2014年7月9 の記事一覧

第一回 吉田桂二賞授賞式

第一回 吉田桂二賞授賞式第一回  吉田桂二賞授賞式


 

……   選考委員全6名の熟慮の末に決まったのが、岡山のこの家( 「カイヅカイプキのある家 / 神家昭雄建築研究所 )であった。実物見聞は、平成26年5月30日に、実施された。築後、3年経過しているので、生活感に満ちあふれたと表現すれば、聞こえはいいが、くたびれ果てた家を見ることになるのかな、という危惧は、確かにあった。ところが、案に相違して、実に見事に住みこなされていて、驚くやら、安心するやらの短い時間を充実させることが、できた。カイヅカイプキの古木が門前に立つ、この家を初めて見たとき、入る前なのに、懐かしい想い出が、内部を満たしているに違いないと、確信した。内部は、まさに期待通りの空間が、待ち受けてくれていた。住み手は、自律した心の持ち主であるのが、空間から、直ちに読み取ることができた。言葉にすれば、端正である。……

7月4日、雨。神田の學士会館で、第一回  吉田桂二賞の授賞式が、おこなわれた。吉田桂二さんは、受賞作に、こんな言葉を贈った。