イベント

民藝の旅

民藝の日本  ー  柳宗悦と『手仕事の日本』を旅する ー

 

「民藝の日本  ―  柳宗悦と『手仕事の日本』を旅する ―」展へ行く。(日本橋髙島屋  9月11日まで)。
“ 美の始まりは、旅にあった 。 ”    というキャッチフレーズ。

『手仕事の日本』(講談社学芸文庫)で、柳宗悦さんは、こう書いている。
〈役立つということは仕えることであり、働くことであります。実用品は一家の中の働き手なのであります。裏からいえば働くことを厭うものや、働きに堪えないようなものは、実用品の値打ちがないでありましょう。よき働き手であってこそよき実用品なのであります。〉

器、衣服そのほか、日本各地の美しい働きものに、たくさん出会った。

 


さいはての芸術祭、さいはてのカフェ

珠洲市の海沿いのカフェ

 

珠洲へ行くのですか? 9月3日からなんですね、奥能登国際芸術祭。フンイキのあるステキなお祭りなんでしょうね。
私が珠洲市の海沿いのカフェを訪れたのは、映画『さいはてにて』という永作博美さん主演の映画をみたのがキッカケです。ビデオレンタルでみたのですが、当時、喫茶店のお仕事を始めたばかりで、コーヒーを淹れることが、とても楽しく(いまも大好きです)、なんとなく手にした1本でした。
ここにある写真は、昨年の夏のものです。映画の舞台になったあたりです。ふだんはひっそりしているだろうこの場所の近くに、夏季だけオープンするカフェがあり、なかなかの人気にみえました。
珠洲は、とても、ステキなところです。


…………
前回のブログを読んだ S さんから、こういうメールをいただいた。

 

「行ってみますか、珠洲へ」 「あとは能登なれ、でね」

 

奥能登国際芸術祭のご案内は、コチラからごらんください。

 


珠洲市へ ー あとは能登なれ

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「スズへ行きませんか」と誘われた。

 

「スズ?」「珠洲市です。能登半島の先端です」奥能登国際芸術祭 2017 が、9月3日から10月22日まで開かれる。地元は秋祭りの季節で、伝統文化と最先端の芸術が響きあうアートの祭典になる。11の国と地域から39組のアーチストが参加する。
昔、山口瞳さんが、そのあたりを旅して「あとは能登なれ」というタイトルで紀行文を書いたことがある。それを思い出した。
しかし、最涯の芸術祭かあ。浮かぬ顔をしていると、「珠洲まつり御膳」というパンフレットを取り出した。能登の里山里海が育んだ美味しい食があちこちのお店で供されるそうだ。。スゴイ。刺身はもちろん、季節のきのこご飯、海藻しゃぶしゃぶ、稲穂の天ぷら、能登海老の酒焼き、荒磯ご飯、その他いろいろ…… もちろん、地酒……写真をみているだけで、満腹になる。

 

「どうですか、行ってみませんか」「あとは能登なれ、でね」


(「奥能登国際芸術祭」の詳細は、コチラからごらんください)

 


デッサン、会話、夏の午後

代々木デッサン会の作品展

 

吉祥寺、キチムへ行く。

ここは、ご存じ、もとはKuuKuu   ですね。諸国空想料理ですね。いま、たくさんのデッサンと絵が、行進している。代々木デッサン会の作品展が、開かれている(9月3日まで)。描くことを愉しむ人たちの雰囲気が店の中に漂っていて、それが、とても気持ちがいい。「ここは スペースにゆとりがあるので、お客さんのじゃませず、じゃまされず、作品を楽しめるんです」と、デッサン会の北村さんが、言った。会の方に、ご挨拶する。話をしていると、世間の狭いこと。あっちこっちのご縁が絡み合う。それが、すこしも鬱陶しくなく、会話も行進。

いい夏の午後になった。

 


紫のバラのソーダフロート

ガラスの仮面展

 

