『エドワード・ゴーリー』は、アツイ
暑いのなんの。八王子駅から美術館へ歩いて行く途中、アイスクリームと水を喫茶店で飲む。やっと一息。『エドワード・ゴーリーの優雅な秘密』展(八王子市夢美術館、9月2日まで)に、辿り着く。
モノクロームの世界。著書、挿絵、ポスターなど、作品の数多く、それも、小さめのものが多く、みんな、顔を近づけて、線画にみいる。
帰りに ショップでクリアファイル(380円)を買う。ゴーリーさん、これが、三連休の遠出でしたよ。
暑いのなんの。八王子駅から美術館へ歩いて行く途中、アイスクリームと水を喫茶店で飲む。やっと一息。『エドワード・ゴーリーの優雅な秘密』展(八王子市夢美術館、9月2日まで)に、辿り着く。
モノクロームの世界。著書、挿絵、ポスターなど、作品の数多く、それも、小さめのものが多く、みんな、顔を近づけて、線画にみいる。
帰りに ショップでクリアファイル(380円)を買う。ゴーリーさん、これが、三連休の遠出でしたよ。
『ミケランジェロと理想の身体』(国立西洋美術館、9月24日まで)に行く。
4ページほどの展覧会のパンフレットに、キャッチコピーが、いっぱいだ。
〈「神のごとき」と称えられた史上最高の芸術家。〉
〈天才の生み出した傑作 ー 奇跡の初来日。〉
〈20歳。早くも古代の理想美に到達。 ー ミケランジェロ初期の傑作〉
〈あの「ダヴィデ像」を超えた? ー ミケランジェロ壮年期の傑作〉
〈力強さと気品、躍動感と安らぎ、清らかさと色香 ー その完全なる調和は、ミケランジェロが50代半ばを過ぎてようやくたどりついた美の境地だ。〉
〈幼さを残しながらも、大人への成熟を予感させる肉体の生命力 ー〉
〈古代より受け継がれた理想の身体〉
見終えて、ミュージアムショップへ立ち寄る。肉体の理想美を追求する催しらしく、「糖質をおさえた ようかん」が並んでいる。製造元も、「からだに えいたろう」である。864円であった。
夏休みの前だからか、人の少ないキャンパスを通りぬけて、エンパク(早稲田大学演劇博物館)へ。開館90周年記念。
『ニッポンのエンターテインメント 歌舞伎と文楽のエンパク玉手箱』という長いタイトルの催し。(8月5日まで)。
I 歌舞伎の玉手箱 II 人形浄瑠璃劇場 III きらびやかな歌舞伎舞踊の世界 と三部にわかれ、衣装や人形のかしらや浮世絵が、楽しませる。
それとは別に、入ってすぐの部屋で、「女優 京 マチ子」の特別展示もひらかれていた。映画『八月十五夜の茶屋』のスナップ写真がある。雨の日、傘をさした京マチ子さんの姿が、懐かしい。
2年前の七夕の日。永六輔さんは、旅立たれた。
『見上げてごらん夜の星を』という歌をつくっておいて、七夕に亡くなるなんて。
大ベストセラーとなった「大往生』(岩波新書)では、こんな、どなたかの言葉を紹介している。
「死ぬということは、宇宙とひとつになるということ」
「うちは仏教ですから、父は天国へ行ったんじゃなくて極楽に行っているんです」
いい旅を。
『西郷どん』展(東京藝術大学大学美術館 、7月16日まで)へ行く。
「NHk大河ドラマ特別展」というサブタイトル。そのせいか、会場には、どちらかというと年配の、いかにも、大河ドラマファンという人が多いような気がした。入ってすぐの「西郷隆盛肖像画」に群がり、「アームストロング砲の砲弾」に感心している。「船出」「流転」「飛翔」…… と展示は進んで行く。
『西郷どん』の原作者・林真理子さんが、「青年時代は年上の人にかわいがられているけれど、年齢が上がるにつれ、慕われたり、頼りにされたりするキャラになっていく。そのあたりの変化も見どころでしょうね」と、ドラマについて語っている(『本の旅人』4月号)のを思い出しながら、回った。
