staff

『時代を映す絵画たち』展のプレスリリースから

『時代を映す絵画たち』展

 

「コレクションにみる戦後美術の歩み」というサブタイトルが読める。そして、パンフレットには、
〈1985年に開館した練馬区立美術館は当初より美術作品の収集に取り組み、作品数は現在約5,500点、寄託作品を含めれば約7,500点に上っています。この中でも絵画作品は、日本の戦後美術の流れを語るのに欠かせない作品を含む、重要なパートとなっています。
そこで今回のコレクション展では、そうした所蔵品の中から、戦後まもなく描かれた作品から近年に制作されたものまで、約35名の作家による油彩画を中心とした約70点の作品を展示し、表現の流れを振り返ります。……〉

『現代を映す絵画たち』展は、練馬区立美術館で、4月10日から6月12日まで、開かれます。


『吉阪隆正展 ヒゲから地球へ、パノラみる』開催中

吉阪隆正展 ヒゲから地球へ、パノラみる

 

〈教育者・登山家・文明批評家としても領域横断的な活動に取り組み、地球を駆け巡ったその行動力から、建築界随一のコスモポリタンと評されてきました。本展サブタイトル「ひげから地球へ、パノラみる」は、吉阪による造語を組み合わせて地域や時代を超えて見渡すことなどを意味する“パノラみる”と、自身の表象であり等身大のスケールとしての“ひげ”、そして個から地球規模への活動の広がり、という意味を込めました。……〉
と、パンフレットにある。そして、
「建築というものは、世界で相互理解するための一つの手がかりではないだろうか」-  吉阪隆正の講演より、という言葉も紹介されている。

3月19日から6月19日まで、東京都現代美術館  企画展示室1Fで。

 


『清水九兵衛/六兵衛』展(千葉市美術館)のお知らせ

『清水九兵衛/六兵衛』展

 

〈生誕100年を記念して、彫刻と陶芸という二つの表現領域で活躍した清水九兵衛/六兵衛(1922~2006)の初めてとなる回顧展を開催します。……〉〈本展では、清水の九兵衛以前の陶芸作品、九兵衛としての彫刻作品、七代六兵衛としての陶芸作品のほか、清水自身が撮影した写真作品、彫刻制作のための図面やマケットなど、約170件の作品および関連資料を通じて、立体造形作家としての生涯を回顧します。〉
と、パンフレットにある。

京都に生きた陶芸家にして彫刻家、初の回顧展  ー   というサブタイトルがついている。4月13日から5月22日(前期)。5月24日から7月3日(後期)。千葉市美術館で開かれます。

 


ベニシアさんのキッチンタイル

ベニシアさんのキッチンタイル

 

『チルチンびと』春111号は、特集「オーダーメイドキッチン」。そこに、「キッチンタイルの愉しみ」という企画がある。ベニシアさんのキッチンとタイルについて少しふれている。『ベニシアと正、人生の秋に』(風土社刊」には、工務店の人とのこんなやりとりが、書かれている。
〈「下地の耐火ボードの壁の上にステンレスの板を張るか、タイルや煉瓦、石材などで仕上げるのはどうですか?」「タイルがいいわ!」とベニシアが目を輝かせた。〉
ベニシアさんは、5歳から一年間、スペインのバルセロナで暮らした。スペインの建築物の外壁には、装飾用にタイルがよく使われる。食事の場ともなる中庭の床は、タイルやテラコッタ、石材などが敷き詰められている。そこは、土や芝生で覆われたイギリスの庭とはまったく違う雰囲気だったことをベニシアさんは覚えている。そんな、幼い頃の体験から楽しいキッチンが、誕生した。

………

『チルチンびと』春111 号は、好評発売中。
『ベニシアと正、人生の秋に』も、好評発売中。ともに風土社刊。ぜひ、ごらんください。

 


キッチンを愛す

『チルチルびと』春  111号

 

『チルチルびと』春  111号の特集は、「オーダーメイドキッチン」。
キッチンで思い出すのは、吉本ばなな作『キッチン』(新潮文庫)の冒頭の部分ですね。こんなふうな。

〈私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う。
どこのでも、どんなのでも、それが台所であれば食事を作る場所であれば私はつらくない。できれば機能的でよく使い込んであるといいと思う。乾いた清潔なふきんが何枚もあって白いタイルがぴかぴか輝く。
ものすごく汚い台所だって、たまらなく好きだ。〉

この小説『キッチン』を好きだというひとは多い。台所を好きだというひとは多い。おや、あなたもそうですか。

 

チルチンびと 111号 オーダーメイドキッチン


おいしいパン屋さんのキッチン

週末ベーカリーのプロ仕様のキッチン

 

お待たせしました。『チルチンびと』111 春号の発売です。特集は「オーダーメイドキッチン」。この「広場」でおなじみの朝倉みちよさんも、登場します。題して「週末ベーカリーのプロ仕様のキッチン」。おいしいパン屋さんの舞台裏は、こんなふうです。
〈…… ショップのスペースの奥には、約10坪の広々としたアトリエスペースが広がる。備え付けのキッチンはもちろんのこと、テーブルやベンチもすべてステンレス製の特注品だ。「このスペースで、販売用のパンづくりとパン教室を行っています。ステンレスは水や熱に強く、お手入れしやすいことから衛生面でもすぐれていて、パンづくりにぴったりな素材なんです」。〉
まだまだ、たくさんの写真と文章で、おいしいパン屋さんの舞台裏をご覧にいれます。

