
お待たせしました。9月9日。『チルチンびと』秋 113号の発売です。まず、ページを開くのは、ベニシアさんの消息から。というあなたに、今号「ベニシアと正、明日を見つめて」〈梶山正)をご紹介。
〈庭好きなベニシアの手入れで、前はいつもたくさんの花が庭に咲いていた。ところが彼女の眼が見えなくなったいまは、僕がガーデニング担当である。仕事が増えて大変だと思うが、じつは僕も少年時代から庭好きだったのだ。中学2年のことである。そのころは福岡の新興住宅地で暮らしていた。「錦鯉を見たくないか? 僕の家に遊びに来たら見せるよ」と友人。彼は僕が庭好きだと知り、僕に興味を示したようだ。彼の家を訪ねてみると、庭の中心に大きな池があり、色鮮やかな錦鯉たちが元気に泳いでいた。……〉
こうして、梶山さんの頭の中は、池と錦鯉で一杯になる。夏休みの池づくり。少年時代の思い出が楽しく語られる。
そして、文章の最後は。こう終わっている。
〈 秋の七草だけでなく大原の庭ではたくさんの花を咲かせたい。ときどき施設からベニシアを呼び寄せて、花咲く庭でランチパーティーをやらなくては。〉

『チルチンびと』秋 113号は、9月9日発売。お楽しみに。。
なお『ベニシアと正、人生の秋に』 、『ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今-』(共に、風土社刊〕も好評発売中です。お早めに、書店へ。
2022/09/02 書籍
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川瀬巴水・吉田博・伊東深水 -世界を魅了した木版画 というサブタイトルが、ある。。そして、展覧会のパンフレットに、こういう解説も。
〈 新版画とは、江戸時代に目覚ましい進化を遂げた浮世絵版画の技と美意識を継承すべく、大正初年から昭和のはじめにかけて興隆したジャンルです。伝統的な彫りや刷りの技術に、同時代の画家による清新な表現を合わせようとした版元・渡邊庄三郎〈1885~1962)の試みに始まりますが、昭和に入っていくつもの版元が参入し、大きな流れとなりました。〉
ということである。
進化系 UKIYOE の美 というコピーも見える。
この「新版画」展は、千葉市美術館で、9月14日から 11月3日まで、開かれる予定です。
2022/08/27 morimori, staff, イベント, ギャラリー
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以前からの ベニシアさんファンで『ベニシアと正 2』も、早速、購入。とっくに読み終えたというひとに会った。本に散りばめられたベニシアさんの言葉が、かわいかったという。たとえば? 「 庭は天国に一番近い場所。この言葉は、作者不詳、とありますが、いやいやベニシアさんの実感でしょ」
別れて帰って、『ベニシアと正 2』の110ページを開いてみた。
〈 今も私は毎日、静寂の時間を作っている。庭に行って目を閉じて、深呼吸をする。頭の中から考えごとを追い払い、一瞬のときをそのまま感じ取り、果てしない美しさと生きている奇跡に感謝する。〉
という文章がある。
夏草の繁った大原の庭が、こちらの頭の中にもひろがってくる。
………
『ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今-』(風土社刊)は、好評発売中! お早めに書店へ!

2022/08/19 morimori, 書籍
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『チルチンびと』夏 112号の「ベニシアと正」は、「きつい指輪を外してあげよう」という、話題だった。左手の薬指に一つ、右手の中指に二つ。これが、痛いので外してほしいというベニシアさんの要求に、梶山さんが奮闘する。この話は、「ベニシアと正 2』にも、顔を出す。その記事に、指輪外しには消防署がいい、と書いてあった。それで、思い出した。以前、指輪切ります、という話を消防署に取材したことがあった。そのときの話を、メモから……。
〈ほとんどの人が、結婚とか婚約とかの、大事な指輪なんですね。ですから、リングカッターで切るのですが、切ってもいいんですかと、再度確認をして切るわけです。もう、苦痛に耐えられないから切ってくださいと、ハッキリおっしゃいます。こちらも、切るとなると厳粛な気持ちですね。人それぞれ、思いのこもっているのを、切ること自体、胸が痛みます。取れなくなった原因をうかがいますと、自然に太ってしまったとか、出産前後のムクミ、友だちのをハメてみた、突き指してハレてしまった、転んで指を骨折して取れなくなった……こういう状況が多いようですね。……〉
ベニシアさんの場合は、どうだったのだろう。
…………
『チルチンびと』夏 112号は、特集「60、70代 夢を叶えた家」好評発売中。お早めに書店へ。『ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今-』も、好評発売中 ! お早めに書店へ。


