2022年2月25 の記事一覧

「ふつう」を見に行く

ふつうの系譜

 

『ふつうの系譜』(府中市美術館)のご案内をいただいた。
「奇想」があるなら「ふつう」もあります、というサブタイトル。
さらに、パンフレットを開くと、「ふつう」を知ると見えてくる。 とも。

ふつうとは、なにか?
〈いま、江戸時代の画家の中で、伊藤若冲や曾我蕭白ら「奇想の画家」が人気です。鮮やかな色やおかしな形にあふれた若冲の絵も、蕭白の奇怪な人物画も、強烈で奇抜で、心を揺さぶります。しかし、考えてみれば、「奇想」という魅力は、「そうではないもの」、つまり「ふつう」があって初めて成り立つのかもしれません。実際、若冲や蕭白がセンセーショナルに登場した時代、一方には、誰もが美しいと思うものを描く画家がいました。……〉
そして、やまと絵、狩野派、円山四条派などを挙げ、文章の最後は〈ぜひ、「きれいなもの」を見に春の江戸絵画まつりへお出かけください。〉と、結んでいる。

『ふつうの系譜」は、3月12日から5月8日まで。府中市美術館で。