2019年4月18 の記事一覧

大石芳野さんの戦い

戦禍の記憶  大石芳野写真展

戦禍の記憶  大石芳野写真展

 

『戦禍の記憶  大石芳野写真展』(東京都写真美術館、5月12日まで)へ行く。「声なき人びとの、終わりなき戦争。」というコピーが、展覧会のタイトルに添えてある。

『アサヒカメラ』4月号で、野口玲一氏(三菱一号館美術館学芸員)が、こう書いているのを、読んだ。
〈……  大石はいわゆる戦争写真家として、戦闘や殺戮の光景を撮ることはしない。戦況がいくらか落ち着いた後に現地に入り、そこで暮らす人々がその後どのように傷を抱え苦しみながらも生きていくかに注目し、長い時間をかけて、何度も接しながら取材している。それらの作品を通して、心身にもたらされた戦争の刻印を消すことの難しさを、私たちは知ることになる。…… 〉