雑貨

使って楽しむ

荒川尚也さんのグラス

 

陶器の様な手ざわりが感じられる細工が施されていている荒川尚也さんのグラス。

素材がガラスなので制作段階で直接触れて手ざわりを確かめる訳にはいかない。自分が気持ちが良かった形を記憶し、そこからイメージしてグラスを作る。そして、出来たものを触ってみて、違う部分をまた記憶として残し、更にイメージして作る。そうおっしゃっていた荒川さんの作品は同じ形のものでもそれぞれ微妙に感触が違う。そして、同じグラスであっても持つ場所によって感触が違う。

私が購入したグラスは一度通常の形をつくり、その上で再度、ガラスにつけ、周りになめらかな細かいカットを入れたもの。いくつか触らせてもらって自分の手にあうものを選んだ。

よく行くbarでもブランデーグラスにワインを入れてもらっているくらい、ワイングラスの細く長いステムを持って飲むより、口と手が近い方がなんとなく落ち着く。この外側についているガラスの厚みのせいか、グラスを手で持っていても液体の温度が変わりにくい。それ故、自宅では今やワインまでこのグラスで楽しませてもらっている。

 

荒川さんのグラスは「チルチンびと広場」プレゼントページでご紹介させて頂いております。応募の締め切りは7月31日まで。

 

 


オフィス街のオアシス

先週は、古めかしい建物や雑居ビルの多いオフィス街にあるギャラリー2軒へ。

ひとつめはアールブリュットのインディペンデント・キュレーター、小出由紀子さんの事務所兼ギャラリー 。こちらでの展示はいつも何処かしら超越した作品が多く、想像を超える世界へ連れていってくれるので、今度はどんなのが出てくるかと毎回楽しみなのだ。今回のジーン・マン展「言葉の彼方」はDMの裏にある言葉につられて観に行った。

・・・ジーン・マンの描く顏には、反復されるひとつの顔が、そして無数の別々の顔が産みだされる以前の秘密を、それとなくあるいは力ずくで明かしているようなところがある。

(鈴木創士 「顔は一個の天体である―ジーン・マン展に寄せて」より)

 

粘土の壁からぬうっと出てきたような凸凹の顔がいくつも並ぶ。人間が、誰しも持っているがあまり人前では見せないし、自分でも意識せずに出た表情のような。ほんとにこんなだったら怖いけど。最初はわざわざ顔をつくろうと思ってたのではなくて、うわーっと盛り上げて積み重ねて、はっと気づいたら顔になってた・・・みたいな衝動的なコトだったような気もします。雲とか車の前面とか鯉の模様なんかが、どんどん人間の顔に見えてくる。そんなのにも似た、怖面白さがありました。12月21日(金)まで。

 

ふたつめは、アムコ カルチャー&ジャーニーさん。3Fのギャラリーアムコで開催されている伊賀の陶芸家・井崎智子さんの「びん展」が気になったのだ。びんというからにはガラスだろうと思いきや、イベント紹介文を見ると「ガラス瓶を集めて型を取り、山から掘り出した土を使って、薪窯でびんを焼き続ける・・・」とある。水虫の薬瓶や香水瓶、、ランプのカバーやラムネの瓶・・・などかつての生活用品だった瓶が、焼き物になると全然違った雰囲気になって不思議。形や、模様を再発見できる。

 

空気や灰に触れて、自然におきた反応で出た色は、なんとも神秘的で、びんの口とか曲線とか、くびれとかのところでまたさらに変化する様を見ているといつまで見ていても飽きない。井崎さんはもう、びんにはまってしまい、びんばっかり焼いているんだそうだ。作家さんのびんへの愛を感じる、面白くて可愛い展示です。12月25日(火)まで。

 

アムコさんの1Fでは「伊賀への旅」というテーマで月替わりで伊賀の作家さんを紹介する企画展を来年3月まで開催中。展示中の地域を特集した冊子『輪土』も制作・発行されています。

休日の馬喰町はとても静か。素敵なカフェやギャラリーもぽつぽつと点在していて、人ごみが苦手な方には穴場のくつろぎスポットです。

 

 


ハコがすき

どうにも、私は箱が好きなようです。

友人がいつも送ってくれるプレゼント箱、小さな蓋物陶器、ビーズ入れ、桑原弘明氏のスコープ作品、ジョセフ・コーネル氏の箱オブジェ…

 

2cm程度の小さな陶器の人形を入れて...