2022/08/15 morimori, staff, 書籍
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〈…… アール・ヌーヴォーの画家の父と音楽家の母のもとに生まれ、金属工芸家としてキャリアをスタートさせたブルーヴェは、1924年に初めて自身のアトリエを開き、家具の制作から建築へと、徐々にその仕事を拡張していきました。
プルーヴェはデザインから生産までをトータルに捉え、新たな素材と技術を追求することで、画期的な構造と機能を備えた家具を次々と生み出しました。なかでも、1934年の発表後、長年開発が続けられた椅子は、プルーヴェの構築的原則を表すものとも言えます。また、小規模住宅から高層ビルまで、プルーヴェがが幅広く手掛けた建築では、工場製の生産方式やガーデンウォールの開発、数人で建設が可能な組み立て式住宅などが知られています。……〉
「ジャン・プルーヴェ展」は、7月16日から10月16日まで。東京都現代美術館で開かれています。
2022/07/29 morimori, staff, イベント, ギャラリー
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絵画、舞台、絵本 知られざる創作の全貌に迫る初の回顧展
というサブタイトルのついた『朝倉摂展』。
〈 画家・舞台美術家として活躍した朝倉摂(1922~2014)の全貌に迫る、はじめての本格的回顧展です。彫刻家・朝倉文夫(1883~1964)の長女として東京・谷中に生まれた朝倉摂は、17歳から日本画家・伊東深水に学び、モダンな人物像を洗練された色彩感覚で描き出し、若くしてその才能を認められました。戦後は新制作協会に所属し、パブロ・ピカソやベン・シャーンなど海外作家の研究を通して、新しい絵画表現を模索します。………60年安保闘争などの社会的問題に取り組む中で、演劇やデザインなど多様なジャンルの芸術家との共同制作に可能性を見出し、60年代半ば以降は舞台美術へと活動の比重を移しました。……〉
というのが、パンフレットに描かれたプロフィール。
6月26日~8月14日まで。練馬区立美術館で開かれる予定。
2022/07/23 morimori, staff, イベント, ギャラリー
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『ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今-』(風土社刊)は、もう、お読みになりましたか。
もしかして、なぜ『ベニシアと正 2』なのだ、とお思いの方がいらっしゃるかもしれませんね。で、「 1 」について、のご紹介を。
『ベニシアと正、人生の秋に - 正ありがとう。すべて、ありがとう』
というのが、「1 」のタイトル。この本の初めは、「正へ」というベニシアさんの文章で始まっている。
〈 正、ありがとう。いつもありがとう。
若いとき、いろいろあったけれど、許してほしい。
どっちが先かわからないけれど、たぶん私ね。
ありがとう。すべて、ありがとう。
もういろんなことがあったね。許さないといけないこともいっぱいあった。〉
……………
そして、目次を開くと、
二人の出会い、結婚 / 京都大原、古民家での暮らしが始まる / ベニシアの庭、僕の山 …… とつついていく。おわかりのように、今回発売の青春萹とあわせて、二つの人生が描かれる。二人にとって、幸せのしっぽ、幸運の手とはなにか。どうか、1、2、二冊お楽しみください。
………
『ベニシアと正、人生の秋に ー 正ありがとう。すべて、ありがとう』(梶山 正、ベニシア・スタンリー・スミス)は、風土社刊。好評発売中です!
2022/07/20 morimori, staff, 書籍
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あれは、3年前、だったろうか。
銀座のデパートで「ベニシアさんの手づくり暮らし」展がひらかれるというので、行った。京都大原の庭とキッチンから、というサブタイトルのように、会場には、本や小物など、ベニシアさんにちなんだ品が並び、ふと見ると小さは丸い机を前に一人の女性。着ているニットの色合い、材質や織りのザクザク感は、いかにも イギリス風。ひとめで、どなたか、わかった。機嫌よさそうに、笑顔でペンを走らせている。サイン会か。驚いたことに、その机の向こうには、何十人という長蛇の列。
会場には、庭が設えてあり、それを背景に写真を撮っていいことになっている。庭の隅には、ちゃんと薪ストーブ用の薪が、積んであった。
発売された『ベニシアと正 2 』を読んでいるうちに、その時のことを思い出して、写真を探した。

『ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今-』(風土社刊)は、ただいま好評発売中。お早めに書店へ。
2022/07/16 morimori, staff, 書籍
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『ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今- 』(風土社刊)は、7月15日発売です。
ベニシアファンには、楽しみの多い本になるが、 ことにベニシアさんの描いた絵が、それはちょうど「京都大原美術館」とでもいうかのように、たくさん飾られている。発売に先立って、そのうちのいくつかを、ごらんいただく。題材の多くは、庭に育つ植物であるが、ふとしたところで、京都大原の家の一隅をみることがある。この絵は「麻暖簾を掛けた玄関。ダルマストーブの上にひまわりの花を飾った」という説明がついている。どの絵も、ベニシアさんらしい繊細なタッチとしゃれた色づかいで、美しく楽しい。
2022/07/11 morimori, staff, 書籍
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『ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今-』(ベニシア・スタンリー・スミス、梶山正 著)は、7月15日発売です。
本のまえがきで、夫であり、共著者である梶山正さんは、こう書いている。
〈 この本で青春期を書くことになり、僕は自分の青春期を初めて振り返ってみた。じつはベニシアは病気で目が見えなくなる前に、すでに自分の青春期をまとめていた。彼女はイギリス貴族の娘で、自分のまわりの世界にいろいろな疑問を抱いていた。僕は九州生まれの普通の人。二人の共通点は「自分探し」のためにインドへ行ったことだけだと思う。年代はずれるが、インドを目指した若者の青春期が、ここにある。〉
イギリス貴族社会からの脱出、インドへ、日本へ。九州から大阪、東京新宿、そして京都大原へ。というベニシアさんの人生は、波乱に富んで読み応え十分。暑さを忘れさせてくれる。
………
「ベニシアと正 2 -青春、インド、そして今-』は、風土社刊。7月15日発売です。お楽しみに !
2022/07/05 morimori, staff, 書籍
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