色々米

 

チルチンびと編集部からおすそ分けでいただいた「色々米」でカレーを食べました。いつもならばカレー好きなあまり、お米もろともカレーを「食べる」というよりほとんど「飲んでいる」私ですが、この色々米は、噛まずに飲み込むのを許さない存在感。噛めば噛むほどにお米の旨味、甘み、もっちり感、香ばしさが広がって、飲んじゃダメです。もったいない。久しぶりにお米をゆっくり噛みしめました。

 

色々米とは、うるち米やもち米、香り米、古代米、希少米、黒米、緑米…など、なんと約50種!を混植して1枚の田圃に育てたお米だそう。さすがにカラフルです。

 

 

単品種で栽培するには個性が強くて問題点もあるお米たちを、種モミを混ぜて一緒に蒔くことで、個々の欠点が他の稲を支える長所となり、お互いに支え合い共に豊かに育つそうです。個性がありすぎる人間たちの集団にも通じるような・・・みんな違ってみんないい。こんなすごいことに気付いた生産者の上野長一さんは、20年以上も農薬や化学肥料、除草剤を使わずにお米を作っている方。

種籾も苗も葉も茎も、それぞれ独特で美しい穂揃いの稲たちはピンク、紫、白、茶、黄色など、にぎやかなお花畑です。一つ一つの品種では表現できないが、緑の葉波の上に繰り広げられる沢山の稲たちの調和です。綺麗です。花を思わせる稲作りは楽しい仕事です。農の食の文化の『稲』は全ての基礎です。百姓出来る喜びは無限です…どうぞ楽しいご飯で健やかな平和な日々の食事を祈ります。平和を祈ります。

と仰っています。流されずに自分の信じるやり方で物を作ってきた人の言葉は清々しい。食への不安は尽きませんが、こんな方が作っていると思うと安心して食べられます。何より本当に美味しいし、見た目もいい!これからもカレーのお供、いや、カレーがお供をさせていただきます。