たわしの伝道者あらわる

金曜の晩、東京にくる用事があったということで、高田耕造商店の3代目、高田大輔さんが事務所に遊びにきてくれました。

 

たわしそっくり!?な高田大輔さん

 

棕櫚はかつては紀州の重要な産物だったのが、いまでは輸入品の棕櫚やパームヤシのたわしにとって代わられ、需要がどんどん減って棕櫚山もなくなっていったのだとか。ここでもまた杉や檜と同じく、大量生産大量消費の波に飲み込まれ、衰退する産業、荒廃していく山・・・高田さんは、それまでやっていた調理師を辞め、家を継ぐことになってから、国産の棕櫚たわしの良さをあらためて学んだそう。これなら「たわしは固くて痛くて」という一般的なイメージを払拭していけるという思い、また実際使う人々からの反応があまりにもいいことなどから、数々の失敗にもめげず良質の国産棕櫚の皮を求め、安定的に供給をしてくれる人を確保し、地道に国産棕櫚たわしの普及に勤しむ情熱の3代目! その活動が色々な他分野の職人さんとの繋がりを産み、棕櫚山の再生活動にも繋がっています。

 

国産の棕櫚でつくったたわしの手触りは最高。いつまでも触っていたくなるほど、滑らかで程よい固さで、身体を洗ってもさぞかし気持ちよさそう。実際、頭をシャンプーなしで洗ってもツヤが出るのだとか。その他、料亭で野菜を洗うのにつかわれたり、染物職人さんが布を洗うのにつかわれたりと、良い物を求める人々に「このたわしでなくては」と言わせる、極上の使い心地なのです。もしお近くで見つけたときは、ぜひ手に取って触ってみてくださいね♪

 

 

色々な形のたわし。職人の技でできる最小のものは、ストラップに。かわいい!