『ガレも愛した清朝皇帝のガラス』展(サントリー美術館。
清朝皇帝のガラスの美を、ガレの作品とも比較しながら、
これより前 、ガラス展を観た人がこんなことを言ってきた。「古代中国では、
さあ。
辰巳渚さんが、26日、交通事故で亡くなった、というニュースが、流れた。著書『「捨てる!」技術』は、100万部を超えるベストセラーだった。
辰巳さんは『チルチンびと』42号に登場。「住まい観」をこんなふうに語るひとだった。
〈家が道楽なんですよ。…… もともと、たとえば障子の張り替えを手伝うのが好き、家を触っているのが好きという子どもでしたね。廊下の床板の溝の感じが好きとか。家は単なるうつわじゃなくて、自分自身という感覚がありました。……〉
〈 生活のことをきちんとやっていく、そのときの心の動きや体の動きそのものが、また生きていく力になっていくというのは、誰でもあって当然。今までの歴史のなかで、みんなやってきたことなんです。それが普通にできなくなっている今というのは、本当に厳しい時代です。……〉
『うるしの彩り』展(泉屋博古館分館、7月16日まで)へ行く。
能とうるし ー 楽器と衣桁 / 宴の器 / 伝統文化とうるしの美術 中国から琉球、そして日本へ / 伝統と革新 ー 明治時代の漆芸家たち …… と続いて見ていく。
見ているうちに、家に帰ったら以前読んだ『うるしの話』(松田権
その本の「漆 ー そのふしぎな樹液」の章に、こうある。
〈…… 漆という文字は中国で「うるし」を意味する文字をそのまま日本の
『週刊新潮』の連載 五木寛之「生きぬくヒント !」を愛読している。6月14日号は「コーヒーと高麗人参」というタイトル。コーヒー好きを語っているなかに、こういう文章があった。
〈レモンをスライスしてもらってコーヒーに入れて飲むと旨い。そのうち、ときどき胃のほうから酸っぱいものがこみあげてくることがあって、どうも気になる。たぶんコーヒーの飲みすぎだろうと自己診断をして、一日三杯くらいにもどしたらまもなくおさまった。〉
レモンコーヒー ? おいしいかなあ? 飲みたいような、そうでないような。という話をCさんにした。Cさんはカフェで仕事をしていたから、こんなことはオチャノコサイサイ。すぐ、こんなレポートが届いた。
五木寛之さんの「旨い」という感想は、うん、ナルホドとわかります。コーヒーが、まろやかになります。レモンの酸味がいい具合にコーヒーの角張った気配を取る。煮物における味醂みたいな役割 をしている ?! でも、コーヒーの香りがすっかりレモンの香りに負けてしまっていて、コーヒー党の私としては、やっぱり、香りは大事。なので、コーヒーと一緒にレモンの皮の砂糖漬けをいただく、というほうが「生きぬくヒント」かな?
1999年6月23日。セツ先生は、亡くなられた。
『セツ学校と不良少年少女たち』(三宅菊子著・じゃこめてい出版)をいまでも、懐かしく読み返すことがある。
たとえばそのなかの「ヘタクソが情熱を燃やして変わるとき」という章では、こんな言葉。
〈セツの2年間は、色をタブロオで、形をデッサンで勉強して、どうやら絵ということがおぼろげにわかってくる時間。絵描きにならせるための教育でも何でもないんです。ただ、ここで描いているうちに、その人の、その後の感じ方、生き方を変えると思う。あとは、そこから先は知らないよ。デザイナーになろうが、絵描きになろうが、勝手に自分で勉強してちょうだい。〉
……
セツに通った方々が、想い出を描く 「私のセツ物語」は、好評連載中。