イベント

バードウオッチングの季節

『国宝 雪松図と花鳥』展

 

『国宝 雪松図と花鳥』展(三井記念美術館、2月4日まで)へ行く。
新年らしいな、という感じにひかれて、というよりも、「美術館でバードウオッチング」というサブタイトルに誘われたような気がする。
パンフレットに、「国宝 雪松図屏風の新春公開に合わせ、館蔵品の中から、今回は花鳥、なかでも「鳥」に焦点をあわせた展覧会です」とある。屏風や掛軸、茶道具など。ツル、オウム、ニワトリ、キジ…… トリドリ。

日本野鳥の会のホームページによると、冬は、木の葉が落ちて集まってくる鳥たちをみやすくなり、バードウオッチングには、いい季節だという。


冬の満月

スーパー・ムーン

 

正月。ぼんやり天気予報を聞いていたら、今夜のスーパー・ムーンは、とても美しいと話していた。そして、夏目漱石が英語の教師のころ「 I  LOVE YOU  」を、「月がきれいですね、と訳したまえ」と言った、という話題になっていった。
部屋を出て、月を見た。漱石先生がそんなことを生徒に向かって言ったかどうかは、わからない。たしかなのは、こういう句を遺していることだろう。

名月や故郷遠き影法師


新宿伊勢丹の門松

新宿伊勢丹の門松

 

新宿伊勢丹の門松を見に出かけるのは、何度目になるだろう。それには、こんなきっかけがあった。「広場」のコラム「あの竹 この竹」(初田徹)に、ある年、こういう文章があった。

一口に門松といっても姿形には多様なバリエーションがあるもので、三年前の正月に都内各地の門松を見て回った際には、竹の種類や門松として仕上げも、それぞれに違うことに驚きました。個人的に素材としての竹の素晴しさナンバーワンと感じたのは、新宿伊勢丹百貨店の門松でしたが、次はどうでしょう。静かな正月の町で門松探訪という初詣をしてみるのも楽しいものです。〉

竹工家 ・初田さんのいうとおり、なるほど、伊勢丹の門松は、スッキリとしている。今年も、初詣をすませて、いま帰ってきた。

 


漱石山房の行く年

漱石山房記念館

 

作家の家を訪れるのは、なんとなくだけれど、年の暮がふさわしいように思われる。
東西線の早稲田駅をでて、穴八幡へお参りの人出を右手に見ながら、「漱石山房記念館」に向かった。入ってすぐに、再現された書斎がある。あまり広くないその書斎は、作品の中に、登場する。こんなふうに。
………
十月早稲田に移る。伽藍のような書斎にただ一人、片附けた顔を頬杖で支えていると、三重吉が来て、鳥を御飼いなさいという。飼ってもいいと答えた。しかし念のためだから、何を飼うのかねと聞いたら、文鳥ですという返事であった。(文鳥『夢十夜 他二篇』 夏目漱石作・岩波文庫)
………
行く年や猫うづくまる膝の上        漱石


大くまモン展 ですよ !

大くまモン展 ですよ !

 

上野は、シャンシャン、 銀座は、くまモン。
「大くまモン展」(松屋銀座で、12月28日まで)に行った。
こちらは、入場するのに抽選などなく、見物の時間に制限なく。しかも、無料。お楽しみください。

 

 


メリークリスマス !

 

東京は杉並区のとある住宅地。
そこに輝く 、 クリスマスデコレーション仰天ライトアップ。
一軒の住宅としては、ちょっと珍しい規模ではないか。と、昨年もご紹介した。「今年も、やっていますか?」という質問をいただき、寒空の下、行ってまいりました。やっていました。
路地を入ると、光のパレード。スマホを手に撮影するひと。通るクルマは、ここで、ややスピードを落とす。タクシーの窓に顔をつけて、眺める乗客。どれも、昨年と同じ光景だった。
メリークリスマス !

 

 


シュトーレンの季節

シュトーレンの季節

 

小さいときから、 このシュトーレンという、菓子というか、パンというかが、好きだった。ふだんは見かけないのに、暮になると現れて、やがて消えていく。どういうものかと思っていた。
いま、辞書なんかをひいてみると、語源は坑道を意味して、そのカタチがトンネル状であるからだ、という。また、外側を覆う白い砂糖は、雪かと思ったら、産着を意味するともいわれている。
パンの店  DONQ のチラシに、「薄めに切ってクリスマスまで、少しずつお楽しみください」とある。そうなのか、そういうものなのか。
ま、とにかく、12月に入って、あちこちの店頭に顔をだしたから、待ってましたとばかりに買い、いま、在庫は4個。こうして、ツリーはなくとも、クリスマスの準備なれり、と思うのだ。

 


寒がりやのクリスマスカード

 

北欧料理店「ALLT  GOTT」

 

 

JR吉祥寺駅の北側、東急百貨店の裏通りといえば、おわかりでしょうか。
“ 北欧通り ”  がある。そのあたりを中心にこの季節、「北欧WALK」というイベントが行われている。
イベントのひとつ。通りに面した  北欧料理店「ALLT GOTT」のクリスマスカードを15年間、描いてきたのが、イラストレーター   サクラチエさん。その15年の作品展が、同じ通りにある「A.B.cafe」でひらかれている。〈12月25日まで)。
サクラさんは、セツ・モードセミナーで学んだ。この “広場 ”  の「私のセツ物語」にも、登場。 …… お仕事の中には、必ず自分の思うセツらしさを盛り込んで、  …… と書いている。
「クリスマスカードを見た方が、どこかにふと寒さを感じ、北欧料理で暖まろうかな、と、お店にきてくださればうれしいと思って、描いてきました」そう15年を振り返るのだった。


…………
「私のセツ物語」は、コチラからごらんいただけます。

 


すわり心地をおためしください!

『デンマークデザイン』展

『デンマークデザイン』展

 

『デンマークデザイン』展(損保ジャパン日本興亜美術館、12月27日まで)に行った。
……  デンマークは、近年人気を集める北欧デザインの中でも、数々の巨匠を輩出し続けるデザイン大国でもあります。…… それらのシンプルな美しさと機能性、技術力に支えられた高いクオリティは、現代までのデンマーク・デザインの大きな特徴をなしています。……(展覧会のパンフレットから)

目立つのは 椅子とテーブルで、どの展覧会でもそうなのだけれど、見て 座りたいなと思っても、座れない。そんなふうに今日も、最後の部屋まで来てみると、「Try  these  chalrs !  すわり心地をおためしください」のコーナーがあり、椅子が並んでいる。もちろん、座りましたとも。いい気持ちで。

 


MOOMIN展と秋

MOOMIN ムーミン パペット・アニメーション展

『MOOMIN  ムーミン  パペット・アニメーション展』(松屋銀座、12月11日まで)を見る。最新作映画『ムーミン谷とウィンターワンダーランド』公開にちなんで。これはもう、つぎつぎに、おなじみの顔や風景をたのしく、眺めることになる。
見終わって、外へ。銀座の賑わいは、いつも通り。
あきかぜのふきぬけゆくや人の中
という久保田万太郎の句が、人混みに、浮かんで消える。