………

『チルチンびと』111 春号は3月11日発売。お楽しみに。特集・オーダメイドキッチン。特集・全国木育イベント「森のとびら」レポート
「朝倉みちよのカラダの癒しごと。」は、コチラからごらんいただけます。

 


「森のとびら」を開いてみれば

全国木育イベント・森のとびら

 

『チルチンびと』春 111号の発売です !
特集は「オーダーメイドキッチン」と「全国木育イベント・森のとびら」レポート。

木育イベント・森のとびら」とは、なにか。
山と連携し、国産木材の家づくりを進める地域工務店が、全国各地で、木育にちなんだイベントを開催。そのレポート16本が掲載されています。森のとびらを コンコンとノックして、そのレポートをのぞいてみましょう。福岡・未来工房の場合から。
〈森のとびらを発案した未来工房は、昨年10月16日の八女の森見学ツアーを皮切りに7回にわたってイベントを実施した。そのうち、11月7日に開かれた「森のとびらin福岡」を訪ねた。今回は、久留米市の住宅展示場を会場とした木育体験と展示場側のギャラリーで定期的に開催しているマルシェを同時に行うというもの。木育体験では、丸太切り、丸太のスマホスタンドづくり、かんなくずプール、八女杉端材市……などなど。そして、マルシェは、器、花、焼き菓子、唐揚げ、パン、コーヒーなど、地元で人気の店が並び、大繁盛。主催者の手応えは十分だったという。
このほか、エコ建築考房の「森のとびら in 一宮」、「一宮駅前まちなかウオーカブル」という、駅前通りを使った大規模社会実験。菊田建築の「森のとびら in 茨城」。ほかに、増子建築工業、無垢杢工房 イケダ、小林建設、千葉工務店、ますいいリビングカンパニー、大丸建設、トヤオ工務店、安土建築工房、彩工房、木の家専門店 谷口工務店、井藤工務店、木ごころ 坂田工務店、西渕工務店のイベント報告が、賑やかに顔をそろえる。

………

『チルチン』春 111号は、このほか、特集・オーダーメイドキッチン。3月11日発売!

 


ベニシアさんのお誕生日会

 

ベニシアと正、明日を見つめて

ベニシアと正、明日を見つめて

 

ベニシアファンから、ベニシアさんの近況を知ることができる、唯一の雑誌、と評判の『チルチンびと』。今回も、ご期待に応えて連載「ベニシアと正、明日を見つめて」(文・写真 梶山 正)をお届けします。
今回は、こんな歳末の風景。
〈……25日はキリスト、27日はベニシア、29日が息子の悠仁の誕生日である。これら三つを合体したランチ・パーティーを28日に開くことにする。〉
冷凍庫には3年前にベニシアさんが買った七面鳥がある。ベニシアさんが元気だったころは、毎年クリスマスになると、彼女が焼いていた。さあ、今年はどうする。そして、28日。介護施設からベニシアさん帰宅。お客さんも集まって、パーティーがはじまった。その模様は、誌上でおたのしみください。

……

『チルチンびと』春 111号は、特集・オーダーメイドキッチン。特集・全国木育イベント「森のとびら」レポート。3月11日発売です。お楽しみに。

 


「ふつう」を見に行く

ふつうの系譜

 

『ふつうの系譜』(府中市美術館)のご案内をいただいた。
「奇想」があるなら「ふつう」もあります、というサブタイトル。
さらに、パンフレットを開くと、「ふつう」を知ると見えてくる。 とも。

ふつうとは、なにか?
〈いま、江戸時代の画家の中で、伊藤若冲や曾我蕭白ら「奇想の画家」が人気です。鮮やかな色やおかしな形にあふれた若冲の絵も、蕭白の奇怪な人物画も、強烈で奇抜で、心を揺さぶります。しかし、考えてみれば、「奇想」という魅力は、「そうではないもの」、つまり「ふつう」があって初めて成り立つのかもしれません。実際、若冲や蕭白がセンセーショナルに登場した時代、一方には、誰もが美しいと思うものを描く画家がいました。……〉
そして、やまと絵、狩野派、円山四条派などを挙げ、文章の最後は〈ぜひ、「きれいなもの」を見に春の江戸絵画まつりへお出かけください。〉と、結んでいる。

『ふつうの系譜」は、3月12日から5月8日まで。府中市美術館で。

 


雪の降らせ方

雪

 

今年は 、雪がよく降る。
雪を眺めているうちに、昔読んだ「雪の降らせ方」という、舞台での雪の話を思い出した。舞台幕まわりの品を扱う人を、小裂係といい、雪を降らせるのもその係の仕事だった。
係は、次の月の芝居でどれくらい雪が必要かを調べて雪を仕込む。雪屋さんという商売のひとがいて、ホゴ紙を納めていた。そういう紙を三角形に切って降らせた。三角だとくるくる舞って雪の感じが出る。その紙をを舞台の上に吊るしたカゴにいれて、ひもを引っ張りカゴを開けて雪を降らせる仕組み。雪が降る降らないは季節ではなく、作家による。『伊井大老』の芝居ではよく降った。フィナーレで体が埋まるほどの大雪、32キロくらいの雪が降った。舞台は一幕すんだら次の幕。一面に降った雪を大急ぎで雪かきしなければならない。……
こういう舞台裏の話を聞いていると、降る雪や明治は遠くなりにけり、という句が浮かんでくる。