2013年5月 の記事一覧

『ホーリー・モーターズ』の余韻

昨年12月にオープンした新宿武蔵野館の姉妹館ミニシアター、シネマカリテで映画『ホーリー・モーターズを観た。前作から13年、レオス・カラックス監督の長編だ。観終ってすぐに席を立つことができなかったあの時から、そんなにも経過したのかと、不思議な気持ちだ。『ホーリー・モーターズ』を観るのは、なんだか怖いという気持ちもあった。

日を重ねていく中で、ドニ・ラヴァン演じる「依頼人からのアポを次々と果たすという行為」が理解できるような気にもなり、また同時に、何度観ても全てを理解することは不可能だとも感じる。カラックスのパートナーであり、『ポーラX』のカテリーナ・ゴルベワが2011年に短い生涯を終えた。今作は彼女に捧げられたということだ。

アコーディオンのシーンが本当に美しかった。

シネマカリテでは5月下旬まで、ユーロスペースでは終了日未定。



 


天童よしみとパンの耳

天童よしみ パンの耳

 

天童よしみの『パンの耳』という歌を聞いたかね、と言われて、まだだと、答えた。ファンクラブ (天童さんのでなくパンの耳のですが)会員としては、聞かないわけにはいかない。早速、購入。歌のサブタイトルに「夢を追い続ける歌手の心と思い出の物語。」とある。

ある年の暮の夜、スナックを回って歌っている無名の時代。控室にいると、店のマスターがパンの耳を放った。それは、サンドウィッチの切れ端だった。マスターに悪気のないのはわかるけれど、そのとき、いつか売れてやるぞと、誓う。とまあ、こういうストーリーの人生演歌である(作詞・山本茉莉)。切々と歌う天童節。このひとの歌声は「B」だねと、友人が言った。B? 太くて濃いが4Bでなく、シンがあるがHではない。エンピツの濃さに例えての話だった。

それにしても、パンの耳は、なぜそんなに苦労話にふさわしい、哀しい存在なのだろう。


気仙沼復興応援号 その4 –唐桑番屋~岩井崎「竜の松」-

バスは、お昼ご飯の唐桑番屋へ。

入口では地元の方々が歓迎の歌を歌ってくれました。

漁師さん

力強い歌声と温かいおもてなしに感動!

 

この牡蠣小屋は、学生さんも加わったボランティアの力で

オープンできたとのことでした。

(オープンまでの道のりの動画を見つけました。

牡蠣小屋では、もう、牡蠣の準備をしてくださっており

着いてすぐにおいしそうな香りと湯気が!!

 

ほたて

鉄板の上には、蒸し焼きになった牡蠣と

ホタテが山のようにありました!!

こんなに大きな牡蠣は初めて!!!

牡蠣

殻の開け方がわからず悪戦苦闘!!

ガチャガチャとヘラを使っていると

地元の方が丁寧に教えて下さり…

リズムをつかむと

今度は殻から外すのが楽しくて夢中♪

牡蠣

今まで生きてきた中で、こんなに牡蠣をたくさん食べたのも初めてでした。

プリプリでジューシー♪幸せな時間です♪

 

食後は、牡蠣の養殖場が見えるデッキへ。

デッキからの景色

地震のあと、津波によって養殖のいかだは壊滅し

海には火事から流された漂流物が流れ込んだそうです。

自然の回復力はすごいものがあり、今、現在では

すごい透明度!水が透き通っていてきれいな海となっていました!

養殖施設の復旧も少しずつ進んでいるそうです。

 

おなかがいっぱいになったところでまたバスに乗り、

BRT(バス高速輸送システム)専用道を

車窓から見学しながら

今度は、岩井崎「竜の松」へと向かいます。

陸中海岸国立公園の最南端にある岩井崎。

ちょうど日も傾いて海がキラキラまぶしく光っていました。

岩井崎には「第9代横綱 秀ノ山雷五郎」の銅像が!

横綱

この銅像、大津波にも耐えて「津波にも“残った”“残った”」として

被災した方々に勇気を与えているとのことでした。

 

そして、そのすぐ近くに、龍の形をした松があります。

津波によって幹や枝などに被害を受けながらも

一部が残りしっかりとした龍に見えます。

日が奥から差し込み、パワーを感じる迫力がありました。

龍

気仙沼復興応援号はここまで。

最後には、力みなぎる龍と横綱に出会い

地元の方からもたくさんパワーをもらいました。

 

今、一番してほしいことは

東北に遊びに来て楽しんでほしい

そしてお土産を買ったり

地元の美味しいものを食べたり

たくさんしてほしい

それが復興につながる!と

どこへ行ってもみな口をそろえておっしゃいます。

 

絶対にまた東北へくるぞ!!と心に決めた

amedioでした♪

次回は、東北の旅【番外編】をお届けします♪


FENDI — UN ART AUTRE 


Another Kind of Art, Creation and Innovation in Craftsmanship

~フェンディ もうひとつのアート、クリエイションとイノベーションの軌跡~

 

ファーにおける第一人者、フェンディの世界観を表現した今展示会。会場の入り口は、1925年ローマに誕生したフェンディ1号店の玄関を再現、代表作約30点(1970年~2013年)と、壁面には型紙、工具、スケッチ、タッチパネルスクリーンや貴重なファーのアーカイブがずらりと並ぶ構成だ。公開工房では技術者が実演。型紙をファーにあてて裁断するものとばかり思っていたのだが、実演や、映像インタビューで、全く異なる制作方法だと知った。技術と時間とクオリティーを惜しまない、アート作品のようなファーだ。

東京・上野の東京藝術大学美術館での展示は先月で終了し、世界を巡回するようだ。