『ホーリー・モーターズ』の余韻
昨年12月にオープンした新宿武蔵野館の姉妹館ミニシアター、シネマカリテで映画『ホーリー・モーターズ』を観た。前作から13年、レオス・カラックス監督の長編だ。観終ってすぐに席を立つことができなかったあの時から、そんなにも経過したのかと、不思議な気持ちだ。『ホーリー・モーターズ』を観るのは、なんだか怖いという気持ちもあった。
日を重ねていく中で、ドニ・ラヴァン演じる「依頼人からのアポを次々と果たすという行為」が理解できるような気にもなり、また同時に、何度観ても全てを理解することは不可能だとも感じる。カラックスのパートナーであり、『ポーラX』のカテリーナ・ゴルベワが2011年に短い生涯を終えた。今作は彼女に捧げられたということだ。
シネマカリテでは5月下旬まで、ユーロスペースでは終了日未定。