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日常の贅沢

九州出張帰りのvigoからは、大川お番茶会さんの「ごぼう+黒大豆のやさい番茶」、takekoからは、うきは百姓組さんの「梨のドライフルーツ」をいただいた。

この番茶は、ちくご産のカラダにやさしい素材を使用。お茶を楽しんだあとは、ごろごろと入った「ごぼう」「黒大豆」を食すと香ばしくておいしい。

大好きな「梨」は、砂糖、添加物を一切使わず、素材のままのドライフルーツに。梨独特のシャリシャリした食感がたのしくておいしい。

どちらも他の種類をいくつか揃えているようなので、お取り寄せしてみようかなと、こんな日常の贅沢がうれしい。


確定申告



やっと前年度の区民税・住民税の支払いが終わった頃にやってくる、確定申告のお知らせ。

e-Tax(国税電子申告・納税システム)を毎回勧められるが、なんとなくまだ100%信用出来ないので、管轄の会場に足を運び、長~い行列に並び、順番待ちにじっと耐える。担当者によって、とてもスムーズに進んだり、驚くほど滞ったりする。こればっかりは「運次第」と嘆いていたら、お役所に勤務する知人が反論した。「予備知識もほとんどなく、この時期はその現場に配属される」のだそうで、対応に慣れるまで必死なのだとか。

今年は初日に手続き出来たこともあって、例年より寛容な気持ちでいられた。

国民の義務である勤労、納税、教育。税金は、どうか有効に使って欲しいなと思うのだった。


美しい解体

テトリス

 

丹下健三の設計による、千代田区紀尾井町にある、旧グランドプリンスホテル赤坂新館が、再開発計画のため解体されている。

建物の屋根は最後まで壊さず、上層階から少しずつ縮む「テコレップシステム」という新工法で、瓦礫や粉じんが飛ばず、静かに解体できるそうだ。解体作業は2013年5月頃まで継続される予定。

解体現場の動画が、沢山公開されている。どこかテトリスのようで、鮮やかな解体現場の動画に、じわじわと興奮した。


エル・グレコ展@東京都美術館

なんとなく、春になる前に行っておこうと思い、エル・グレコ展へ。

緑に囲まれた東京都美術館は、2年間の工期を経て、昨年リニューアルしたそうだ。

エル・グレコ(1541-1614)は、クレタ島出身のイタリアやスペインで活躍した画家で、代表作は「受胎告知」や高さ3メートル超えの「無原罪のお宿り」など。

神秘的でありながら、うねるような生々しさがあり、苦悩、恐怖、超自然を描く。引き伸ばされた人体の誇張表現が特徴的だ。

 

-会場の構成-

1-1:肖像画家エル・グレコ
1-2:肖像画としての聖人像
1-3:見えるものと見えないもの
2:クレタからイタリア、そしてスペインへ
3:トレドでの宗教画:説話と祈り
4:近代芸術家エル・グレコの祭壇画:画家、建築家として

 

美術館を出た後、不忍池でぼんやりしながら、祭壇画の余韻がしばらく続いた。



 


新政府展へ

久しぶりにワタリウム美術館にvigoと行ってきた。

展示中の「坂口恭平 新政府展」は、平日にもかかわらず、若者たちで混雑していた。

襖に無数の建築物を連続的に描いた作品、彼が観察した数々の路上生活者の描写を、見つめるていると、気の遠くなるような時間を重ねただろう、その作品たちが、じりじりと迫ってくるようだ。

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なぜ人間だけがお金がないと

生きのびることができないのか。

そしてそれは本当なのか。

 

車のバッテリーで

ほとんどの電化製品が動くのに、

なぜ原発をつくるまで

大量な電気が必要なのか。

坂口恭平『独立国家のつくりかた』(2012年)より

 

展示会は2月3日(日)まで。

 


