2017年12月8 の記事一覧

太陽がイッパイです

太陽がイッパイ

 

『チルチンびと』94号の特集「太陽エネルギー住宅と薪ストーブ」にちなんで、ビブリオバトル「太陽」!

Sさん 。 『太陽のかがく』(監修  渡部潤一・旬報社)ですね。この本のはじめに、
〈…… 太陽の光と熱のエネルギーは、昼という時間をわたしたちに与えてくれるだけでなく、海や陸を温め、植物を育て、そして洗濯物を乾かし、太陽電池で電気を生み出してくれるありがたい存在です。〉とあります。また〈太陽は地球にもっともちかいじぶんで光る星だ。でも、光と熱が強すぎるため、肉眼はおろか、天体望遠鏡でちょくせつ見ることはできない。〉とあります。
この機会、太陽についてしっかり学ぶなら、子ども向けの本に限ります。写真で太陽の熱さもあらためて、実感できました。

Dさん。 ぼくは、『太陽の季節』(石原慎太郎・新潮文庫)です。そのなかの文章から。
〈…… やがて夏がやって来た。竜哉は兄の道久とヨットを塗り直した。これは彼等兄弟の年中行事の一つである。パテを詰め、ペーパーをかけ、丸みを帯びたシーホースの船体を、女が肌の手入れをするように丹念に仕上げながら、彼等は去年の夏を思い出し、今年の数々の出来事を想像してみるのだ。……〉
1956年、この作品が芥川賞を受けたとき、さまざまな波紋がおこり、“ 太陽族 ”という言葉も誕生した。作者自身にとっても、太陽の季節だったのだろうか。

(つづく)