『ガラスの仮面展 ― 連載40周年記念』へ行く。(松屋銀座で、9月4日まで)。

たくさんの原画、そこから抜き出されたセリフの数々。その一つひとつをたんねんに読み、見つめる女性たち。見終わって会場を出ると、カフェ「月影」が待っている。紫のバラのソーダフロート(税込  1,070円)など、あり。それ、飲まなかったんですか? と訊かれる。そうなんです。入場してから出るまで、なんか、ずっと、こそばゆくて。落ちつかなかった。メニュの一部をごらんにいれるだけで、お許しください。美内すずえさま。

 

ガラスの仮面展

ガラスの仮面展

 


「おさるのジョージ」から

おさるのジョージ展

おさるのジョージ展

 

『おさるのジョージ展』(松屋銀座)へ行く。Curious  George  というサブタイトル。会場も、好奇心イッパイ、という子どもたちが多く、賑やかでいい。
レイ夫妻が描く「おさるのジョージ」のシリーズは、岩波書店の本で、何冊も読んだ。ジョージは、主役でありながらワキ役、という感じがする。それが、いい。絵の中で、けして出しゃばらず、うるさくなく、かわいらしく、動くのである。

この展覧会は、8月21日まで。もうすぐ終わりますよ、とジョージからの伝言です。

 


奇想のスクランブル

ベルギー奇想の系譜  ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで

 

オランダから来日したビジネスマンに、どこを見たいか、と訊いたら、「シブヤのスクランブル交差点」と答えたという。案内したら、写真を撮ったり、歩いてみたり、とても満足した様子だったという。
そんな話を思い出し、暑い、シブヤ駅前の人波にもまれながらBunkamura ザ・ミュージアム へ。『ベルギー奇想の系譜  ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで』(~ 9月24日)を見る。

500年の美術の旅は、奇想のスクランブルのなかを往くのであった。

 


ルーラン夫妻と夏休み

BOSTON    ボストン美術館の至宝展

 

『BOSTON  ボストン美術館の至宝展』(東京都美術館で、10月9日まで)に行く。

〈フィンセント・ファン・ゴッホ(1853~1890)によるルーラン夫妻の肖像画もみどころのひとつです。1888年2月にファン・ゴッホは南仏アルルに移り住みます。アルルの駅で郵便物の管理をしていたというジョセフ・ルーランは、画家の数少ない友人となりました。ルーラン一家は快くモデルを引き受け、20点以上もの作品にその姿が残されることとなりました。〉
と、この展覧会について、東京都美術館学芸員・大橋菜都子さんが、書いている。(『うえの』7月号)

そのルーラン夫妻と、出口のところで、写真を撮ることができる。カメラにおさまる家族がいる。いい夏休みだと思った。

 


毎日が、かき氷

かき氷の日

7月25日。
今日は、なんの日か知っていますか 、と聞かれた。「かき氷の日」だという。
いろんな記念日のあることは、知っていたが、かき氷の日まであるのか。調べてみると、1933年のこの日、山形市で最高気温 40.8℃を記録。それにちなんで、日本かき氷協会で(あるんですね、こういう組織が、知らなかった)制定したという。
もっとも、その最高気温の記録は、2013年8月12日、高知県江川崎の41℃に破られた、という記事もある。こう暑くては、いまに夏中「かき氷の日」になるだろう。
………  でも、じゃ、とにかく、行ってみますか。暑さのせいか、氷の暖簾も、裏返し。

 


夏服を着た女

藤島武二展

 

『藤島武二展』へ行く。  生誕150年記念、というサブタイトルがついている。
展覧会のポスターもチケットも、この女のひとの画で、いかにも夏の展覧会にふさわしいような気がした。これを見ているうちに「夏服を着た女」というタイトルのように勝手に思ってしまった。アーウィン・ショーの『夏服を着た女たち』からの発想である。
会場に入るとすぐ正面に、この画があった。わきに、「婦人と朝顔」という題名がついている。そうだったのか。婦人も朝顔も、少し、遠くなった。これが描かれたのは、1904年ということである。
(『藤島武二展』は、練馬区立美術館で、9月18日まで)