2012年4月24 の記事一覧

家具のいろいろ

塩見さん 地域主義工務店の会

「 クローゼットは、日本では、あまり受け入れられないんですね。なぜか。日本人は、これを衣類を収納する場所だと思っている。例えば、ヨーロッパの人たちにとっては、衣類の仮置き場なんですね。外出するとき、ちょっとひっかけるコートなどをいれておく。ですから、これを収納家具だと考えると、ムリがある。せいぜい、5、6枚しか並べられないですから。—- 最近は、でっかいテーブルに憧れる人が多い。でも、使っているうちに後悔なさる。ジャマなのよ、と言うんですね。 —- ソファ、これは、ちょっと横になってくつろぐもの。座って、飲み食いするものじゃない。ところが、ソファの正面に大きなテレビ。これで、完結しているんですね、いまは。 —-なんにもないところに、ぽつんとひとつ、家具のあるのがフツーなんですよ。そう、絵を掛けるように、家具を置くのが—- 」

過日ひらかれた『チルチンびと「地域主義工務店」の会』東京定例会で、塩見和彦氏(「古道具屋の西洋見聞録」でおなじみ)は、こんな話をした。

人もまた、なにもないところに、ぽつんとひとりいるのが、いいのではないか。人も、家具かもしれない。話を聞いて、そう思った。