書籍

夏の壁

夏の壁

夏の壁


いやあ。暑いですね。まだ、六月だというのに。 そんなある日、「塗り壁の四季」チルチンびと108 夏号・小林澄夫)を、読んだ。
〈…… 夏の壁といえば、私は「ひやひやと壁をふまへて昼寝哉」という芭蕉の句のことを思い出すのが常だ。夏の暑い日の昼下がりの昼寝する男の姿が彷彿とする。ひやひやと壁をふまへて ー という言葉に冷たく涼しい土壁のイメージとともに、開け放たれた縁側のある日本の住宅の情景が浮かび上がって来る。そんな芭蕉の俳句に詠まれた土の壁も、夏の壁にふさわしいが、私にとって夏の壁として忘れがたいのは、青色の淡くおだやかな浅葱の大津壁である。……〉
納涼の1ページ。

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『チルチンびと』108 夏号は、風土社刊。好評発売中です。

 


いい家の条件『チルチンびと』夏 108号の予告篇!

無垢の木の香りに包まれる健やかな住まい

『チルチンびと』夏108号の特集は「いい家の条件」。たくさんの事例の中から「無垢の木の香りに包まれる健やかな住まい」を、ご紹介します。
家づくりの依頼にあたって希望したのは「庭や外観は和の趣を感じられるように」(ご主人)「スキップフロアの楽しい家」(奥さん)というものだ。
読後感という言葉があるならば、住後感、というのはどうだろう。「家事動線が効率的なので、使いやすいですね」と奥さん。「調理のときにテーブルが広く使えるのが便利です。コロナ禍で夫婦ともに料理をする機会が増えたこともあって、居心地いいキッチンでよかったと実感しています」。
ステイホーム向き。

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『チルチンびと』夏 108号は、6月11日発売です。お楽しみに!


いい家の条件『チルチンびと』夏108号の予告篇!

ゆるやかにつながる二世帯住宅

 

特集「いい家の条件」から「ゆるやかにつながる二世帯住宅」の施主の話をご紹介します。
家を建てるに当たって、地域との融和性を重視していた夫妻は、景観と調和するデザイン、隣接する住宅との距離感、視線が気にならない窓の配置など、プライバシーに配慮しつつ圧迫感を与えない設計を要望。また、二世帯住宅の間取りについては、完全分離型ではなく、共有部分を介してゆるやかなつながりのあるプランを希望した。
「私も妻も両親も植物を育てることが好きなので、里山の風景のような自然な庭を希望しました。また、リビングの中の土間は段差をできるだけ小さくして、庭へとつながるようにしていただきました。家全体に一体感が生まれ、満足しています」と、ご主人。
新潟の風土を読み解いた家、である。

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『チルチンびと」夏108号は、6月11日発売です。お楽しみに !


下町の陶人形作家 芦田康裕『チルチンびと』108夏号の予告篇!

白亞器

 

キセルを片手に煙を吐き出す猫の香炉や、神妙な面持ちでおっかなびっくりお酒を注ぐ猫の徳利。愛らしくユニークな猫の陶人形をつくる芦田康裕さん。 『チルチンびと』108夏号にその制作風景が紹介されています。
千葉県市川市、下町の住宅街の一角。ひっそりと佇む工房「白亞器」。バス通りに面する開口から光が射す。明るく清潔な工房内に一人、ノートPCを横目に作陶する芦田康裕さんの姿があった。…… もとより陶芸やものづくりに興味のあった芦田さんは、高校卒業後、瀬戸窯業高等学校の陶芸専攻科へ進学。修了後は美山陶房の寺田康雄氏に師事し、2008年に独立した。当初は生計を立てるには、ほど遠い売り上げだったと振り返る。
そんな折、たまたま作陶した猫の箸置きに、反響があった。現在では、200人ほどが作品をこころまちにしている。その作品の数々を誌上で、どうぞ。

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『チルチンびと』108夏号〈風土社刊)は、6月11日発売です!お楽しみに。

 


ベニシアさんの住まい観『チルチンびと』108号の予告篇!

ベニシアさんの住まい観

 

人気連載「ベニシアと正、明日を見つめて」(梶山正)。今回は、目が悪くなったベニシアさんの部屋を二階から一階に移す、という話題。
そこでは、ベニシアさんのこういう住まい観が、語られている。
〈……「日本では、新しい家ばかりに価値があるのね。イギリスだと、古い家に目を向ける人が多い。よく手入れされた古い家は新しい家よりも値段が高いのよ」と古いもの好きなベニシアは笑った。……〉
そして、家の中をバリアフリーにしてほしいという要求も。ベニシアさんの近況をごらんください。

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『チルチンびと』108号 夏  特集「いい家の条件」は、6月11日発売です !

