書籍

ベニシアさん展の記憶

「ベニシアさんの手づくり暮らし」展

 

あれは、3年前、だったろうか。
銀座のデパートで「ベニシアさんの手づくり暮らし」展がひらかれるというので、行った。京都大原の庭とキッチンから、というサブタイトルのように、会場には、本や小物など、ベニシアさんにちなんだ品が並び、ふと見ると小さは丸い机を前に一人の女性。着ているニットの色合い、材質や織りのザクザク感は、いかにも イギリス風。ひとめで、どなたか、わかった。機嫌よさそうに、笑顔でペンを走らせている。サイン会か。驚いたことに、その机の向こうには、何十人という長蛇の列。
会場には、庭が設えてあり、それを背景に写真を撮っていいことになっている。庭の隅には、ちゃんと薪ストーブ用の薪が、積んであった。
発売された『ベニシアと正  2 』を読んでいるうちに、その時のことを思い出して、写真を探した

 

ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今-

ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今-』(風土社刊)は、ただいま好評発売中。お早めに書店へ。

 


ベニシアさんのスケッチブック

Porch-Garden-in-Spring ベニシアと正2

ベニシア 大原の我が家の玄関

 

ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今- 』(風土社刊)は、7月15日発売です。

ベニシアファンには、楽しみの多い本になるが、 ことにベニシアさんの描いた絵が、それはちょうど「京都大原美術館」とでもいうかのように、たくさん飾られている。発売に先立って、そのうちのいくつかを、ごらんいただく。題材の多くは、庭に育つ植物であるが、ふとしたところで、京都大原の家の一隅をみることがある。この絵は「麻暖簾を掛けた玄関。ダルマストーブの上にひまわりの花を飾った」という説明がついている。どの絵も、ベニシアさんらしい繊細なタッチとしゃれた色づかいで、美しく楽しい。


7月15日、ベニシアさんに会える

ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今-

 

ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今-』(ベニシア・スタンリー・スミス、梶山正  著)は、7月15日発売です。

本のまえがきで、夫であり、共著者である梶山正さんは、こう書いている。

〈  この本で青春期を書くことになり、僕は自分の青春期を初めて振り返ってみた。じつはベニシアは病気で目が見えなくなる前に、すでに自分の青春期をまとめていた。彼女はイギリス貴族の娘で、自分のまわりの世界にいろいろな疑問を抱いていた。僕は九州生まれの普通の人。二人の共通点は「自分探し」のためにインドへ行ったことだけだと思う。年代はずれるが、インドを目指した若者の青春期が、ここにある。〉

イギリス貴族社会からの脱出、インドへ、日本へ。九州から大阪、東京新宿、そして京都大原へ。というベニシアさんの人生は、波乱に富んで読み応え十分。暑さを忘れさせてくれる。
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ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今-』は、風土社刊。7月15日発売です。お楽しみに !

 


夏の夜にクーラーはいらない

 「民家の知恵を生かした住まい」(金田正夫)

チルチンびと 別冊66『民家の再生と創造③』のページをめくっていたら、 「民家の知恵を生かした住まい」(金田正夫) に目がに止まった。

「内外温度差があるほど風が通る  夏の夜にクーラーはいらない」という小見出し。つづく文章は……
〈 室の内外温度差と上下窓の落差があるほど風が流れる通風の原理があります。先人はこれを巧みに取り入れていました。屋根頂部に小屋根を載せ通気窓をとる越屋根です。上下窓の落差を最大にとる優れものです。夏の夜の外気温は20℃ほどまで下がります。室温はさほど下がりませんから内外温度差が大きくなり、上下窓の落差が相乗して風がたくさん流れます。室内気温が高くても暑さ寒さ感の一つである風が通ると涼しく感じますからクーラーを使わずにぐっすり寝ることができるのです。〉

酷暑、電力不足の折、絶好の話題。


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チルチンびと 別冊66  『民家の再生と創造③』は、小社刊。6月30日発売です。

 

チルチンびと  別冊66『民家の再生と創造⓷』


小笠原島の虫たち

小笠原島の虫たち

 

毎号 、小笠原島のユニークな話題をお伝えする「小笠原からの手紙」。今号は、虫の話。
〈植物と違って、この虫が見たい!  と出かけることはほぼ無い。ここに挙げた虫との出会い、そのほとんどが偶然といっていい。この日も珍客が我が家にやって来たのだった。〉という書き出し。いろいろな虫が登場してくる。
〈セミが鳴き出すと「秋だね」と、小笠原の人は言う。 セミとはミンミンでもニイニイでもなく『オガサワラゼミ』のことで、小笠原のセミ科はこのオガサワラゼミ1種のみで昭和45年に国の天然記念物に指定された。……外来種のトカゲの捕食圧で近年激減していると聞くが、夏の終わり頃、森に入るとジジジと元気よく鳴いては飛び交う姿を、今のところは見られてはいる。〉
このほかに、オガサワラチズモンアオシヤク、オガサワラタマムシ、オガサワラシジミ、シマアカネなど、虫との偶然の出会いと別れを、島で暮らす伊藤千栄子さんが、文と写真で見せてくれる。
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『チルチンびと』夏112号は、ただいま好評発売中。お早めに書店へ !

 

『チルチンびと』夏  112号


あなたの椅子選びは、間違っている?