2cm程度の小さな陶器の人形を入れて...

 

本日12月5日(水)~ 12月23日(日)「LIBRAIRIE6/シス書店」さんでは大月雄二郎「Moi et Mon Cœur/私と私のこころ」展が開催されます。新作オブジェ、版画等25点程展示。今回、私が箱で使用した陶器の人形、カメラのフィルター、写真など展示のほかにも気になる小物を見つけることができます。

 


相乗効果

 

「枯白のある風景」を観にpoooLさんへ。webからでも伝わる、雰囲気のある作品の様子に惹かれて一度お会いしたかったので、在廊日を狙っていってきました。

お会いしてはじめてお二人で制作されていると知った。二人は沖縄の芸術大学で同級生として知り合い、意気投合して卒業後、故郷に戻って二人でアトリエ兼ギャラリーを開いたそう。もちろん沖縄で出会うまでは、お互い同郷だとは知らず。人生って縁とタイミングですね。

お父様が木工をされていた乾喬彰さんは木、大学で彫刻専攻で様々な金属を扱っていた松岡直実さんは鉄、と元は役割が分かれていたけれど、今ではその境目はないそう。喧嘩になりませんか? と思わずありきたりな質問をしてしまったのだが、制作のことで喧嘩したことはないと。それよりも相手の中の、自分にはない発想に驚いたり刺激を受けたりするらしい。理想的! どちらがどちらを作ったか一見全くわからないくらい統一感があるけれど、紙にイメージを起こすところから始める発想力豊かな乾さん、直感的でいきなり制作を始める松岡さん、それぞれのエネルギーが交わって作品に厚みが増すのだろう。使い手の想像力も試されるような、置いてあるだけで空間にストーリーが生まれてくるような作品を見ていると、つくづくこういうのが似合う家に住みたくなる。

 

 

お隣gallery re:tailさんでは4人展「コランダム」を開催していた。同じ学校の卒業生という点では「枯白」さんと同じだけれど、こちらはそれぞれ全く個性が違う。小さな箱やハットピンなどをジュエリー制作の手法で制作する塚本聖広さん、真鍮に文字や模様を美しく彫り上げていく芳田慎平さん、緑をテーマにグリーンを持ち歩くガラス管のネックレス、カトラリーや多肉職分の入ったガラス鉢に小さなガラスの動物たちで独特の世界をつくっていた有澤 香予さん、テキスタイルのような気持ちいい曲線と色の組み合わせの絵を描く山本梓さん…4人4様だが同じ空間に展示してあっても違和感がない。

和気藹藹として楽しい展示でした。同じアトリエで「cha箱」として制作をしている4人、来年も同じくre:tailさんで展示をされるとのこと、今度はどんなテーマで四つの世界が広がるのだろう。


学びの時間を共有した仲間と、ずっと一緒に何かができて、お互いの刺激になっているって、とても幸せな関係だなと、思いました。

 

 


青参道

10月後半になり、ようやく暑さも落ち着いて

街中散歩にはぴったりの季節。


表参道・青山方面をブラブラとしていたら

美味しそうなパン屋さん – bread works- を発見

bread works

 

お昼ご飯を食べたばかりで、かなり迷ったのですが、

店頭に見える焼き立てパンに心を奪われ…。

パン

クロワッサンを買って、テラスでパクリ♪

サックリした食感が最高でした♪

パン

 

そのあと、少し裏側の道を歩いていると

「青参道アートフェア 2012」のポスターや風船が!!