 


古民家を味わう旅 奈良五條市「農悠舎王隠堂」へ

築400年の古民家を住み継ぐ 重要文化財 栗山家住宅

 

禁じられている 遠出も、会食もなんのその。チルチンびと別冊62『民家の再生と創造』⓶ さえあれば、自由に旅の空へ。
たとえば、「後醍醐天皇の隠れ里に佇む旬の野菜レストラン ー 農悠舎王隠堂」のページを開いてください。レストランを訪れる人たちにとって、築150年の旧家を改修した空間も大きな魅力だ。立派な門をくぐると美しい前庭が続き、土間玄関に迎えられる。広い敷地内には茶室や蔵もあり、歴史を物語る調度品を見学することもできる。
農悠舎王隠堂がある五條市賀名生は、奈良県の三大梅林の一つとして知られ、かつて後醍醐天皇が京都を脱して吉野へと向かう際に滞在した地でもある。さて、そのレストランで、ある日のランチは、朝掘りの筍、つくし、山菜など旬の野菜を中心に多数の皿がならび、2000円!いかがですか。

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このほか、
京町家の再生 ー もみじの小道
パッサージュとしての「もみじの小道」文・木下龍一
築100年の古民家を住み継ぐ 重要文化財 栗山家住宅
チルチンびと「古民家」の会 会員事例
古建具のいろは

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など、古民家愛いっぱいの、たまらない内容。

チルチンびと別冊62「民家の再生と創造』⓶は、風土社刊。6月3日発売。お楽しみに。


速報!『民家の再生と創造』⓶ 近日発売!

築400年の古民家を住み継ぐ 重要文化財 栗山家住宅

 

古民家ファンのあなたへ。
「築400年の古民家を住み継ぐ 重要文化財 栗山家住宅」へ、ご案内します。
大阪と紀伊を結ぶ交通の要衝として、古くから栄えた五條市。五條の街の中心部に建つ栗山家住宅。改修時に1607(慶長12)年の棟札がでてきたことから、建築年代が判明している民家としては、日本最古の建物とされている。栗山家の特徴は、現在も住居として使われていること。このため、内部は一般には公開されておらず、通常は外観のみを見学することができる。この、国の重要文化財をご当主とのご縁で、今号では、特に内も外もごらんにいれることができた。あわせて、住み継ぐ楽しさも、ご苦労話も、たっぷりと。
必読です。

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このほか、
京町家の再生 ーもみじの小路 ー
パッサージュとしての「もみじの小路」文・木下龍一
チルチンびと「古民家」の会 会員事例 傑作選
特集・古建具のいろは
など、在宅で愉しめます。
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チルチンびと別冊62『民家の再生と創造』⓶は 風土社刊、6月3日発売。お楽しみに。

 


『金沢ばあばのまほう手帖』置いてくださっている本屋さん

旬の献立や掃除の工夫、季節のきまりごとなど暮らしの知恵をご紹介する『金沢ばあばのまほう手帖』。

金沢ばあばのまほう手帖

 

81歳のスーパー主婦マスダさんは、地元の旬の食材を水にさらしたり、塩で揉んだり、寝かせたり、よく和えたり……ちょっとしたひと手間や盛り付けで献立をぐっと美味しくお洒落にしてしまいます。あたりまえにしてきた習慣を忘れずに続けることや身の回りのことを大切にする気持ちが、周囲の空気を清涼なものにしたり、あらゆる命に感謝をもつ実践になっているのだと気づかされます。そんな家事の蓄積を彗星倶楽部の中森あかねさんが丁寧に聞き取りし、画家の武藤良子さんが素敵な絵を描いてくださって誕生した本です。

置いていただいている本屋さんを少しずつご紹介していきます。

 

古書善行堂さん

古書善行堂

ジャズの流れる空間で背表紙を眺めているだけで時間が経つのをすっかり忘れ、どんなジャンルの本を探していても何かしら+αでこたえてくださるご店主の山本さん。ここがきっかけで古本に嵌った方も多いはず。本にまつわるエピソードは何度聞いても落語のようで面白く聞き入ってしまいます。コロナを期に始めた善行堂倶楽部というオンライン選書も大人気。本をつくる人、読む人、皆さんから頼りにされる存在です。

 

 

 

