空の下の「茶の間」 ー『チルチンびと』103 春号の予告篇!

空の下の「茶の間」

 

『チルチンびと』103号の記事「空の下の茶の間」から、ご紹介。

〈……  夫妻は家族の成長と変化に合わせて  “ 今の暮らしになくてもよいもの”  を潔く手放した。たとえば車は「自転車も家族の人数分、5台停める必要があるので」手放し、夫妻の寝室も和室と兼用にした。実生活に必要な機能を絞りながら、「外の景色を取り込んだ自然と調和した家にできたら」とご主人。「中庭をつくってごはんを食べたい」「小料理屋のような気分のカウンターテーブルのあるダイニング・キッチンにしたかった」と奥さん。そして「食」を中心に家族が集う家ができあがった。〉

春よ来い  早く来い  という歌がある。春。早く、この「茶の間」で、食事を楽しみたい、という気持ち、わかります。


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『チルチンびと』103  春号は、特集「ごはんを楽しむ家」。「スーパー台風に強い屋根」。3月11日発売です。お楽しみに!

 


ふぐの宴 ー『チルチンびと』103 春号の発売間近。その予告篇 !

ふぐの宴 ー『チルチンびと』103  春号

 

春高楼の花の宴、という歌がある。さて、こちらは、「囲炉裏端  ふぐの宴 ー  作庭家・古川三森の世界」である。古川さんの文章から。

〈高校を卒業しておおよそ五十年。皆、人生に花を咲かせ、今は七十路の真直中。暇はあるとみえて同窓会は度々行われているが、たいていは大阪か神戸の街中。久々、私の家の囲炉裏を囲んで、ふぐでも食べようか、という話になった、令和二年も明けてすぐのことであった。……〉

以下、ふぐの宴の、そしてふぐと自身の縁が、楽しげに展開される。誌上で、ご味読のほどを。


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『チルチンびと』103号は、特集「ごはんを楽しむ家」、特集「スーパー台風に強い屋根」。3月11日発売。お楽しみに !

 


バルセロナ展とはちみつ紅茶

バルセロナ展

バルセロナ展

 

『バルセロナ展』(東京ステーションギャラリー、4月5日まで)に行く。
「奇跡の芸術都市」のサブタイトル。

〈……  アントニ・ガウディをはじめ、リュイス・ドゥメナク・イ・ムンタネー、ジュゼップ・プッチ・イ・カダファルクなど現在のバルセロナの景観を形作った建築家たち、ここで若き日々を過ごしたピカソ、同じくここを足掛かりに世界的に活躍したミロやダリ、そして、カフェ「四匹の猫」を文化発信の場としたラモン・カザスやサンティアゴ・ルシニョルなど、多くの芸術家がこの時期、この街で多彩な活動を繰り広げたのです。……〉(同展のパンフレットから)

帰りにショップで、はちみつ紅茶を買って帰る。スペイン産、とある。

 


ソール・ライターの永遠

『永遠のソール・ライター』展

『永遠のソール・ライター』展

 

『永遠のソール・ライター』展(Bunkamura  ザ・ミュージアム、3月8日まで)に行く。“ ニューヨークが生んだ伝説の写真家 ” のサブタイトル。
そして、
〈…… ほとんど知られていなかった写真家の展覧会がこれほどの反響を巻き起こした背景には、画家として出発し、天性の色彩感覚によって「カラー写真のパイオニア」と呼ばれた個性と才能がありました。……〉と、パンフレットから。


野村克也さん逝く

野球殿堂博物館

野球殿堂博物館

野球殿堂博物館

 

野村克也さんが、亡くなった。
「ボヤキの人」と語られることが多いようだが、実際に会うと、ボソボソでもなく、話好きの人という印象だった。
東京ドームにある、野球殿堂博物館に、記念の品が展示されていると聞いて行ってみた。想像していたより、ささやかな陳列だった。それは、「自分は月見草」という言葉にふさわしいもののようには思われた。


上野に人けなし

『出雲と大和』展

『出雲と大和』展

 

日本のはじまり、  ここにあり…… という『出雲と大和』展(東京国立博物館、 3月8日まで )に、上野駅公園口から向かったのであるが、おや、いつもとちがう。人けがない。
と思っていると、上野に住む知り合いが来た。「いつもと、違うね。やっぱり、アレのせい?」「そう、例年もいまごろは、修学旅行もいないし、空いてはいるんだが、それにしても、やっぱり、アレかな。観光客 激減という……。おかげで、私はパンダも見にいきましたが」。
あと、ひと月もすれば、桜の季節。あの、いつもの賑わいが帰ってくるだろうか。

