ぐらいかな。と思っていたら・・・正解はなんと1本! 山肌に近い部分は、木が真上に育とうとするため「応力」があって曲がる力がかかっていたり太すぎる、かといって上の方は細すぎるらしいのだが、1本とはびっくりした。さらに製材した後のテスト、強度や水分などのチェックも厳しい。いい素材をつくるための努力には終わりがない。何事もこだわるということは大変な作業の連続、そして継続なのだ。
柱の一部を実際持ってきてくださったので見て、触って、嗅がせてもらったけれど、本当に見た目も素晴らしく美しいし、いい香り。しかも、本物の木は鉄よりも強度があって火にも強い、つまり災害に強い。本物の木の家の良さを素材面から詳しく教わることができた。参加しているお施主さんたちもやはり自分たちの住む家のこと、それは熱心に聴き入り、積極的に質問されていたが、そうでない私にも面白く、とても勉強になる内容でした。
和工務店さん、山長商店・真鍋さん、ありがとうございました!

2012/09/14 takeko, イベント
AUTHOR:chilchinbito

移植した紅葉の枝は、雨をふくんで、大きく垂れさがっていた。私はその風情に満足して、溜息をついた。ヤマボウシも同様だった。枝が垂れていて、そのために、満開の花が、こちらをむいている。私は、朝から酒が飲みたいような気分になった。
何もしないでいる人生がある。また、国事に奔走して、紅葉の花(実はそれが花であるかどうかハッキリとは知らない)やヤマボウシの花の美しさに気がつかないでいる人生がある。そんなことをボンヤリと思っていた。(『旦那の意見』中公文庫から)
山口瞳さんは、かつて、こういうエッセイを書いた。『チルチンびと』73号を読んでいて、この文章を懐かしく思い出した。それはたぶん、今度の誌面が、庭、花、緑、脱原発の記事でいっぱいだったせいだろう。エッセイをまた読み返していると、雨に濡れたヤマボウシの白い花が、見えるような気がした。そして、国事に奔走しているだろう人の顔も、ついでに、思い浮かべたのだった。
2012/09/11 morimori, その他, 書籍
AUTHOR:chilchinbito