2013年1月1 の記事一覧

明けましておめでとうございます

おせち

 

お正月。いかがお過ごしでしょうか。私、読書三昧。そのうちの一冊に、『食道楽』(岩波文庫)。著者は明治時代の作家、村井弦斎。たくさんの料理とそれにまつわるエピソードを書いて、飽きさせない。たとえば、「腹中の新年」という章では、胃吉と腸蔵がお腹のなかで、会話をかわしている。どんなに忙しい人でも、休日はあるだろうが、胃や腸は休みなし。おまけに、正月ときたら、朝からおとそや雑煮や数の子が、とびこんでくる。で、こんなやりとりも。

腸蔵「元日から災難だ。オイ胃吉さん、危ないゼ。上の方から黒い石が降って来た」胃吉「なるほど降って来た。これは黒豆だよ。よく煮てないから堅くって石のとおりだ。……」

まだまだ、卵焼きがカマボコが酒が。胃も腸も仕事にならんと、悲鳴をあげる。そして、こういうユーモラスな文章に「数の子は蛋白質弍割、脂肪一分あり。これも不消化なり。」などという注釈がつく。ユーモア+実用。大ベストセラーになったのも、うなづける。

さてさて、この “ 広場 ” も、楽しくお役に立つ情報満載。2013年も、よろしくお願い申し上げます。