青参道アートフェスタ

予定がありゆっくりは見られませんでしたが通り沿いには

個性的なお店や、おしゃれなお店がズラーリ♪


チルチンびと広場に掲載中のfabre8710さんも参加しているそうなので

改めてゆっくり散歩しに行きたいと思う

amedio(*^^)vでした

 


たわしの伝道者あらわる

金曜の晩、東京にくる用事があったということで、高田耕造商店の3代目、高田大輔さんが事務所に遊びにきてくれました。

 

たわしそっくり!?な高田大輔さん

 

棕櫚はかつては紀州の重要な産物だったのが、いまでは輸入品の棕櫚やパームヤシのたわしにとって代わられ、需要がどんどん減って棕櫚山もなくなっていったのだとか。ここでもまた杉や檜と同じく、大量生産大量消費の波に飲み込まれ、衰退する産業、荒廃していく山・・・高田さんは、それまでやっていた調理師を辞め、家を継ぐことになってから、国産の棕櫚たわしの良さをあらためて学んだそう。これなら「たわしは固くて痛くて」という一般的なイメージを払拭していけるという思い、また実際使う人々からの反応があまりにもいいことなどから、数々の失敗にもめげず良質の国産棕櫚の皮を求め、安定的に供給をしてくれる人を確保し、地道に国産棕櫚たわしの普及に勤しむ情熱の3代目! その活動が色々な他分野の職人さんとの繋がりを産み、棕櫚山の再生活動にも繋がっています。

 

国産の棕櫚でつくったたわしの手触りは最高。いつまでも触っていたくなるほど、滑らかで程よい固さで、身体を洗ってもさぞかし気持ちよさそう。実際、頭をシャンプーなしで洗ってもツヤが出るのだとか。その他、料亭で野菜を洗うのにつかわれたり、染物職人さんが布を洗うのにつかわれたりと、良い物を求める人々に「このたわしでなくては」と言わせる、極上の使い心地なのです。もしお近くで見つけたときは、ぜひ手に取って触ってみてくださいね♪

 

 

色々な形のたわし。職人の技でできる最小のものは、ストラップに。かわいい!

 


手作り封筒

以前、横浜を散歩した時に買った和紙。

 

お店でもらった型紙をもとに

自分で封筒を作ってみました。

 

手作り封筒

ちょっとしたお礼をつつんだり

仲の良い友達にお手紙を書いたりするのに

ちょうどいい感じ♪

 

雨の日とかちょっと湿気がある日に

作ると良いとのことだったので、

湿度が高い日にまとめて作成。

 

何かを作っているときって夢中になって

頭の中でほかのことを考えることなく

“無”になれるので好きです☆

私にとっては“夢中”ではなく“無中”の

漢字のほうがあっているかも。

 

出来上がったものを見て

我ながらなかなかかわいらしいと

自画自賛♪

 

今度は使う日が楽しみなamedioでした!(^^)!

 


終わってしまった夏

日傘

 

めっきり涼しくなり、もう秋のこのごろ。

初夏、日傘の金具が壊れ、買い替えを考えたが良い日傘が見つからず。
そうだ 直せばいいんだと思い立ち、修理に出していたものが先日ようやく戻ってきました。
すでに夏には間に合わず…

そして、戻ってきた日傘はなんだか、金具がピカピカで元の味わいは失われていました。
直して使うも良し悪し。

 


手づくりびと名鑑

9月16日。鬼子母神の「手創り市」へ行く。出品・出店されたみなさんの写真を、と思っていたら、途中、一天俄かにかき曇り。避難。それまでにお話できた7人の方にご登場いただきます。


色が好き

「くりくり展」へ行った。

いろいろな手仕事を見るのが目的だけれど、行ってみようと思ったのは、その会場がなじみの場所だったからだ。夏目漱石が学んだというお茶の水小学校(旧・錦華小学校)の近く。路地を入ると、右手の二階に珈琲・蔵。金子国義さんのギャラリー・Higurashi。気さくなCafe Flug。サケの塩焼きが、ステーキかと思うような厚みの日本料理・きよし。そして、その隣のビルが展示会場Spin Galleryだった。

入ると、店番兼出品者がいた。写真右下の丸いテーブルのうえが、彼女の作品。イヤリング、指輪、ピン止め、など。

「私、台湾生まれ。父がエンジニアで、海外あちこち回りました。色彩の好みって、そういう体験のなかでつくられるんですね。私、色が好き。こころに響く色が好き。ずーっと手芸が好き。どんなに体調がわるくても、編みものを続けているくらい好き。でも、人生迷走中でした。だけど、今回、お店番をしたおかげで、ものを売る、ものをつくる、ということが、少しわかったような気がします」

この「くりくり展」は、えっ、8月30日(木)まで。でした。10月は京都西陣で開催ととのことです。