ウィンザーチェアの歳月

『ウィンザーチェア  日本人が愛した英国の椅子』展

『ウィンザーチェア  日本人が愛した英国の椅子』展

 

ウィンザーチェアがイギリスで生まれたのは18世紀前半といわれています。すべての部材に木を用い、座板に脚や背棒が直接差し込まれたこの椅子は、自然で素朴な美しさを持つ実用品として幅広い層に受け入れられてきました。…… と、会場受付でもらったパンフレットにある。そして、柳宗悦と濱田庄司が、1929年にイギリスに行き、ウィンザーチェアを含む約300点の椅子を求めた、ともその解説にある。

ウィンザーチェア  日本人が愛した英国の椅子』展(日本民藝館。11月23日まで)へ行った。椅子、そこに腰をおろしたひとたちと過ごした歳月。それが、ツヤとなってあらわれる。座ってみたい誘惑にかられるけれど、そうもいかない。並んだご馳走を眺めて帰ってきたような、そんな気分だった。