60代、70代   膝と腰にやさしい椅子選び

 

『チルチンびと』夏 112号、好評発売中です。特集は「60代、70代   夢を叶えた家」。その中の「60代、70代   膝と腰にやさしい椅子選び」(井上  昇)が、役に立ったよ、という声を聞き、あらためて、ご紹介します。
記事の中の小見出しを拾ってみても、こんな具合。この記事の親切さがわかります。
・日本の住宅は「家具の中に住む」スタイル
・欧米の住宅は「石・レンガの中に住む」スタイル
・昔と変わったもの  椅子は必需品
・昔と変わらないもの    日本人の体型
・椅子は「健康器具」どのような椅子がおすすめか
      自分の体のサイズに合っていること
      背をしっかりサポートしてくれること
      短めの肘つきを選ぶこと
      座面にクッションがあること   
      座面の傾斜角度が穏やかなこと

さらに、「膝と腰にやさしい椅子リスト」、「椅子選びのQ&A」がつき、座り心地のいい記事になっています。あなたの椅子選びに、必読!
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『チルチンびと』夏  112号は、ただいま発売中!  お早めに書店へ。

 

『チルチンびと』夏  112号


アンティークの魅力、ここにあり

『チルチンびと』夏  112号 HANAMIZUKI

 

お待たせしました。『チルチンびと』夏  112号発売です!  今回特集は「60代、70代   夢を叶えた家」。いつもよう、事例が並びます。例えば、そうち一本。「錆鉄美を楽しむ暮らし」。主役は、店主・吉本千秋さん。
〈…… 店を始めて10年ほど経った頃、知り合い紹介で古い鉄工所転した。「見行ったらもすごく寂れて埃だらけで、今も倒れそうなすごい建物でした。でもそこあった錆びた鉄景色一目で惚れてしまって、ここでやりたいと思いました。名前もそれまで“花水木”から“ JUNK  STYLE  HANAMIZUKI”変えて、そ時から錆鉄一筋です。……
また、10年後、さらなる転機が訪れた。骨董市メッカ、北野天満宮へ移転。いろんなご縁があり、現在へ。ここあるは、人生事例よう思われる。
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『チルチンびと』夏  112号は、6月10日発売です。お楽しみ

 


ベニシアさんの指輪外し

「チルチルびと』夏  112号 ベニシアさんの指輪

 

お待たせしました 。6月10日「チルチルびと』夏  112号の発売です。特集は「 60代、70代    夢を叶えた家」。もちろん、ベニシアさんファンのあなたへ。「きつい指輪外してあげよう」という、ベニシアさんの近況をお伝えするページも。
いま、グループホームにいるベニシアさんから、梶山さんに「指輪が痛いので、外してほしい」という注文。指輪は左手の薬指に一つと右手の中指に二つ。
〈……まず最も容易に取り外せそうな、左手の薬指の指輪に挑戦する。指輪が滑りやすいように、彼女の指と指輪に石鹸を塗り、水を付けてヌルヌルにしてジワジワとずらす。膨らんだ第二関節のところでスタックしている。「痛い!痛い!」「ちょっとだけガマン。すぐに終わるから……」となだめつつやると5分間くらいで外せた。続いて右手中指にかかるがベニシアは痛みに対して我慢することが苦手のようだ。「キヤー、痛いー」と大声で喚くのでとてもできないと思った。……〉
その日は帰宅して、指輪外し方を学習したした梶山さん……さて、翌日。
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『チルチンびと』夏 112号は、6月10日発売。お楽しみに!

 


村上春樹さん、おめでとうございます

村上春樹ライブラリー

柚子猫  Orange  Cat

 

「村上春樹さんに仏文学賞」いうニュースが、新聞を飾った。
イタリア出身の文化人チノ・デルドウカ氏の名前を冠した世界文学賞の今年の受賞者に村上春樹さんが選ばれた。賞金は20万ユーロ(約二千七百万円)で、ノーベル文学賞についで、高額とされる。

ちょうど、前の週に、ワセダの村上春樹ライブラリーを訪ねたばかりだったので、なんとなく、うれしい、おめでたい気がした。そのことは、このブログに書いたけれど、予約していなかったので、中には入れず、柚子猫  Orange  Cat という地階のカフェでドライカレーを食べて帰ってきた。その写真を再掲載します。

村上さんのエッセイに「占い師としての短いキャリア」というのがある。昔々、暇だったので、カード占いの研究をした。友だちの間では、占い師としての評価はそれなりに高かったが、誰も見料を払ってくれなかったからやめてしまった、という。
エッセイの最後は〈で、今はもっぱら小説を書いています。それなりに疲れはするけれど、いちおう原稿料は入るし、当たらなかったからといって叱られることもない。ありがたいことだ。〉で、終わっている。才能のある人はなにをやっても、当たる。

 


幸せはキッチンから

金沢ばあばのまほう手帖

 

『チルチンびと』春 111号は、特集「オーダーメイドキッチン」。明るくいかにも幸せそうなキッチンの事例を、たくさん見ることができる。そのページを開いていて、思い出したのは、『金沢ばあばのまほう手帖』の、マスダさんの言葉。
〈綺麗なところにだけ幸せが来る。汚い家は邪気が宿るというて、福が入ってこない。そう信じています。……整理された場所だと、福の神が居心地が良くて長くいてくださる。そんなふうに思っています。……〉
そして、掃除についても、こう語ります。
〈掃除には順番があります。家の内から外へ、というのが基本。最初は台所周りから、シンクの内側、冷蔵庫の中の整理と拭き掃除、その後にトイレ、それから、座敷、寝室などの電気器具や棚にはたきをかけ、ほこりが下に落ちてから掃除機をかける。場所に合わせて掃除機の口も取り換えて使っとるね。……〉
いかがですか。幸せはキッチンからやって来る!


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『チルチンびと』春   111号。
『金沢ばあばのまほう手帖』。
ともに、風土社刊。好評発売中です。

※『金沢ばあばのまほう手帖』イメージムービーはこちら

 

『チルチルびと』春  111号

金沢ばあばのまほう手帖