2013年5月6 の記事一覧

天童よしみとパンの耳

天童よしみ パンの耳

 

天童よしみの『パンの耳』という歌を聞いたかね、と言われて、まだだと、答えた。ファンクラブ (天童さんのでなくパンの耳のですが)会員としては、聞かないわけにはいかない。早速、購入。歌のサブタイトルに「夢を追い続ける歌手の心と思い出の物語。」とある。

ある年の暮の夜、スナックを回って歌っている無名の時代。控室にいると、店のマスターがパンの耳を放った。それは、サンドウィッチの切れ端だった。マスターに悪気のないのはわかるけれど、そのとき、いつか売れてやるぞと、誓う。とまあ、こういうストーリーの人生演歌である(作詞・山本茉莉)。切々と歌う天童節。このひとの歌声は「B」だねと、友人が言った。B? 太くて濃いが4Bでなく、シンがあるがHではない。エンピツの濃さに例えての話だった。

それにしても、パンの耳は、なぜそんなに苦労話にふさわしい、哀しい存在なのだろう。