2012年3月24 の記事一覧

西荻窪で再会

morimoriと「チルチンびと」次号取材のため、西荻窪に通う日々が続いている。

駅前はわりとにぎやかだけれど、すこし歩けばすぐに閑静な住宅街になる。結構どこまで歩いて行ってもいろんなお店がある。古道具、雑貨、食べ物や…どのお店も「昔ながらの」「趣のある」という言葉がぴったりの風貌。まったく押し付けてくる感じがなく、そっけないのでもなく「どうぞよかったら、お入りください」というような気さくな雰囲気だ。とはいっても店に入ると、ちょっとその辺のお店とは違うな。という店主の個性というか、気概を感じる。

取材を通して、その店がその雰囲気を醸し出す理由もよくわかった。それぞれに経歴も、きっかけも、商売のスタイルも違うけれど、どの方の話も面白い。これは話さないで帰るのは損だな。と思う。自分、無口で不器用すから…なんていってないで、わからないことがあれば聞いてみたらいい。わからないことがとくになくても、この店主さん素敵だな。と感じたら、思い切って話しかけてみたらいいと思う。

ところで、西荻うろうろの最中、思いがけない再会があった。小腹がすいてmorimoriが行ってみよう、と入ったお店。チキンライスだというので、なんとなくオムライス屋さんを想像していたら、なんと。目の前の看板に、「夢飯」と書いてある!ここはカウンターのみの支店がかつての勤務先虎の門近くにあり、安くて美味しくて量も丁度よく、毎週のように食べていた大好物なのだ。こんなところで出会うとは。。。辞めてからもあの味が恋しくてよくつくったのだ。

作り方は簡単で、洗っておろし生姜と塩をよくもみこんだ鶏もも肉2枚をネギ1本、生姜1かけ、昆布1枚、酒大さじ2、水1ℓを加えて15~20分ほど茹で、冷めるまで自然放置。土鍋(または炊飯器)にこの茹で汁、水、ナンプラー、生姜の千切り適量を加えて固めに米を炊く。炊きあがった米を混ぜ、食べやすく切った鶏をのせてさらに10分程度蒸らす。皿に盛り、パクチーを乗せる。ショウガ汁、醤油、チリソースを添えてできあがり。

そういえば西荻窪が本店だったのだ・・・あのオフィス街のカウンターで慌ただしくかっこんだ時とは違ってこの優しく滋味深い鶏スープの味わいが、西荻窪にこそふさわしいような気がした。