食べ物

西荻窪散歩・カツ丼篇

 『チルチンびと』夏号の取材に同行して、西荻窪界隈を歩いている。この日は、午前中は暖かかったのに、午後は俄か雨が降り、夕方、風が強く吹いて寒くなった。
 どうしたって、夕食はゲンキの出るものをと、北口の坂本屋へ行く。狙いは、カツ丼である。この店は、ラーメンあり、オムライスあり、ソース焼きそばありだけれど、人気は、カツ丼だ。かの美味評論家Y氏も、ここのカツ丼を絶賛、店に、「西荻窪の味 ! 東京の味 ! 坂本屋のカツ丼 !」という色紙を寄せている。時分時には、行列ができる。
 運よく空席があり、カツ丼(750円)を注文する。そして、近々、出産予定の仲間のKさんの話になった。Kさんは「こどもを産んだら、ビールとカツ丼だ ! 」と宣言したという。まるで労働者のような。以前、あるエッセイストに出産体験を聞いたとき、彼女は「潜水艦が、からだから出ていくようだった」と語ったことを思い出す。たしかに、出産は大仕事に違いない。それを終えたら、飲むぞ、食べるぞという気迫が十分に伝わってくる。
 運ばれてきた、素朴で、おいしいカツ丼を食べながら、無事の出産を祈り、少し、しんみりした。

カツ丼


春の恵み

「チルチンびと」山下編集長の故郷、八丈島直送の菜の花、明日葉、春キャベツ、レタス、烏骨鶏の卵・・・春の味覚がたっぷり届きました!身体の中からキレイになりそうな無農薬の元気な野菜たちです。 いつもごちそうさまです!

 

ところで、先日朝の情報番組でやっていて目からウロコだったのが、山菜を水1ℓに塩小さじ2、小麦粉大匙4を溶かして湯がき、10分ほど水にさらすとえぐみが取れるという技。

 

これを試してみたところ、明日葉も菜の花もほどよい苦みが残っていい感じに茹で上がりました。その後おひたし、味噌汁、ジャコ入り炒め物・・・など定番メニューに変身したわけですが、まだまだ花束ができるぐらい大量にある菜の花。これを使って、こんどはMikanさんのレシピ 「菜の花と甘夏の簡単ちらし寿司」に、挑戦してみます♪

 

 


西荻窪で再会

morimoriと「チルチンびと」次号取材のため、西荻窪に通う日々が続いている。

駅前はわりとにぎやかだけれど、すこし歩けばすぐに閑静な住宅街になる。結構どこまで歩いて行ってもいろんなお店がある。古道具、雑貨、食べ物や…どのお店も「昔ながらの」「趣のある」という言葉がぴったりの風貌。まったく押し付けてくる感じがなく、そっけないのでもなく「どうぞよかったら、お入りください」というような気さくな雰囲気だ。とはいっても店に入ると、ちょっとその辺のお店とは違うな。という店主の個性というか、気概を感じる。

取材を通して、その店がその雰囲気を醸し出す理由もよくわかった。それぞれに経歴も、きっかけも、商売のスタイルも違うけれど、どの方の話も面白い。これは話さないで帰るのは損だな。と思う。自分、無口で不器用すから…なんていってないで、わからないことがあれば聞いてみたらいい。わからないことがとくになくても、この店主さん素敵だな。と感じたら、思い切って話しかけてみたらいいと思う。

ところで、西荻うろうろの最中、思いがけない再会があった。小腹がすいてmorimoriが行ってみよう、と入ったお店。チキンライスだというので、なんとなくオムライス屋さんを想像していたら、なんと。目の前の看板に、「夢飯」と書いてある!ここはカウンターのみの支店がかつての勤務先虎の門近くにあり、安くて美味しくて量も丁度よく、毎週のように食べていた大好物なのだ。こんなところで出会うとは。。。辞めてからもあの味が恋しくてよくつくったのだ。

作り方は簡単で、洗っておろし生姜と塩をよくもみこんだ鶏もも肉2枚をネギ1本、生姜1かけ、昆布1枚、酒大さじ2、水1ℓを加えて15~20分ほど茹で、冷めるまで自然放置。土鍋(または炊飯器)にこの茹で汁、水、ナンプラー、生姜の千切り適量を加えて固めに米を炊く。炊きあがった米を混ぜ、食べやすく切った鶏をのせてさらに10分程度蒸らす。皿に盛り、パクチーを乗せる。ショウガ汁、醤油、チリソースを添えてできあがり。

そういえば西荻窪が本店だったのだ・・・あのオフィス街のカウンターで慌ただしくかっこんだ時とは違ってこの優しく滋味深い鶏スープの味わいが、西荻窪にこそふさわしいような気がした。

 


飴細工職人

あめ細工 吉原

千代田線千駄木駅1番出口を出て、団子坂を登り切ったあたりにある「あめ細工 吉原」。
飴細工の店舗としては世界唯一とのこと。

見るからに人の良さそうな吉原さんが、飴細工の事をいろいろ教えてくれました。
今までのこと、修業のこと、飴細工の面白さ、作り方など。

飴細工いろいろ
こちらのお店では、メニューの中から好きなものを選ぶと直接目の前で作ってくれます。
うさぎ、犬、キリン、コアラ、カブトムシ、花…いろいろあります。
今回作って頂いたのはつるとさくら。

