木の家づくり勉強会にいってきました

 

先日、和工務店さんにお誘いを受け、「家づくり勉強会」にお邪魔してきました。講師は植林から製材までを一手に行う、紀州の材木店山長商店の真鍋淳弘氏。植えて育て→伐採する→植えて育てる→・・・という想像以上に手間のかかる作業を連綿と守り伝え、良質の木材を提供し続けている山長商店さんならではの経験と知識をもって、木材のことをわかりやすく丁寧に教えてくださった。

 

まずは植林作業の話から始まった。「森林を守る」「続・森林を守る」でもお伝えしてきているように、木を育てる=山を守り育てる=自然環境を守ること。良質な木材は健やかな山から育つ。山長さんでは江戸末期からこの「育林事業」に並ならぬ情熱を注いでいる。1ヘクタールあたりに植える苗木の数から、十分な栄養分を与えるための入念な雑草刈り、日光が十分行き渡るように木を間引く作業、杉と桧で植える場所が違う「適地適木」。そんな気の遠くなるような時間と労力のかかる作業を経て育った20数メートルの木から、取れる柱(3mもしくは6mのもの)、何本だと思いますか? という真鍋さんからの問いかけに、5,6本ぐらいかな。と思っていたら・・・正解はなんと1本! 山肌に近い部分は、木が真上に育とうとするため「応力」があって曲がる力がかかっていたり太すぎる、かといって上の方は細すぎるらしいのだが、1本とはびっくりした。さらに製材した後のテスト、強度や水分などのチェックも厳しい。いい素材をつくるための努力には終わりがない。何事もこだわるということは大変な作業の連続、そして継続なのだ。

 

柱の一部を実際持ってきてくださったので見て、触って、嗅がせてもらったけれど、本当に見た目も素晴らしく美しいし、いい香り。しかも、本物の木は鉄よりも強度があって火にも強い、つまり災害に強い。本物の木の家の良さを素材面から詳しく教わることができた。参加しているお施主さんたちもやはり自分たちの住む家のこと、それは熱心に聴き入り、積極的に質問されていたが、そうでない私にも面白く、とても勉強になる内容でした。

 

和工務店さん、山長商店・真鍋さん、ありがとうございました!

和工務店 家づくり勉強会