 


京都大原 ベニシアさん

 

ベストセラー『ベニシアと正、人生の秋に』の売り上げをさらに伸ばすべく、販売促進の旅に出た営業部の  F  が 関西から帰京した。
どうだった ?「よく売れている様子でした」と前置きして、書店員のユニークな観察を教えてくれた。

「面白いと思ったのは、日本に観光旅行に来た外国の方が、買っていくという話。どうやら、日本に来る前に、京都大原に関心をを持ち、検索しているうちにベニシアさんにたどりつく……ということがあるらしいんですね。それと、女性読者の中には、ベニシアさんの生き方の力強さに惹かれる方が多いようで。そして、不思議なことに、上皇さまのご本と読者層が重なっている、ようなのです」
へえ、それは、面白いねえ。「今の話は、丸善京都本店と、大垣書店髙島屋店の方の話ですが、収穫でした。この本のサブタイトル “ ー  正ありがとう。すべて、ありがとう ” というフレーズは、私こそ、言いたいですよ」

………


『ベニシアと正、人生の秋に  ー  正ありがとう。すべて、ありがとう』は、風土社刊、定価(本体1,800円+税)。

 

 
■取扱書店
 
京都府京都市中京区河原町通三条下ル山崎町251 京都BAL 地下1階~地下2階
TEL:075-253-1599
 
京都府京都市下京区四条通河原町西入真町52 高島屋京都店6F
TEL:075-223-0726
 
大垣書店 四条店
京都府京都市下京区四条通河原町西入真町52 高島屋京都店6F
TEL:075-253-0111
 
〒650-0021 兵庫県神戸市中央区三宮町1-6-18
TEL: 078-392-1001
 
 
 

フィクションの愉しみ

浜口陽三記念室「浮かびくるかたち」

武蔵野市立吉祥寺美術館

 

浜口陽三記念室「浮かびくるかたち」(武蔵野市立吉祥寺美術館、2月23日まで)に行く。場内に、こういう浜口陽三の言葉がある

「ぼくはフィクションが好きなんです。たとえば《パリの屋根》は、実際の風景とは全然違うでしょう。ぼくの心象風景のパリの屋根を表現したら、ああなったわけ。西瓜やさくらんぼにしても同じですよ。だから数十年後のある朝、ふと浮かんできた形を絵にすることもあるんです」

パリの屋根も、西瓜も、さくらんぼも眺めて、帰ってきた。

 


小杉小二郎展に時の流れ

小杉小二郎展

小杉小二郎展

 

『蘇る日々  静かに時は流れ  小杉小二郎展』(美術愛住館、4月12日まで〕に行く。

〈小杉小二郎は、長きにわたるフランス滞在を経て独自の画風を築いた、日本の画壇において、独創的かつ個性豊かな画家の一人です。……〉とパンフレットの紹介。祖父、画家・小杉放庵に墨絵の手ほどきを受け、幼い頃から絵に親しむ。……ということである。

晴れた冬の休日。静かに時の流れる午後は、美術館日和。

 


レバノン料理教室

レバノン料理

 

昼休み。カルロス・ゴーンが、故郷レバノンに消えた話をしていたら、Mさんが、「私、レバノン料理教室に行ったことがある」と言った。ナニナニ  ⁈
「もう何年も前のことで、記憶もうすいんですけど、知り合いの方に誘われて大森の方のビルの一室。先生はレバノン男性でした。まあ、料理をつくるというより、食べて文化を識るというのが、目的のような。出てきたものは、トマトをサイコロ状に切って、ミントかな、パセリかな、それも細かく切って、オリーブオイルとレモン汁をかけて混ぜ合わせる。そう、料理というより、混ぜ合わせ。あとは、ひよこ豆のペースト状のものをパンにつけて食べるんですが、それもオリーブオイルとレモン汁の味付け。基本的には、鮮度の高い野菜とオリーブオイルの組み合せ。デザートに焼き菓子。小ぶりな断面のキレイな、料理の大雑把さとちがい、繊細な。ところがこれが、これでもかというくらい甘い。それを煮詰めたような濃い、甘ったるいコーヒーでいただく。料理全体の印象は、野菜畑、楽天的、カジュアル。飽きる。でも、私は好きですね。ゴーン的風土か?と問われても、ワカリマセーン」。