飴細工 つるを作ってもらいました。

透明の飴を、手でこねて白い色の飴を作っていきます。飴は結構な温度なので、最初のうちはやけどをしたそうです。その白くなった飴を丸めて、棒にさし、器用に鋏を使って仕上げて行きます。最後に色をつけてあっという間に出来上がり。所要時間はかれこれ2分~3分。飴が固まってしまう前に作り上げる、時間勝負の作品。見ている分には簡単に作っているように見えるんですが、多分素人ではこうはいかないでしょう。

飴細工 つるとさくら

飴細工職人詳しく知りたい方は、東京都のコラムにて掲載予定(初夏)です。お楽しみに!


珈琲タイム

会社の近くには、多くの飲食店があり

ランチタイムは、にぎわっています。

 

ガッツリの定食屋さんやおしゃれな

ビストロのお店、うどんやさんにおそばやさん。

しっかり食事をとれるお店が多いのですが

カフェランチを楽しめるお店がちょっと少ない…。

 

去年、とっても気に入っていた

お店が九段下の方にあったのですが

残念ながら移転してしまい、

ランチ食べてそのまま、そのお店で珈琲飲んで

のんびりできる居心地良い場所を

探していたところ、徒歩10分くらいのところに

見つけました(^O^)

 

珈琲

 

しかも、サンドイッチは、日替わりで4種類から

選べるうえに、私が大好きな焼いたサンドイッチ(^_^)

 

週替わりで、スパゲティとカレーも

あるのですが、お値段が手ごろなのと

組み合わせが楽しいので、いつもサンドイッチセットを

注文してしまいます(^_^)

 

オフィス街からは離れていて、

どちらかというと近所の方が、足を運んでいるようです。

店内もゆったりとした優しい時間が流れています。

 

一人でパスタを食べていたおじいちゃん。

帰り際、店員さんに「先週もいらっしゃいましたよね?」と言われ

おじいちゃん『俺は、スパゲティーが大っ好きなんだよ~!!(^_^)』

店員さん「あ!そうなんですか~」

おじいちゃん『気に入っていたお店が辞めちまって…

ここの店は、スパゲティーが週替わりだろ?だから毎週来るよ~』

と、いうやりとりが聞こえてきました。

スパゲティーが大好きなおじいちゃん☆

しゃべり方も、とっても若い☆☆

すごく嬉しそうに話すので、こちらまで癒されるほんわかした時間でした。

 

また、次の珈琲タイムが楽しみです☆

 

amedio(゚∇^d)

 

 


続・寒中冷麺

元祖冷やし中華

まだ、雪の残る白山通りを、息を白くして、私と友人は、冷やし中華をめざした。神保町の交差点をわたり、二つ目の角を左折。揚子江菜館へ。『池波正太郎の銀座日記』にも—神保町の〔揚子江菜館〕で上海焼きそばとシューマイを食べる — と登場する店。入り口に、゛元祖冷やし中華゛の看板。
 冷え切ったからだで、店に入る。二人とも、「三絲冷麺」1250円を注文した。ほぼ満員のお客さんのテーブルから、あれはスープか、あれは中華丼か、あれはナニそばか。あたたかい湯気が、立ち上っている。しかし、われわれは、冷やし中華である。これを食べて、寒中水泳のように、心身を鍛えようというのだ。緊張からか、寒気がする。
 きました。三絲冷麺。このお店は、富士山のように麺が盛られている、という話だが、周囲のたっぷりのタレに浮かぶ小島のように見える。固めの麺と細く切ったニンジンやタマゴなどの具とゴマのタレの、絶妙な組み合わせ。オイシイか? オイシイ。また、来たいか?
うん。でも、今度は、夏がいいね。


エビで鯛を釣る

今日はバレンタインデーですね☆(^_^)

 

数日前にデパートへ行ったら、チョコレート売り場は

とんでもない人ごみになっておりました。

日本のバレンタインのチョコ熱は、すごいです…。

 

「海外からイケメンパティシエが来ているので、

今ならもれなくパティシエのお写真と

サインを付けて販売します!」

という掛け声に、群がる女子たち…。

 

チョコを買いに来ているのか、雰囲気を楽しんでいるのか。

外国の人が見たら「これ何?不思議ね。日本人」って思うんだろうなぁ…と

一歩外から覗いていた私でした…(笑)

…さすがにあの輪には入れなかった…

 

私たちの会社では、紅一点ならぬ、黒一点のmorimoriに

みんなで、会社近くの美味しいケーキ屋さんで買ったチョコをプレゼント☆

 

するとmorimoriが「ありがと。はいお返し」と

タイヤキをくれました。

タイヤキちなみに、ここのタイヤキは鯛の周りが

切り取られていないので美味しいのです☆

 

morimoriからは、美味しいものをたびたびもらっているから

今日は、女子からプレゼント~と思っていたのに~☆

 

