八丈島の詩人
清水あすかさんから、手紙をいただいた。清水さんは、八丈島に住む詩人である。彼女については『現代詩手帖』の読者の方だったら、お馴染みかもしれない。私は、なんとなくご縁ができた。お目にかかったことは、ない。ときおり、゛1通の詩集゛をいただく。彼女の絵と詩で描いた「空の広場(クウノヒロバ)」である。今回の作品はこんなふうだった。
明日をしない支度。
チャイコバーバは年をとって年をとって
小さくというより、肉になっていくのだ。
骨もやわらかくなってしまい
人のかたちをしているのが難しいのだ。
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これは、ほんの冒頭の部分である。私には、この詩を批評することはもちろん、上手にご紹介することもできない。できるのは、これを好きになるということだけだ。さて、この1篇を、どう撮影しようかと考え、結局、神田の小さな公園で撮った。風の冷たい日だった。