皇帝の愛したガラス
東京都庭園美術館にて開催されている「皇帝の愛したガラス-Glass Admired by the Russian Tsars-」
展示構成は、1章[ルネサンスからバロックの時代へ]、2章[ヨーロッパ諸国の華麗なる競演]、3章[ロマノフ王朝の威光]。
無色ガラスに、糸状の乳白色ガラスを挿入した鉢やカップ。どういう工程で出来上がるのか想像もつきませんが、このような質の高い技術が15世紀~18世紀の時代にすでに確立されていた事に驚きです。
一番、私が魅せられたのは、ナポレオン1世のモノグラムのある旅行用タンブラー、革のケース入り。Nの文字の下にカットを入れ、その下に細やかなカット、そして、グラスの底の部分に湾曲したカット、それが外側の大きめのカットに反射してまた別のカットが映し出される。美しい。
他にも素晴らしい技術の数々。
それらが陳列されている館内、玄関には、René Laliqueのガラス・レリーフ扉があり、ところどころにアールデコ的な装飾がほどこされた列柱やベランダ廻りのレリーフなど、庭園美術館は建物そのものが美術品と言ってもよいのではないでしょうか。
そういった事も含め、十分に満足できます。
この展覧会は9/25(sun)まで開催されています。