
秋だというのに、遠出もままならぬ。せめて緑を誌面で。というわけで〈特集〉緑と暮らす。
おなじみ、ベニシアさん。『ベニシアと正』その後の暮らしと僕たちの庭」(梶山 正)から。ベニシアさんは、園芸店で花やハーブを買ってきて植えていたので、いつも庭はそれらでいっぱいだった、という。いまぐるりと庭を歩いて目にしたバーブの名が、ここに書かれている。
ラベンダー、コモンタイム、レモンタイム、イブキジャコウソウ、オレガノ、スペアミント、アップルミント、レモンミント、レモンバーム、ローズマリー、フェンネル、ベルガモット、ローズゼラニウム、コンフリー、ホップ、ミョウガ、ゲンノショウコ、ドクダミ、サンショ、ワレモコウ、セントジョンズワート、茶、月桂樹……。
読んでいくだけで、楽しい。
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『チルチンびと』105号は、9月11日発売。このほか、〈特集・ウイルスと暮らし〉。お楽しみに。
2020/09/05 morimori, 書籍, 植物
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写真展『永遠のソール・ライター』を観たのは、2月だった。その後のコロナ騒ぎのおかげで、もう、ずいぶん前だった気がする。いま、Bunkamura ザ・ミュージアムで、アンコールされている(9月28日まで)と聞いて、行くことにした。みぞれ降るニューヨーク、赤い雨傘、白く積もった雪、寒そうな人たちが、印象に残っている。真夏の今日、もう一度観るとどんなものだろう。
入り口で検温。マスクを外して、正面の装置を見る仕掛けだ。それが合格すると、氏名と連絡先を書かされ、やっと入場。冬景色を楽しむ。そして、いまの熱気とマスクの溢れる街を、恨めしく、思う。
2020/08/31 morimori, ギャラリー
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閉店セールは、11時からなのに、その前から、10人ほどが列をつくっていた。黒いマスクをした大嶌さんが店の前に現れて、開店の説明をした。近隣に気遣ってか、いつもと違う小さな声だった。…… 初めて取材にうかがったのは、もう、ずいぶん前のことになる。
「うちは、ただ好きなものを集めましたという、趣味の店とは違う。人が買いたくなるものを売りたい。時代より、ちょっと先に行きたい」「ものだけでなく、空気も売ってるんです、うちは」
そんな話を聞いた。
8月30日で閉店。いま、閉店セールをひらいている。1時間ほど経って、もう一度店の前を通ったら、炎天下の行列は20人になっていた。
2020/08/23 未分類
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東京都写真美術館へ向かう。『森山大道 Tokyo :on going』(9月22日まで)へ行くのである。入り口で、消毒、検温、無事通過。会場でたくさんの朱いドーナツのような唇が迎えてくれ、体温が上がったかも知れない。
〈…… 本展では、「on going =進行中、進化し続ける」をテーマに、今なお疾走し続ける森山大道がレンズを通してとらえ続けてきた街・東京を、カラーとモノクロの最近作を中心に展観します。……〉と、パンフレットにある。中も外も熱い、展覧会。
2020/08/19 morimori, イベント, ギャラリー
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おなじみのギャラリー 「LIBRAIRIE6」へ行く。『マジック・ランタンとアンティーク市』が、いまの催しだ。
店に入ると、おや、ずいぶん賑やかだと思った。中央に、19世紀、イギリスで使われていたというマジック・ランタンが置かれ、壁に、いろいろな像が映しだされている。例えば、月が欠けて、また満ちて行く様子。今回は、光学系のものを多めにしたという。
真夏の夜の夢、という言葉が浮かんだ。
2020/08/15 morimori, イベント, ギャラリー
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飯田橋から神楽坂の坂を上っていくと、意外に人出がある。歩いているのは、学生でもなく、サラリーマンでもなく、ごく庶民。それらの人を迎えいれるように、菓子、せんべい、小さな買い物、食事処なとが軒を連ねる。GO TO ナントカという観光キャンペーンでもなく、自粛もしない、感じのいい賑わいだ。 その坂を登って行って少し右に折れる。
ギャラリー フラスコで開かれている「shop NRCK with friends」(8月10日まで)に向かう。代々木デッサン会の主宰でおなじみの、北村範史さんと3人の友人たち。それぞれの個性を生かしたもの、Tシャツあり、服あり、器あり、バッグあり、スリッパあり……。ここも、感じのいい賑わいである。
2020/08/05 morimori, イベント, ギャラリー
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『日本の美邸』本日発売!「瀬戸内海に浮かぶ小さな宿」から
外出もままならぬ日々。『日本の美邸』に、こんなユニークな美しい旅を見つけた。「ガンツウ」というタイトルの記事のそのリードから。
〈 建築家・堀部安嗣がデザインした、瀬戸内海に浮かぶ小さな宿。瀬戸内海の風景を映し出す銀色の船の上には、全室テラス付きの客室のほか、和洋の食を楽しむダイニング、海と山々を望む鮨カウンター、和菓子をいただけるラウンジなど、移ろう風景と一体になり、穏やかな時を過ごせる空間が広がっている。〉
そして、設計者・堀部安嗣氏の言葉も。
〈…… 瀬戸内にはすでに素晴らしい自然と景観があり、さらには積層された歴史と人の営為がある。私はこの“すでにある ”ものの存在と魅力を浮き上がらせるために建築的にできることは何なのかを考えた結果、船に大きな切妻屋根を架けた。…… 〉
ガンツウとは、尾道地方の方言でイシガニの意であるという。
……
『日本の美邸』6号 は、特集「和とモダンの相克」。「世界に発信する日本の美邸」11例。「作庭家・古川三盛の世界」など、充実の168ページ。7月30日発売です。お早めに!
※一部電子書籍でご覧いただけます。
2020/07/30 morimori, 書籍
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