マヤルカ古書店さん

マヤルカ古書店

移転される前も、移転されてからも、昔からずっとそこにあるような存在感の本屋さん。バリエーションに富んだ本棚はずっと眺めていたくなります。店内のあちこちにある民芸品や、2階で開催される展示も楽しく、ご店主の中村さんが独自の切り口で選ぶ新刊コーナーも必見と見所たくさんで、あっという間に時間が経ちます。大人になっても、本屋さんは胸がときめく場所なのだと思い出させてくれます。

 

 

レティシア書房さん

レティシア書房さん

古書、新刊、ギャラリー、そして全国各地のリトルプレスが並ぶ店内。さまざまな装丁や言葉遣いのZINEが放つ静かなる熱気に刺激をうけます。ご店主の小西さんの店長日誌には、毎日愛のある本や映画や音楽の紹介文を丁寧に書かれ、読みたいもの観たいものがまた増えていきます。『金沢ばあば』のことも書いてくださり「この本やったらこんな本屋さんに持って行ってみたら?」と素敵な本屋さんをいくつもご紹介くださり、とても励まされました。

 

1003さん

1003さん

神戸元町にある古本、新刊、リトルプレスの充実した本屋さん。好きな作家さんの本、気になっていた本、知らなかった本、知っていたけど再発見した本。こちらの本棚を巡ると未知の世界をぐるりと旅している感覚に陥り、インスピレーションが湧いてきます。車椅子やベビーカーの方でもすんなり通れるように棚と棚の間の通り道が広く、ゆっくりと落ち着いて本を探すことができます。

 

 

花森書林さん

花森書林さん

ジャンル問わず所狭しと並ぶ古書と雑貨がひしめき合い入れ替わり立ち代わり誰かが立ち寄ってご店主に話しかけていく。地域のいろんなことを繋ぐ場所なんだろうなと感じます。新刊は地元ゆかりのある方を中心に、入り口の棚に置かれています。突然の訪問にも関わらず、大事につくられた本をしっかり読者に届けたいという誠実な姿勢でお話を聞いてくださった印象的なご店主さんでした。


花森書林さんをご紹介くださった「おひさまゆうびん舎」は店主の窪田さんがご自身で手作りした絵本の世界が立体的に広がる楽しいしかけがいっぱいの店内でした。親子連れの方が次々と訪れていました。

 

 

とほんさん

とほんさん
商店街にある新刊が主の本屋さん。まだまだ知らない本や見過ごしていた本、読みたくなる本がたくさんありました。こんなに新しくいい本が生まれているのなら世の中捨てたものではないなと思います。住んでいても旅していても散歩の途中にこんな本屋さんに出会えただけでテンションが上がりそうです。ところで大和郡山は金魚の産地だそうで、店内には金魚が飼われ、人形がぶら下がっている地元感に和みました。

 

突然の訪問にもかかわらずあたたかく迎えていただき、丁寧に本を見て下さり、応援くださったご店主の皆様、ありがとうございました!一冊の本を届ける小さな旅はまだ続きます。

 


「不意のひと」の『ごきげんよう』

歌集『ごきげんよう』

詩人の平岡淳子さん

 

成城学園前駅からほど近いギャラリー「Quo Vadis」の展覧会に行くと、いつもこのひとの姿がある。
2階のカフェで、コーヒーなど運んでくれ、画家やお客さんの中にあって、手際よく、紹介してくれたり、写真を撮ったりする。詩人の平岡淳子さんである、と知ったのは、少しあとのことになる。このほど、歌集『ごきげんよう』(発行クリップ編集室)を上梓した、と知ったのは、ついこのあいだのことである。
紹介の文によると、「母・平岡淳子が娘・あみの17歳から26歳を詠う後期子育て歌集」であるという。これで、そうか、そういう母親であったのかと知った。絵は、宇野亜喜良さんであるという。そんなふうに、平岡さんは、不意のひとである。まだ、ほかにもいろいろな秘密があって、これからも、快い驚きを提供してくれるだろう。

  


行く春

「花に聴く」(花・文 道念邦子 、 写真・ニック・ヴァンデルギーセン)

 

春は、別れの季節。
本誌の連載でも、「花に聴く」(花・文 道念邦子 、 写真・ニック・ヴァンデルギーセン)が、最終回を迎えた。

水仙が、いけられ、文章はこんなふうに、終わっている。
〈…… いつものことながら逍遥するに無駄はなくいつしか心の扉も開かれる。限られた時間を閉じようとエネルギーが尽きる寸前の水仙に敬意を表して食べられる花をひと花ひと花目から剥がすようにして挿す。……〉

歳時記を見ていたら、こういう句があった。
水仙のこち向く花の香をもらふ 中村汀女

 

 

『チルチンびと』春107号

 

『チルチンびと』107号は、特集「60代、70代の家づくり」。好評発売中