初めて花梨を漬けてみた

花梨を購入し、はちみつに漬けた。輪切りにして、はちみつを注ぐだけ。

とろりとしたはちみつが、さらさらになり、たっぷりの花梨のエキスがあがってきている。

花梨は、甘酸っぱい香りが特徴で、のどにやさしいそうだ。


2013@明治神宮

2013年の初詣は、例年、日本一の参拝者数がニュースになる明治神宮へ。

以前、原宿の南参道から参拝した時は、玉砂利の参道の長さに、ヘトヘトになったが、今回のルート、北参道から本殿へは、とても近く感じた。

大鳥居は高さ12m、柱の径1.2m、柱間9.1mで、檜造りの明神鳥居としては日本一だそうだ。写真は北参道の鳥居。鳥居の向こうに見えるのは、新宿のdocomoタワー。この景色には、ちょっと複雑な気持ちだ。

ご朱印帳にご朱印をいただき、心身の健康を願った。



 


東京駅丸の内駅舎復原

国の重要文化財に指定されている東京駅丸の内駅舎は、本来の姿に近い形態に復原され、2012年10月、生まれ変わった。南口、北口とも、ドーム型の天井レリーフが凝っている。建物は夜間にはライトアップされるので、より躯体に重厚感が増して映る。東京ステーションホテルもリニューアルされ、駅舎内にオープンしたTORAYA CAFÉでお煎茶と和菓子をいただきたかったが、いくら待っても入店できそうにないので、今回はあきらめた。

 

 

大規模な再開発で、商業施設も整備され、観光スポットとして、人足が繁くなるのは、すばらしいことかもしれないが、丸ビルと新丸ビルの大混雑ぶりには辟易としてしまった。土日祝日に、以前のようなゆったりとした空間に戻ることは、もうないかもしれない。

2012年12月21日(金)~28日(金)の8日間、予定されていた東京ミチテラス2012。12月24日(祝)の「TOKYO HIKARI VISION」の上映は、来場者があまりに多く、安全を考慮し、予定を変更して中止となり、12月25日(火)以降の上映は、現時点では未定だそうだ。

 

 


風邪の経過

morimoriに借りた『風邪の効用』(ちくま文庫/著・野口晴哉)という本で、風邪というのは、治すものではなく経過するものだということを初めて知った。風邪は引くべき時に引き、体の交通整理をする。治そうと焦らなくとも、体を乱さず整えておけば、自ら経過する。

これから冬に向かう中、スープなど温かい飲み物を多く摂ると、体のバランスがとれるそうだ。長い長い風邪を経て、「おかゆ」が大好物になった。くたくたに炊いても、玄米を炊いても、あたたかくて、安心する。この「風邪の効用」という本にも、なんだかホッと安心させる効用があった。

 


「古道具、その行き先 -坂田和實の40年-」へ

松涛美術館は、閑静な住宅街にある、区立の美術館。先週、「古道具、その行き先 -坂田和實の40年-」に行ってきた。

展示品には、キャプションも額装もない。展示品との触れそうな距離感に、ドキドキする。

大切に使われてきた、ひとつひとつの古道具が、今も、館内で静かに、息をしているよう。展示品に近づくと、展示品に話かけられそうな気がした。

以下、とても気になった展示品3点。

 

「リネン文様木製ドアー」16世紀 フランス

古くて、どっしりとした木材に、やわらかそうなリネン模様が彫刻されている。このドアには、どんな人が訪れ、どんな人を送りだしたのだろう。

「質屋包み紙」 江戸末期~明治

この包み紙たちは、近づく前から、ただならぬ雰囲気を醸し出していて、少し怖いくらいだった。束ねられた紙を、ほどいてはいけないような気がした。

「木製イコン」17世紀末 ロシア

約20㎝四方ほどの木製のイコンの存在感は、ためいきが出るほどだった。彩色は劣化しているが、たくさんの人が祈りを捧げてきたんだと感じ、不思議だった。