エビで鯛を釣る…ならぬ、チョコで鯛を釣る…に

なってしまったのでした(笑)ポリポリ (・・*)ゞ

 

morimoriお得意の

珈琲も入れて頂き

至れり尽くせりのおもてなしを受けた

午後のひと時でした

(* ̄ー ̄)v

 

バレンタインに和のお菓子もいいですね~

寒い季節がほっこりしたバレンタインでした

 

amedio(^_^)


おじいちゃんの味

前にmorimoriのブログの中で

我が家のおばあちゃんが作る

お雑煮の特徴が

「卵」にあると 紹介しましたが

よーく思い出すとおじいちゃんが

唯一作れた料理「焼きそば」にも

ふんわり卵がのっていました☆

 

おじいちゃんが亡くなってから

早いものでもう3年。

 

おばあちゃんちで

(うちでは祖父母の家のことを

おばあちゃんちと呼んでいたけれど

今、思えば、どうしておじいちゃんちと

呼ばなかったのかちょっと不思議)

「焼きそば」となると必ずと言っていいほど

おじいちゃんの出番!

 

広い鉄板の上に、

まず卵を広げ、ふんわりとかきまぜ

一度お皿にとって、

あとは、よくある手順で焼きそばを作り上げ

最後に卵を戻します。

 

ときどき、目玉焼きがのっている

焼きそばは目にしますが、

なかなかこのふんわり卵の

焼きそばはお目にかかりません☆

おじいちゃんが唯一作れる

手料理だったからこそ

私たちが来ると嬉しくなって

作ってくれたんだろうなぁ~。

 

頑固者のおじいちゃんだったけれど

焼きそばが出来上がったときの

ちょっと得意気な顔は

やんちゃ坊主の面影がありました。

もちろん、そんな頑固者のおじいちゃんだったので

焼そばを作っている間は、

誰も手だしができませんでしたが、

今でも卵をのせるあのほんわかした味は

しっかり、引き継いでいます☆

 

おばあちゃんのお雑煮に卵

おじいちゃんの焼きそばにも卵

 

なんだか、卵つながりの

かわいらしい夫婦だなぁと

思うamedio(゚∇^*)でした

 


入試必勝法

kit kat

こんなことは、受験生やその周辺のひとにとっては、ジョーシキらしいが、私は知らなかった。
Kit Katというお菓子がある。ウエハースをチョコレートでくるんだもので、ストレートの濃い紅茶やコーヒーでカリカリかじるのは、わるくない。それを買いに行ったら、売り切れていた。
「センター試験用に、受験生が買ったんですよ。Kit Kat= キットカット = きっと勝つ、というおまじないです」と、知り合いのひとがいった。そのひとにも、高3の息子がいる。
「お宅も、買ったの?」
「そんな。誰もがやっているようなことをしても、勝てませんよ」といって、彼女は、ある洗濯用の洗剤(特に名を秘す)を挙げた。「これはねえ、使ってみるとわかるけど、汚れが落ちないの。それで洗濯したオチナイ下着で、息子は試験に行かせます」


色々米

 

チルチンびと編集部からおすそ分けでいただいた「色々米」でカレーを食べました。いつもならばカレー好きなあまり、お米もろともカレーを「食べる」というよりほとんど「飲んでいる」私ですが、この色々米は、噛まずに飲み込むのを許さない存在感。噛めば噛むほどにお米の旨味、甘み、もっちり感、香ばしさが広がって、飲んじゃダメです。もったいない。久しぶりにお米をゆっくり噛みしめました。

 

色々米とは、うるち米やもち米、香り米、古代米、希少米、黒米、緑米…など、なんと約50種!を混植して1枚の田圃に育てたお米だそう。さすがにカラフルです。

 

 

単品種で栽培するには個性が強くて問題点もあるお米たちを、種モミを混ぜて一緒に蒔くことで、個々の欠点が他の稲を支える長所となり、お互いに支え合い共に豊かに育つそうです。個性がありすぎる人間たちの集団にも通じるような・・・みんな違ってみんないい。こんなすごいことに気付いた生産者の上野長一さんは、20年以上も農薬や化学肥料、除草剤を使わずにお米を作っている方。

種籾も苗も葉も茎も、それぞれ独特で美しい穂揃いの稲たちはピンク、紫、白、茶、黄色など、にぎやかなお花畑です。一つ一つの品種では表現できないが、緑の葉波の上に繰り広げられる沢山の稲たちの調和です。綺麗です。花を思わせる稲作りは楽しい仕事です。農の食の文化の『稲』は全ての基礎です。百姓出来る喜びは無限です…どうぞ楽しいご飯で健やかな平和な日々の食事を祈ります。平和を祈ります。

と仰っています。流されずに自分の信じるやり方で物を作ってきた人の言葉は清々しい。食への不安は尽きませんが、こんな方が作っていると思うと安心して食べられます。何より本当に美味しいし、見た目もいい!これからもカレーのお供、いや、カレーがお供をさせていただきます。